カウンター


プロフィール

かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

リンクは嬉しいので、ご自由にどうぞ♪


当ブログ拍手頁

最新の公開拍手コメのレスはこちら それ以前の公開拍手コメ&レスは、各記事の拍手ボタンを再度押していただければ読めます 鍵拍手コメにつきましては、拍手をいただいた記事下コメント欄にレスを書いております

所属してます♪


月別アーカイブ


最新記事


最新コメント


検索フォーム


 
Scene32:老舗


薪は、フィレンツェのホテル前で、タクシーを降りた。
自然と、足が速くなる。

ホテル前の階段に足をかけたその瞬間、青木がホテルの入り口から、姿を現した。

「青木・・?」
「薪さん! 早かったですね」

「青木・・出かけるのか?」
「あ・・ええ。ちょっと買い物に行きたいと思いまして」
「・・そうか」

事前に、フィレンツェに今から戻ると、青木に連絡を入れておいた。
青木が部屋で待っているとばかり思っていた自分に、薪はこの時、気が付いた。

「そうだな・・。これまでそんな時間も取れなかったからな。行ってくるといい。手は、大丈夫なのか?」

「ああ、はい。こんな状態ですから、左手は、使いたくても使えません。傷口も開きようが無いでしょう」
青木の左手には、真新しいギプス包帯が巻かれていた。

薪はうなずくと、青木の方を見ずに、ホテルの入り口に向かって、階段を上がった。

「薪さん」
すれ違いざま、青木は薪に声をかけた。

「・・一緒に行きましょう。薪さん」

薪は立ち止まり、振り返った。
青木が、真っすぐに薪を見て、微笑んでいた。

その店は、ベッキオ橋を渡った、すぐ向こうにあった。
「いわゆるブランド物ではないですが、革製品では、100年以上続く老舗で、品質は間違いないそうです」

店に入ると、それ程広くはなく、落ち着いた雰囲気だった。
「オレ、靴が買いたかったんですよね。日本だと、大きいサイズを探すのが大変なんですよ」
そう言って、青木は靴を選び始めた。

薪は、店内を見渡してみた。
反対側に、バッグやベルト等の小物が並んでいる。

しばらくして、青木が薪に言った。
「買う靴が決まりました。・・薪さんは、何を見てるんですか?」

薪が見ていたそのショーケースには、革の手袋が並んでいた。
「あっちの冬は、結構寒いんだ」

「いいですね。買ったらいいんじゃないですか?・・ほら、これなんか」
「・・女物らしいけどな」
「でも、このデザインなら、全く問題ないですよ。試してみたらどうですか?」

青木が傍に居た店員に声をかけ、出された手袋を、薪は試着してみた。
「ピッタリじゃないですか」

店員が、笑顔で何か言っている。
「あ・・靴と一緒に買うと、少しサービスすると言ってるみたいですね。・・ちょっと待ってて下さい。交渉してみましょう」

青木と店員は、互いにイタリア語と英語を交えて話しながら、奥へと入っていった。

しばらくして、青木が出てきた。
手には、大きな紙袋を提げていた。

「お待たせしました。行きましょうか」
二人は連れ立って、店を後にした。



関連記事

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

■この記事のトラックバックURL

⇒ http://kanon23.blog36.fc2.com/tb.php/158-c45b4deb

この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

■この記事へのトラックバック

 | BLOG TOP |