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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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Scene2:友人


会議を終えた人間達が、ロビーに出てきた。
ちょうど仕事も休憩時間に入り、フォスターは窓際のソファーに座ると、目を閉じた。

人の気配を感じて、フォスターが目を開けると、目の前のテーブルに、コーヒーを注いだ紙コップが置かれていた。

フォスターが見上げると、ハーディが居た。
彼もコーヒーを手にし、フォスターの斜め向かいに座った。

「どういうつもりだ?」
ハーディが言った。

フォスターは、目の前に居る友人を見つめた。
茶色がかった金髪と、蒼い目を持ち、フォスターよりは低いものの、180センチ以上の長身で、フォスター同様、一見細身だが、鍛えられた身体を持っていた。

フォスターより3つ年上だが、同期で、FBI捜査官として現場で動いていた頃からの付き合いだった。
そこから階段を上がり、科学捜査の分野で管理職の任に就いた流れも同様で、気のおけない間柄となっていた。

とは言え、ここ数年は、互いに公私共に忙しく、こうして会議の席上で顔を合わせる程度だったが。

フォスターは、コーヒーに口を付けた。
そして言った。
「何がだ?」

「とぼけるなよ。薪捜査官の事だ。お前の右腕だろう? この2年間、彼には相当助けられた筈だ。何故、手放す?」
「もう必要が無いと判断したから、そう言ったまでだ」

ハーディはフォスターから目をそらし、ため息を付いた。
普段、皮肉な事を言うフォスターとは違い、ハーディはいつも素直に、思ったことを口に出し、顔に出す。
それは、捜査官としては欠陥ではないかと、フォスターは指摘したこともあったのだが。

「彼を手に入れるのに、お前の準備は相当なものだったと聞いている。日本ではMRI捜査の第一責任者を引っ張ってくるんだ。それじゃなくても大変な事だったと、オレだって察しは付く」

「彼をお前の手元に置く為に、どれだけの人間を動かしたんだ? それだけ、彼という人材に惚れ込んだんだろう?お前は。そして実際、この2年間、彼はお前が見込んだだけの働きをした。苦労して手に入れて、これだけの実績を共に挙げて、たった2年で手放すのか?」

「彼の代わりになる人間はいくらでも居ると言うが・・確かに優秀な人材は、まだまだいくらでも居る。だが、MRI捜査というのは、特殊な物だ。優秀だというだけで、簡単に代わりがこなせるものじゃない。それは、お前が一番、分かってる筈だ。なのに・・お前はそれでも、いいのか?」

フォスターは何も言わず、黙ってコーヒーを飲み続けている。

「・・薪捜査官は、自ら土日も返上で仕事をしていると聞く。だが、長期休暇は別だそうだな。4日以上の休暇が取れれば、すぐさま日本に帰省するとか。噂では、あっちに恋人が居るということだが・・」

「それを聞いて、そして、今日のお前の態度を見て、オレは思ったんだ。薪捜査官は、もしかして、その恋人と・・彼女と、結婚するつもりなんじゃないのかと」

フォスターの手が、止まった。

「それ程頻繁に会いに行く程の相手だ。年齢からしても、結婚を考えるのが妥当だろう。だが、今の状態じゃ結婚生活は無理だ。お前は、薪捜査官が日本で彼女と過ごせるように、わざとあんな言い方をしたんじゃないのか?」

「・・私が、そんなロマンチストに見えるか?」
フォスターは、そこでやっと、口を開いた。

「お前が、実は情の深い男だという事は、よく知っている。病気の妻のそばから離れたくないと言う同僚を、特別任務から外すよう、お前は上司に進言した事もある」
「そんな昔の事を、よく覚えているな」

「代わりに、お前があんな辺境の地に飛ばされた・・」
「ああ、あれは実に楽しい任務だった」
「フォスター・・」

「私は元来冒険好きなんでね。あの状況も楽しんでいたよ」
「フォスター・・お前は、誰よりも人生の全てを楽しんでいるようなフリをして、実は、誰よりも無理をしているんじゃないか? お前がそんな態度だから、お前のこれまでの苦労も知らず、楽なやり方をしていると、陰口を叩く奴も居るんだぞ」

「幸い、人の噂や陰口を気にする程、繊細な神経は持ってない」
「そんな事を言ってるんじゃない・・」

ハーディは、かぶりを振り、小さくため息を付くと、立ち上がった。
「お前はいつもそうだ。こっちが本気で心配してやっても、お前は真剣に取り合おうとしない。はぐらかしてばかりだ。・・話にならない」

ハーディはあきれたようにそう言って立ち上がると、空になった紙コップをつぶし、そばのダストボックスに放り投げた。
そして歩きかけ、だが、立ち止まり、フォスターに背を向けたまま、言った。

「・・薪捜査官の事も、お前がそれでいいなら、構わないさ。オレが口を出すことじゃない。だがせめて、本人には伝えておけよ。お前がどういう思いで手放すのか。もう必要ない人間だと、そんな言い方ではなく・・お前はいつもそうやって、部下や同僚に敵を作ってきた・・」

「お前はそれで構わないかもしれないが、相手だって傷付くんだ・・それを、忘れるなよ」
そう言うと、ハーディは振り返ることなく、去って行った。



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コメント

■ 

○こちらの記事に非公開拍手コメ下さった方

レスは不要とありましたが、書かせていただきます。
やきもきさせてしまってすみませんでした。

楽しみというお言葉が嬉しかったです(^^)

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