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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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でも必ず書かせていただきますので
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Scene36:戦友


薪と青木は、ローマに着いた。

国家警察本部の建物に入り、MRIセンターのドアを開ける。
すると・・

拍手が沸き起こった。
薪と青木は、その場に立ち尽くした。

MRIセンターのメンバー全員が、立ち上がって拍手をしていた。
ファビオの姿もある。

「フィレンツェ警察から、事件の正式な報告があったんです」
ファビオが言った。

「ファビオからも、事の顛末を聞きました」
ルチアーノが続ける。
「薪さん、青木さん、あなた方は、イタリア警察の恩人・・そして、我々MRIセンターの誇りです」

「・・実際に事件を解決に導いたのは、MRIセンターの皆と、フィレンツェ警察の人間だ。・・僕は、ヒントを与えたに過ぎない」
薪は表情を変えずに、そう言った。

「でも、誰もが躊躇した今回の事件に踏み込んだのは、薪さん、あなたです。我々は、皆、あなたを尊敬しています」
ルチアーノの言葉に、他のメンバーもうなずいた。

「それに青木さん」
ルチアーノが、青木に向かって声をかける。

「日本人ていうのは、大人しい人ばかりだと思っていました・・まさか、無免許で暴走するような方だったとは・・」

「え?・・そこまで知ってるんですか?」
青木が焦った様子を見せると、センターのメンバー、全員が笑った。

「参ったなあ・・」
青木が額に手を当て、赤くなる様子を見て、薪も、フッと微笑んだ。

「青木」
薪が青木を促し、ファビオも連れ立って、3人で奥のセンター長室へ入った。

「・・今回は、ご苦労だった」
センター長が言った。

「色々と、ご迷惑をおかけしました」
薪が言うと、センター長は、じっと薪を見つめ、次いで青木を、ファビオを、順に見ていった。

「感謝している」
センター長がつぶやいた言葉に、薪は思わず目を見張った。

「・・君達には、感謝している。MRI捜査というものは、一体何を追及するべきなのか。ただ、死人の脳を見る、というものではない。それを、思い知った」

センター長は言葉を続けた。
「MRIセンターは、最先端の部署だ。大変な注目も浴びている。・・同時に、色々と風当たりも強い。センター長に指名された時、大変な抜擢だと思う以上に、これは厄介な物を背負い込まされたと、正直思った」

そこまで言うと、センター長は、改めて薪を見つめた。
「薪捜査官。君が来なければ、私は、センターが正式に稼動する前から、この任務をいかに無難にこなすか、風当たりを避けて通るか、それしか考えていなかったろう」

「ありがとう。君のお陰だ」

センター長の思いがけない言葉を、薪は受け止め、そして言った。
「・・感謝するのなら、ラティーニ局長に」

「パオロか。感謝も何も・・あの男との間には、礼だの貸し借りだのは、存在しない」
薪を見て、センター長は続けた。
「彼とは、共に戦ってきた戦友みたいなものだ。・・君も、その年まで仕事をしていれば、分かるだろう」

互いに力を貸し合うことが当然で、貸し借り等が存在しない関係・・。
薪の脳裏に、ヒゲ面や、とぼけた顔など、いくつもの顔が浮かんだ。

そして、今、傍らに居る、眼鏡をかけた男の顔も・・

「・・そうですね」
薪の表情が和らいだ。

「もう少し、立ち上げ式まで、君には世話になる。よろしく頼む。それから・・青木捜査官」
一歩後ろに控えていた青木を、センター長が呼び寄せる。

「君はこれから、日本に帰国するのだね。2週間、ご苦労だった。今後も、君の活躍を祈っている」

センター長と青木は、しっかりと握手を交わした。



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