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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

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Scene14:笑顔


「皆さん、どうもお世話になりました!」
ファビオは、第九メンバーに向かって、頭を下げた。

その日の朝から、また、視察団に通訳として戻ることになっていた。

「3日間なんて、あっという間でしたね」
今井が、隣りに立つ岡部に向かって言う。
「ああ・・」
岡部の声は、冴えなかった。

「岡部さん?」
更に隣りに立っていた曽我が、岡部の目頭に、何か光る物を見つけた・・

「いや、違う。これは違うぞ!」
一体、何がどう違うのか。
聞かれてもいないのに言い訳する様子は、逆効果にも思えたが・・。

「元気で頑張れよ」
「お世話になりました」

ファビオは、メンバー一人一人と、握手を交わしていく。

青木と握手を交わしたその時、ファビオは、青木にだけ聞こえる声で、ささやいた。
「外から見たら、こんなに確かな物は無いのに・・あなたは、贅沢だ」
「え?」

青木が聞き返すと、今度は周囲にも聞こえる声で、ファビオは言った。
「あんまりマキさんを、怒らせたり、困らせたりすると、バチが当たりますよ」
「え!?」

フフン・・とファビオが笑うのに対して、青木は、今一つ、飲み込めない顔だ・・。

「今回の事件では、青木、やたらと薪さんを怒らせてたからなあ・・」
「バチが当たるなんて、また違和感のあるセリフを・・」
周囲から、そんな声が上がる。

「マキさん」
最後にファビオは、薪に右手を差し出した。
薪も、手を差し出す。

ファビオの顔は、いつになく、真剣だった。
握手を交わしたその瞬間・・ファビオは薪の手をぐっと引き寄せ・・

「あなたに、惚れました・・」
薪の耳元でささやくと、その頬に、キスをした。

「なっ・・!!」
「えっ・・!?」
薪も、メンバー達も、言葉を失った・・

全員が固まる中、ファビオはニッコリと笑うと、言った。
「イタリア式の挨拶です。本当は、両頬にするんですけどね」
「ばっ・・! イタリア式は、よせと言ったろう!」

「忘れてました。申し訳ございません」
またも、ファビオは悪びれずに言う。

「本当に、上司として、これ程惚れ込める人は、なかなか居ませんよ。マキさんの元で勉強出来て、素晴らしい経験になりました。ありがとうございました!」

「あ・・青木・・イタリア式って・・こんなこと・・本当に・・する・・のか・・?」
岡部はショックのあまり、瞬きさえも、忘れている。

「あ・・いえ・・時と場合と人による・・と、思うんですが・・・」
青木も、さすがにこれには、驚いていた。

「何だか・・ファビオの薪さんに対する態度は、怪しいよなあ・・」
「まさか」
小池と宇野が、ささやき合っている。

それが耳に入り、青木も心の中で、「まさか」と言っていた。
だって、半年前まで、ファビオには、彼女が・・

そこで、青木はふと、気が付いた。
あれ? ファビオは、「彼女」と言ったことが、あるだろうか。

フィレンツェでは、「友人」と言っていた。
カフェテリアで話した時は、「恋人」と言った。
青木の「彼女」という言葉を、否定こそ、しなかったが・・

え? まさか!?

ファビオのこれまでの言葉や態度が、青木の脳裏を駆け巡った。
もしかして・・そういうことだったのか・・!?

青木が目を開き、口まで開けて、ファビオの顔を見つめる様子を、ファビオは、クスッと笑って、見ている。

ファビオや第九メンバー達が、第九のドアの外に出ると、そこには、他部署の人間達が、並んでいた。
事務局の受付嬢、会計課、企画課の女性職員・・だけでなく、資料室や、警備部等の男性まで、ファビオのことを、待ち受けていた。

「ファビオさん、どうぞ」
「ファビオさん、これ、受け取って下さい」
女性達から、花束やプレゼントを受け取る、ファビオ。

「ヤマダさん、サイトウさん、ワタナベさん、タナカさん、どうもありがとうございます!」

「元気でやれよー」
「帰ってからも、頑張れよ!」
男性達の声にも、ファビオは頭を下げる。

「ファビオさん、イタリアに帰っても、ここでのこと、忘れないで下さいね」
「ファビオ、是非、また遊びに来いよ!」

彼らの声に、ファビオは、手にした花を見つめ・・

「・・忘れません。皆さんのこと。ここで過ごしたこと。そして・・また来ます。きっと、いえ、絶対に、また会いに来ます・・」

そう言って、ファビオは振り返った。
その視線の先には、薪が居た。

ファビオはニッコリと笑うと・・

「ありがとうございました!」
頭を下げ、そして、上げた。

最後のその瞬間まで、笑顔だった。

そして、ファビオは去って行った。





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コメント

■ ファビオ君さようなら~

おはようございます。かのん様(^_^)v

ファビオ君、遂にお別れですね(;_;)

最後に、さりげなく告白しましたね(^_^)v
ホッペにキス付きで♪
・・・薪さんが、気が付いたかどうかは、ちょっと疑問ですが(^_^;)

しかし・・・青木ったら・・・今になって、やっとファビオ君の想いに気が付いたのね(^▽^;)
鈍すぎ~(≧∇≦)

焼きもちを焼くくせに、気が付かないなんて・・・(°_°;)

青木らしくていいかな(^_^)v

でも、ファビオ君のいうとおりだよ~♪♪♪
端から見たら、こんな確かなものはないのに・・・
そろそろ、皆に気が付かれちゃうかも(≧∇≦)

私は、お互いの視線でバレるのでは~と思います(〃▽〃)
薪さんも、青木も無意識にお互いを探して見つめていますよ~♪♪♪
喧嘩すると、青木の態度がおかしくなるし~♪♪♪

おかべっくに曽我に、今井さんは、確証はないものの、あの二人は特別・・・みたいなものを感じてますよね(≧∇≦)

やっぱり、前回は直帰ですか~(〃▽〃)
きゃっ★★★
久々に触れあって、絶対二人の雰囲気や、青木の表情が変わっていると思いますよ~(≧∇≦)
バレるって♪♪\(^▽^)/♪♪

ファビオ君は、本当に皆に好かれる良い青年でしたね(^_^)

すれ違っている二人の間に、付け入ったり、青木に嫌がらせする事もなかったですし。←宣戦布告?はしましたが、青木が気が付かないんだもの・・・(^▽^;)

続きが気になります~♪♪♪が・・・そろそろ、「再会」も終わりに近づいて来ましたね(T_T)

ファビオ君も帰国してしまったし・・・そろそろ寂しくなってきました(ρ_;)

■ 

○たつままさま

こんにちは。
コメントどうもありがとうございます!♪

> ファビオ君、遂にお別れですね(;_;)

はい。去っていってしまいました。

> 最後に、さりげなく告白しましたね(^_^)v
> ホッペにキス付きで♪
> ・・・薪さんが、気が付いたかどうかは、ちょっと疑問ですが(^_^;)

「上司として惚れ込む」と付け足してましたからね・・
あの明るい性格と相まって、分かり辛いかもしれません・・まして薪さん、こと自分に関しては鈍い方な気がしますし(^^;)

> しかし・・・青木ったら・・・今になって、やっとファビオ君の想いに気が付いたのね(^▽^;)
> 鈍すぎ~(≧∇≦)
> 焼きもちを焼くくせに、気が付かないなんて・・・(°_°;)
> 青木らしくていいかな(^_^)v

すみません。
青木が今回鈍いのは、私のせいです・・(^^;)
青木は薪さんしか見えていないので、相手のことはあまり眼中に無いみたいですね。

> でも、ファビオ君のいうとおりだよ~♪♪♪
> 端から見たら、こんな確かなものはないのに・・・

そうですよね。
この贅沢者め!

> そろそろ、皆に気が付かれちゃうかも(≧∇≦)
> 私は、お互いの視線でバレるのでは~と思います(〃▽〃)
> 薪さんも、青木も無意識にお互いを探して見つめていますよ~♪♪♪
> 喧嘩すると、青木の態度がおかしくなるし~♪♪♪
> おかべっくに曽我に、今井さんは、確証はないものの、あの二人は特別・・・みたいなものを感じてますよね(≧∇≦)

アハハ♪
そうかもしれませんね。

二人の関係を分かってる人間から見たら、一目瞭然ですものね(≧m≦)

> やっぱり、前回は直帰ですか~(〃▽〃)
> きゃっ★★★
> 久々に触れあって、絶対二人の雰囲気や、青木の表情が変わっていると思いますよ~(≧∇≦)
> バレるって♪♪\(^▽^)/♪♪

そうかもしれませんね(^^;)
例えば・・

宇野 「何だか薪さん、今日は機嫌がいいような気がする・・大きな事件が片付いたからかな」

小池 「そうか? オレには相変わらず、さっきも嫌味言ってたけどな」

今井 心の中で → (・・確かに。何だか、今日の薪さんは、昨日までと違って、格段に生き生きしている・・何かあったのか・・?)

曽我 (そう言えば、青木も今日は機嫌がいいよな。さっき鼻歌歌いながら仕事してたし・・)

岡部 (あ、また薪さんと青木、目を合わせてる・・気に入らねー・・)

・・と、それぞれ思っていたかもしれません・・(^^;)

> ファビオ君は、本当に皆に好かれる良い青年でしたね(^_^)
> すれ違っている二人の間に、付け入ったり、青木に嫌がらせする事もなかったですし。←宣戦布告?はしましたが、青木が気が付かないんだもの・・・(^▽^;)

粘着質の人間は、私が受け入れ難いからかもしれません(^^;)

と言うか、人間的にいい男じゃないと、薪さんに近寄らせません!みたいな・・(笑)

> 続きが気になります~♪♪♪が・・・そろそろ、「再会」も終わりに近づいて来ましたね(T_T)
> ファビオ君も帰国してしまったし・・・そろそろ寂しくなってきました(ρ_;)

ありがとうございます。
ずっとお読みいただき、本当にありがたく思います。

先程、最終話、遂にUP致しました。

ありがとうございました!!

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