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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
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第二幕 第三場 : 証言


「内山さん、わざわざお越しいただき、恐れ入ります」
部屋に入り、自己紹介をして椅子に座ると、薪は、穏やかな表情で、相手を見た。

内山というそのディレクターは、30代前半と思われる男性で、慣れない場所に通され、キョロキョロと辺りを見渡している。

「何か・・高橋喜正さんのことで、気掛かりがおありということでしたが」

「はい。何しろ、高橋さんは、本当に時間に正確な人で。そのことで、オレもよく叱られましたけど。もし、やむを得ない事情で遅れる時には、必ず連絡を入れてくる人です。しかも、今日の打ち合わせは、明日の特番の最終確認で・・絶対にすっぽかすなんて、あり得ない筈なんです」

「明日の・・じゃあ、あなたもお忙しい筈だ。なのに、わざわざここまで足を運ばれたのには、他にも、何か理由があるからじゃありませんか?」

薪が、よどみなく言い当てる様子に、内山は、束の間、驚いた顔を見せた。

「・・はい。実は・・今日の取材、何だかちょっとヤバいことだったみたいなんです。だから、余計に気になって・・」
「どういうことですか?」

「今日は、オフレコの取材ということで・・。それ自体は、よくあることなんです。まあ、オフレコと言っても、結果的には、個人名とか、マズイ部分だけ省いて、放送しちゃったりもするんですけどね。相手と交渉して許可を取り付けたり・・高橋さんは、そういうの上手いから・・」

「そういう時はいつも、カメラマンや助手を従えずに、高橋さん一人で出向くんです。それで、危ない目にあったこともあるみたいだけど・・でも、それ以上にスクープを追う人だから。今回も、高橋さんは、取材の詳しい内容を、誰にも告げずに一人で出かけました。ただ・・」

内山が言いよどむのを見て、薪は、ちょっと首をかしげる。
でも、催促はしない。
相手が言う気になるのを、辛抱強く待つ。

「・・こんなことを外部の人にしゃべったと知れたら、高橋さんが帰った時に、怒られるかもしれないんですけど」
「高橋さんが無事に戻られたら、それこそ、あなたがここに居らしたことも、話した内容も、我々が誰かに漏らす必要は無くなります。高橋さんご本人から、全てを伺えばいいんですから」

薪の言った意味を理解し、内山は話し始めた。

「言ってたんですよ、高橋さん。・・明日の特番に、もう一つ、スクープが加えられるかもしれないって」
「番組の内容は、どういった物なんですか?」

「ドキュメンタリー特番で、この半年の間に起きた大きな事件を、再検証するというものです。特に、未解決な物や、疑問が残る物に焦点を当てて。うちなりの解釈を加えて、結論まで出す物もあります・・」

傍で聞いていた今井が、かすかに苦笑する。
警察の捜査を無視して、テレビ局が勝手な解釈で、大げさに事件をアピールする・・よくあることだ。

「それに、今回の取材が関わってるのかなって、オレは思ったんですけど」
「一体何の事件に関わることか、高橋さんはおっしゃいませんでしたか?」
薪は、真剣な眼差しで、相手を見つめている。

「それは何も・・言ったのはそれだけで・・」
「それだけ? 後は何も? あなたは、高橋さんの今日の取材が、何か危険な物だと感じ取った。その理由は、何でしょうか?」
「あ・・それは・・」

内山はまた、言いよどんだ。
逡巡した末に、決意したように、目を上げて、言った。

「今日の取材の相手・・高橋さんは、警察関係者だと言ったんです」
「え!?」
声を上げたのは、今井だった。
薪は、眉をひそめた。

「ごく最近の、未解決のある事件について、警察関係の一部の者しか知らない、トップシークレットを聞かせてもらうんだって。嬉しそうでした。そりゃ嬉しいですよ。どんなスクープが手に入るか・・。でも、放送したらヤバくないですか?って言ったら、警察の人間が情報を売るなんて、相手の方が立場が弱いんだから、大丈夫だって。そして・・」

内山は、じっと薪を見て、言った。
「まさかとは思うんですけど・・取材の相手は、こうも言ったそうです。どれ程、貴重な情報かを、強調する為に言ったと、その時はオレもそう思ったんですけど」

薪の表情が、その先を予測して、ゆがんだ。

「相手は、言ったそうです。警察関係の一部の者と・・それに、犯人自身しか知らない情報を、教えてやると」





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