カウンター


プロフィール

かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

リンクは嬉しいので、ご自由にどうぞ♪


当ブログ拍手頁

最新の公開拍手コメのレスはこちら それ以前の公開拍手コメ&レスは、各記事の拍手ボタンを再度押していただければ読めます 鍵拍手コメにつきましては、拍手をいただいた記事下コメント欄にレスを書いております

所属してます♪


月別アーカイブ


最新記事


最新コメント


検索フォーム


 
第4話:正装


城の中は、浮き足立っていた。

ユナイカ国のクラウド王子が、この日の午後には、到着する予定になっていた。
城を上げての準備が進む。

そして、その目的は、姫との成婚だと言う。
近衛兵達も、この数日の間にそれを聞かされ、兵士達の間に動揺が走っていた。

当日になって城に復帰したアオキールにしてみれば、その話は、まさに、寝耳に水だった。

「姫もご成婚か・・。いつかは来ることだと思っていたが。寂しさも禁じえないな。なあ、アオキール」
城の内外を、数名ずつ分かれて警護する近衛兵達。
共に同じ場所で警護をしていたイマイップは、アオキールにそう言った。

「アオキール・・?」
アオキールは、イマイップの言葉に、返事を返すことすらかなわない。
あまりの衝撃に、頭の中は、真っ白だった。

同時に、何がこれ程の衝撃をもたらすのか、自分で理解していなかった。

「姫様、お待ち下さい! 誰か、誰かー!」
侍女の声が響き、姫の部屋の扉が開くと、マキアーヌが飛び出してきた。

そこには、部屋の前を警護していた、オカベックが居た。
「姫様を、捕まえて下さいませ!」
侍女のシュンリーザが叫ぶ。

オカベックとマキアーヌの目が合った、その瞬間・・

マキアーヌは、オカベックに抱き上げられていた。
「離せ! 離せー!」
「オカベック様、お早く!」

「離せ、オカベック! 私の命に従わぬのか!」
「姫様! 今日こそはドレスをお召しいただかねば! 王子をお出迎えするのですよ!」
「離せ!」

オカベックは、姫に顔を叩かれ、腹を蹴られながらも、姫を部屋の中まで送り届けた。
侍女達が5人がかりで、姫を奥へと連れ去った。

「オカベック様、お出になっていただけますか?」
部屋の入り口で、やれやれとため息を付いていたオカベックに、シュンリーザがキッパリと言った。
「あ・・」
オカベックは、急いで部屋を出た。

シュンリーザは、ドアから廊下に顔を出すと、
「姫様は、これからお召し替えをなさいます。くれぐれも、お覗きになりませんよう!」
兵士達にそう言って、バタンとドアを閉めた。

はーっ・・と、兵士達は、揃ってため息を付いた。

城の門が開かれた。
クラウド王子とお付きの者達の行列が、延々中へと入っていく。

そして、支度の出来た姫が、部屋から出てきた。
姫が廊下を歩くのに合わせ、所々に居合わせる兵士達の、どよめきが聞こえる。

どよめきは、少しずつ、アオキール達の所にも近付いてきた。
そして・・

お付きの者達に囲まれて、マキアーヌが廊下の角を曲がってきた。
アオキールは、息を呑んだ。

姫は、この国の王女が身に付ける、ワイン色のドレスをまとっていた。
ドレスは長く裾を引き、生地と同系色のレースがふんだんに盛り込まれている。
更に、銀色の花の刺繍が、ドレスのスカート部分を覆い、姫が歩を進める度に、キラキラと揺らめいた。

大きく開いた胸元には、銀色の細かい花の細工の施されたネックレス。
ドレスの色と同じ、大きなルビーが輝いている。

頭には、ネックレスと同じ、銀色の花が踊るティアラ。
花の一つ一つのその中心に、小さなルビーが散りばめられている。

だが、アオキールが見とれたのは、そんなドレスやジュエリーではなかった。

この場の出来事を不満に思う姫は、顔が上気し、瞳が揺れていた。
ほんのりと赤く染まった頬と、その瞳に、アオキールは、吸い込まれるようだった。

おおおお・・・という兵士達のどよめきが、アオキールの耳に入ったのは、その数瞬の後だった。
この場に居る誰もが、男装以外の姫の姿を見るのは、初めてだった。

マキアーヌが、アオキールの姿に気が付いた。

姫はふと、足を止める。
廊下の壁に張り付く近衛兵達は、姫が自分達を見上げている様子に、ただただ、見入っていた。
姫は、何か言いたげに、口を開きかけたが・・

「姫様、お急ぎ下さい」
お付きの者に促され、姫はまた、歩き始めた。

アオキールは、遠ざかる姫の後ろ姿を、じっと見送っていた。



関連記事

コメント

■ 覗きたい♪

こんにちは。かのん様♪

マキアーヌ姫のお着替え、覗くなと言われると気になってしまいます(^_^)v
同性だから問題ないのでしょうが・・・。

アオキーツっっっ早く自分の気持ちに気付いて~(T_T)

やっぱり、この世界でも相変わらず鈍そうですね(^_^;)

クラウド王子☆☆☆\(^▽^)/\(^▽^)/☆☆☆

コハルさん、王子様でかなり盛り上がってますね(≧∇≦)

私もマキアーヌ姫とクラウド王子の行く末は気になりますね~♪♪♪

対面後、どうなるのでしょう(≧∇≦)

続き、お待ちしております♪♪♪

■ 

○たつままさま

こんにちは。
コメントありがとうございます

> マキアーヌ姫のお着替え、覗くなと言われると気になってしまいます(^_^)v
> 同性だから問題ないのでしょうが・・・。

そうですね。同性ですしね。
それでもきっと麗しいであろうお姿をちょっと拝見したくなってしまいますが(^^;)

> アオキーツっっっ早く自分の気持ちに気付いて~(T_T)
> やっぱり、この世界でも相変わらず鈍そうですね(^_^;)

そんな感じですね。
余りにも身分が違いますしね、それでいて、城に上がってすぐ身近な存在になってしまっただけに、かえって意識してなかったかもしれません。
これからは、さてどうなるでしょう?

> クラウド王子☆☆☆\(^▽^)/\(^▽^)/☆☆☆
> コハルさん、王子様でかなり盛り上がってますね(≧∇≦)

はい。あまりの盛り上がりに私もかなり発奮致しました☆☆

> 私もマキアーヌ姫とクラウド王子の行く末は気になりますね~♪♪♪

普通に考えれば最良の縁談なので。
さてこれもどうなるでしょう?

待っていて下さり、とても嬉しいです。
今後も頑張りますね!(^^)

■ すみませんm(_ _)m

かのん様。すみませんm(_ _)m

こちらでも、アオキールの名前間違えてしまいました(T_T)

アオキール・・・本当にごめんね。決してクラウド王子様☆☆☆にうつつを抜かして、君を蔑ろにしているわけじゃないよ(T_T)

アオキールは私を許してくれるでしょうか・・・。

■ 

○たつままさま

いえいえ、いいんです、いいんです(^^)
前作「とらわれの姫」の頃から、間違われるのはしょっちゅうでしたから!

> アオキールは私を許してくれるでしょうか・・・。

大丈夫です!(^^)

たぶん、アオキール、今それどころじゃないですし、あんまり細かい事は気にしない性格だと思いますよ~。

アオキールが、いとこと紛らわしい名前なのが、いけないんですよ(え?←と振り返るアオキール・・それは「秘密」5巻で、雪子の脳内で「即答?」と蒼ざめる青木の顔に、限りなく近かった)

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

■この記事のトラックバックURL

⇒ http://kanon23.blog36.fc2.com/tb.php/228-2e39116a

この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

■この記事へのトラックバック

 | BLOG TOP |