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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

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Scene34:想い


フィレンツェのホテルのベッドで、二人は目を覚ました。

「もう・・朝か」
薪は身体を起こし、ベッドサイドの窓のカーテンを、少しだけ開き、眩しそうに目を細めた。

朝日が差し込み、薪の白い上半身を、浮かび上がらせる。

青木は、そんな薪の姿を、じっと見つめていた。

「・・シャワー、先に使うぞ」
そう言って、ベッドから降りようとする薪の腕を、青木は掴んで引き止めた。

「シャワーを浴びて・・その後はどうするんです?」
「着替えて、ローマへ戻る。そして・・お前は日本に帰るんだ」

「嫌です!」
即座に青木は叫んだ。

「まだ・・帰りたくありません」
青木は薪を見つめて、絞り出すような声を出した。

「・・2週間だ。岡部にもそう約束した」
「嫌です・・オレは、帰りたくない」

「無茶を言うな」
「薪さんは、まだ居るんでしょう?」
「ああ。センターの立ち上げ式まで、まだやることがある」

「だったら、オレもイタリアに残ります。・・どうせ、第九に戻ったって、一番暇な奴ですから。残った方が、何か、薪さんの役に立ちます」

薪は微笑んだ。
相手が以前放った言葉を、そのまま繰り返すその癖は、一体誰に似たのか。

「お前は日本に帰るんだ。第九が、お前を待ってるぞ」

「だったら、薪さんも日本に帰りましょう・・!」
「青木・・」

「第九は、薪さんの帰りを待っています。一緒に帰りましょう!」
青木は叫んでいた。

「オレは・・オレは、薪さんを連れて帰りたい・・!」
「言うな!」

青木の言葉を、薪がさえぎった。

そして・・薪は目を伏せると、もう一度、言った。
「言うな、青木。・・もうそれ以上、言うな」

かすかに震えるその肩を、青木はそっと抱き寄せた。
そして、開いていたカーテンを、もう一度、引いた。



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コメント

■ 切ないです(T_T)

こんばんは。かのん様。

二人に別れの時間が来てしまいましたね…(T_T)

薪さんの言葉が切ないですね。
>「言うな、青木。・・もうそれ以上、言うな。」

青木は言葉にすることが出来るけど、薪さんだって同じ想い…。
でも言葉に出来ない…きっと、言葉にしたら溢れる想いを止められないのかもしれない。

それに、薪さんにはそんなことを言えないですよね。
辛いです。青木をどんなに愛していても、全てを捨てて逃避行するわけにはいきません。

でも、かのん様の青木だったら、薪さんを連れて何処か遠くへ行ってくれそうです。
あ、でも、結果、薪さんが後悔すると思って抑えるでしょうか?

やはり、二人は今の状況を納得しながら、最愛の相手と抱き合い、体に愛を刻むしかないのでしょうね(T_T)

かのん様♪素敵な二人の数々のラブシーンありがとうございました(≧∇≦)

前回のコメレスでお詫びを…なんて仰っていましたが、こちらこそ、いつも申し訳ございません~。
二人の秘め事は二人だけの秘密ですよね(^_^)v
今回、ドキドキする濃厚キスシーンを見せていただきありがとうございます(≧∇≦)

後、もう少しで『朱色の空』とお別れかと思うと寂しいですね。
かのん様らしい素敵なラストをお待ちしております\(^ー^)/

■ 

○たつままさま

こんにちは。
コメントありがとうございます。

> 二人に別れの時間が来てしまいましたね…(T_T)

はい・・。
長かったような、短かったような・・

> 薪さんの言葉が切ないですね。
> >「言うな、青木。・・もうそれ以上、言うな。」
> 青木は言葉にすることが出来るけど、薪さんだって同じ想い…。
> でも言葉に出来ない…きっと、言葉にしたら溢れる想いを止められないのかもしれない。
> それに、薪さんにはそんなことを言えないですよね。
> 辛いです。青木をどんなに愛していても、全てを捨てて逃避行するわけにはいきません。

ああああ・・・たつままさん、どうしていつも全てをお分かりになるのでしょう・・!

そう、薪さんは、青木のように感情を吐露することが出来ない分、もっと辛いかもしれない・・
本当は、同じ思いなのに・・
それが分からず、つい薪さんを追い詰め、困らせてしまう青木・・
でも青木は、薪さんのこの一言で、全てを理解する。

青木はホント馬鹿な奴だけど、その未熟さを自分で理解して、薪さんを何も言わずに抱きしめることが出来る・・
この発展途上な部分が、私にとっては青木の魅力の一つかもしれません。

> でも、かのん様の青木だったら、薪さんを連れて何処か遠くへ行ってくれそうです。
> あ、でも、結果、薪さんが後悔すると思って抑えるでしょうか?
> やはり、二人は今の状況を納得しながら、最愛の相手と抱き合い、体に愛を刻むしかないのでしょうね(T_T)

ブッ!
たつままさんが真面目に素敵なことを書いて下さっているのに・・しかも散々自分で書いておきながら・・「体に愛を刻む」という言葉に異常反応している私って・・・

> かのん様♪素敵な二人の数々のラブシーンありがとうございました(≧∇≦)

いえいえ・・まだまだ未熟者の私に、そう言っていただけて嬉しいです!

> 前回のコメレスでお詫びを…なんて仰っていましたが、こちらこそ、いつも申し訳ございません~。

そんな、たつままさんのコメには、ここまでどれだけ励まされてきたか・・本当に感謝しておりますm(_ _)m

> 二人の秘め事は二人だけの秘密ですよね(^_^)v
> 今回、ドキドキする濃厚キスシーンを見せていただきありがとうございます(≧∇≦)

ああ・・良かった。
そんな風におっしゃっていただいて・・書いたかいがございました。
ただただ感謝です。

> 後、もう少しで『朱色の空』とお別れかと思うと寂しいですね。
> かのん様らしい素敵なラストをお待ちしております\(^ー^)/

素敵・・に書けるかどうかは分かりませんが、ラストスパート、頑張ります。
私自身、楽しませてくれた薪さんと青木に感謝を込めて、心を込めて書き上げたいと思います。

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