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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

リンクは嬉しいので、ご自由にどうぞ♪


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Scene9:告白


薪は、ファビオの運転で、会議場所のビルに向かう。

「・・そうだ。そこを左に」
「左」
言いながら、ファビオはウィンカーを出す。
運転も正確で、全く問題は無かった。

「マキさん・・?」
「何だ?」
ファビオは、ためらいがちに、言った。
「あの・・アオキさんと、何かあったんですか?」

「何故、そんなことを聞く」
「・・いえ」
薪に聞き返され、ファビオは、それ以上、尋ねることを控えた。

「入り口は、ここでいいんですね?」
確かめながら、駐車場に入る。

「じゃあ、私は、ここでお待ちしています」
ファビオが運転席で言うと、車から降りた薪は、中を覗き込んで言った。

「地下の駐車場に居て、何が面白い。せっかくだ、施設の見学でもしていたらいいだろう」
「え・・」

ファビオも車を降り、二人でエレベーターの前に立った。
「1時間半後。ラウンジで待ち合わせよう」
薪が言う。

「あの・・ラウンジって、何階ですか?」
「25階だ」
「にじゅうご・・かい・・」

エレベーターに乗り、薪は最上階のホールだからと、奥まで移動した。
ファビオも隣りに並ぶ。
地下を抜けると、ガラス張りのエレベーターから、外の景色が見えた。

ひゅうぅ・・と、ファビオが奇妙な声を発した。
「どうした?」
薪は、小声で聞いた。

「あの・・マキさん。告白します。実は私、こういった高い所が、駄目なんです・・」
ファビオも、小声でささやいた。

「は? 冗談だろう?」
「本当です。外が見えなければ平気なんですが・・」
「じゃあ、見なければいいだろう」
「駄目です・・もう、見ちゃいました・・」

ファビオは、真っ蒼になり、汗をかき始めていた。
どうやら、冗談ではないらしい。

「どうすればいい?」
ファビオの変わりように、薪も焦り始めていた。
「手・・繋いでくれませんか?」
「え?」

薪が答えかねているうちに、ファビオは、薪の手を取った。
とっさに薪は手を引こうとしたが、ファビオの必死の形相を見ると、そうも出来ない。

ハーッ・・とため息を付き、薪は、他人から見えないように、ファビオと繋いだその手を、背中の後ろに回した。
ファビオがエレベーターを降りるまで、そうしていた。

「大丈夫か?」
薪は、ファビオに声をかけた。
「・・はい」
ファビオはベンチに座り、そう答えた。

1時間半、ファビオはそのままラウンジフロアで過ごし、薪が会議から戻ると、自分は階段で降りると言った。
25階も階段を降りるのを待っていられるかと、薪はファビオを一緒にエレベーターに乗せた。
少しの間だ、また手を繋いでいてやるから・・と。

そして、1階まで降りると、二人はビルの外に出て、ベンチに並んで座ったのだった。

薄日が差す穏やかな日で、風がそよそよと吹いていた。

「普段、一体どうしてるんだ?」
薪に、数々の疑問が浮かぶ。

「・・ローマには、高層ビルは多くありませんし、それに、石造りの建物が多いので、外が見えるエレベーターは、ほとんど無いんです」

「飛行機では、どうしてる?」
「窓際に乗らなければ平気なので、なるべく通路側を選びます。どうしても窓際になった時は、早々に窓を閉めます」
「・・迷惑な奴だな」

ファビオは、額に手を当て、深いため息を付くと、言った。
「マキさんには・・こんな情けないところ、見られたくなかったんですが・・」

得意の笑顔はどこへやら、すっかり落ち込んだ様子のファビオを見て、薪は、言った。
「・・まあ、誰にでも弱点はあるからな」
薪は前を向き、組んだ足に片肘を付いて、その手のこぶしにアゴを乗せて、話す。

「これまで、何でも器用にこなす奴だと思っていた。一つ位、弱点があったっていいだろう」
「マキさん・・」
ファビオは、顔を上げた。

「ただ、克服した方が、身の為ではあるけどな」
「・・はい!」
ファビオの顔には、もう、笑顔が戻っていた。

そして、薪の横顔を見ながら、ふと思い直したように、ファビオは言った。
「・・マキさんの弱点は、アオキさんですか?」
「え?」
薪は手から顔を離し、隣りのファビオを見やる。

「すみません。余計なことだとは思ったんですが・・マキさんとアオキさんの様子が、イタリアに居らした時とは、何だか、違うような気がして・・」
ファビオは、途中で口ごもる・・。

「ああ。何、大したことではない。・・全くあいつは、困った奴だ」
そう言うと、薪はまた前を向き、フフッ・・と、笑った・・

・・ほらやっぱり、あなたはここで、笑うんだ・・・

そよぐ風が、かすかに薪の髪を揺らす。
その笑顔に、ファビオは、いつまでも見とれた・・・




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コメント

■ 良かった・・・(T_T)

こんにちは。かのん様♪

良かったです(≧∇≦)
ほっとしました(ρ_;)

薪さんは、青木の事を許していますね~\(^ー^)/

ああ・・・、本当に良かった。
薪さんのお気持ちが分かって、救われた気分です(T_T)

気持ちがすれ違ったまま、三下り半を突き付けられて、家庭内別居になったらどうしようかと(T_T)/~

がくっ。ばったり。

復活☆\(^ー^)/☆

すみません。
実は、一人でもがいていました・・・。

ファビオ君も、思った通りの青年で、安心しました(^_^)v

彼なら、青木を虫けらのように踏みつけて、薪さんを力づくで強奪するようなことはしないでしょうね(^ー^)

今、薪さんは、青木にお仕置き中?・・・にしては・・・逆効果になって凹んでいるし・・・???危険な暴言吐かれちゃうし・・・???

次回、薪さんと青木は会話が出来るのですか\(^ー^)/
良かったです。
これで、青木が挑戦的な事を言わなければ・・・平和に・・・???
もしかして、もう一波乱あるのですか(T_T)

でも、今回、薪さんの青木への愛を感じましたから大丈夫ですっ\(^ー^)/

後は、青木!お前次第だ~~~(^。^;)
しっかりしてよ~!!!

早く青木の気持ちが凹凹凹から凸凸凸になることを祈っています\(^ー^)/

きゃっ(≧∇≦)
気になります♪
早く、続き読みたいです!!!
いつも、急かしているみたいですみません~m(_ _)m

■ 

○たつままさま

こんにちは。
いつもいつもコメントをどうもありがとうございます!m(_ _)m

> 良かったです(≧∇≦)
> ほっとしました(ρ_;)

ああ・・ご心配をおかけして、申し訳ございません!!

> 薪さんは、青木の事を許していますね~\(^ー^)/
> ああ・・・、本当に良かった。
> 薪さんのお気持ちが分かって、救われた気分です(T_T)

やっと薪さんのお気持ちの片鱗が見えましたよね・・

> 気持ちがすれ違ったまま、三下り半を突き付けられて、家庭内別居になったらどうしようかと(T_T)/~
> がくっ。ばったり。
> 復活☆\(^ー^)/☆
> すみません。
> 実は、一人でもがいていました・・・。

すみません、すみません、すみません~!!(><)

> ファビオ君も、思った通りの青年で、安心しました(^_^)v

ちょっとかっこ悪いところを見せちゃいましたけどね(^^;)

> 彼なら、青木を虫けらのように踏みつけて、薪さんを力づくで強奪するようなことはしないでしょうね(^ー^)

うふふ♪(^^)

> 今、薪さんは、青木にお仕置き中?・・・にしては・・・逆効果になって凹んでいるし・・・???危険な暴言吐かれちゃうし・・・???

どうでしょう・・?

> 次回、薪さんと青木は会話が出来るのですか\(^ー^)/
> 良かったです。
> これで、青木が挑戦的な事を言わなければ・・・平和に・・・???
> もしかして、もう一波乱あるのですか(T_T)

すみません・・
もう一波乱ありました・・(><)

> でも、今回、薪さんの青木への愛を感じましたから大丈夫ですっ\(^ー^)/
> 後は、青木!お前次第だ~~~(^。^;)
> しっかりしてよ~!!!

そうなんですよね。
実は青木次第かも・・

> 早く青木の気持ちが凹凹凹から凸凸凸になることを祈っています\(^ー^)/
> きゃっ(≧∇≦)
> 気になります♪
> 早く、続き読みたいです!!!
> いつも、急かしているみたいですみません~m(_ _)m

いえいえ、本当に本当に、お待ちいただいてるお気持ちが、嬉しくて、励みになっております!☆☆☆
あと5話、順調に行けば(週末にも、平日並みの時間が取れれば)、月曜には完結します。

よろしくお願い申し上げます!(^^)

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