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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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でも必ず書かせていただきますので
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第22話:背後


「すみません、オカベック殿。身体も回復致しましたし、すぐに務めに戻ります」
アオキールはベッドの上で、そう言った。

「なあに。こんな機会は滅多に無い。姫がお許しになってるんだ。せいぜい、いい物をたらふく食べて、ゆっくり休むんだな」
ベッド脇の椅子に座るオカベックは、そう言った。

「・・それに、それだけの働きをお前はしたんだ、アオキール。皆も分かってる」
オカベックは、微笑んで見せた。

アオキールが持ち帰ったケルムという薬草、それで作られた薬は、すぐに病で衰えた人々の元へと運ばれた。
「皆、順調に回復しているそうだ。お前の功績だ」
「いえ。エルスラダの王殿が、快く分けて下さったからです」

「我が国の王が、エルスラダと友好を保ってきたこと。それに姫の書状、そして、お前の誠実な人柄が、エルスラダの王に通じたのだろう」
「私は、何も・・」確かに、必死になって事の次第を訴えはしたが・・

「時に、オカベック殿」
「ん?」
「結局、あのウィルムという薬草を城に持ち込ませた、その狙いは何だったのでしょう」

「あの頃持ち込まれた物は、全て、王子を歓迎する晩餐に使われる筈だった。そして、あの薬草も、別の貴重な香草と偽られ、煮込み料理に使われた」

「それが何と、その煮込みを焦げ付かせてしまい、晩餐にはとても出せないということになった。それで、料理人や給仕係が食べたのだ。わずかに余った分は家臣達の食堂にも回された。我々近衛兵はあの夜は忙しくて、そうそうゆっくり手を伸ばす暇も無かったからな、食べた者は居なかったようだが」

「全ては偶然だった。王子や姫の口に入っていた筈なんだ・・本当は。謀った者の狙いはそれだった。恐ろしい事だ・・。しかし、それが上手く行かなかったので、結局は荒っぽいやり方に出た」
「王子を襲ったというのは、結局どこの者達だったのですか?」

「・・それが、ハッキリは分からんのだ。みんな死んでしまったからな。ただ、衣服や装身具を調べてみたところ、それは、エルスラダの物のようだった・・」
「そんな!・・エルスラダの王室の方々は、皆、此度の我が国での病に心を痛め、出来る限りの協力をするとおっしゃって下さいました・・」

「・・本当はクラウド王子が病にかかる筈だった。それが狙いが外れ、関係の無い者達が病に伏した事に、心を痛めていたのかもしれんぞ」
「そんな・・」

「あるいは、王室とは全く別の場所で、何かが動いたのかもしれん。その辺りは分からん。証拠が無いのだ。エルスラダは、我が国の姫と、ユナイカの王子が縁を結ぶ事に、最初から懸念を示していた。我が領内でクラウド王子の身に何かあれば、縁を結ぶどころか、ユナイカの王は我が国での裏切りと受け取め、戦を仕掛けてきたかもしれんな」

「我が国とユナイカを引き裂こうとした事、それが目的ではないかと、そういう結論になった。だが、本当の所はどうなのか、そして、背後に居たのは誰なのか、それは、誰にも分からん」

「こんな状態で、王子と姫のご成婚の儀が進めば、また何が起こるか・・。しばらくは気が抜けんな」
そう結ぶと、オカベックはため息を付いた。

最後の話が、アオキールの心に引っかかった。
心が、姫の姿を、追い求めていた。



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