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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

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第六幕 第五場 : 回想


岡部は、室長室の窓から、外を眺めていた。

上の人間達に指示され、薪が復帰するまで、また、室長代理の椅子に座ることになった。
だが、そんなに長い間ではない。
薪は、すぐに戻ってくるだろう。

あの日・・

岡部は、一早く萩原の別荘に行き着いた。
だがそこには、薪も萩原もおらず、代わりに、セキュリティー会社の警備員と出くわした。

今井と連絡を取り、青木が捜索に侵入したことを知った。
しかし、その青木も居ない。
青木のケータイに電話をしても、出る気配も無い。

警備員の一人が、青木らしき人物が、裏手の山に入っていくのを、目撃していた。

岡部は、嫌な予感を覚え、捜索に向かった。
培った現場経験から、どんな場所に狙いを定めて調べれば効率が良いか、大体のところは分かる。

石造りの橋を見つけ、そこから周囲を見渡した。
ふと、眼下に見える船着場の様子に、目を止めた。
何か様子がおかしかったのだが、正確に、どこがどう変だったのか、説明は難しい。

ボートの並び、投げ出されたオール、周囲が無人であること・・・

船着場へ駆け寄ると、そこに、青木のケータイが落ちていた。
そこで、岡部のケータイが鳴った。
一課の刑事と共に、宇野や曽我も現場に到着していた。

岡部は、電話で指示を飛ばしながら、自分も川下へ向かう道を見つけ、走り出した。
急がねば。
もうすぐ、日が暮れる・・。

道は、川に沿って続くわけではなく、岡部は、川が見える場所へ辿り着くと、その都度、川面を確かめた。

「岡部さん!!」
曽我が、一課の刑事と共に、それを見つけたところと、鉢合わせた。

「あれを・・!!」
川の中央で、オールの無いボートが揺れている。

そこに横たわる二つの影。
何か、色鮮やかな物に囲まれて・・・

岡部たちは、岸辺に降りる道を探し、駆け降りる。
刑事達が連携し、ボートが用意され、岡部と曽我は、刑事達と共に乗り込んだ。

いつの間にか雨は止み、切れた雲間から、沈む直前の太陽の最後の光が、水面を照らす。
その中に、たゆたうボート・・・

近付くと・・・

「薪さん・・・」
「青木・・・」

二人は、花に埋もれていた。
花の中で、青木は両腕で薪を抱き締め、薪も、片手を青木に回して、二人とも、目を閉じていた。

岡部は、そのボートに乗り移り、薪の首に手を触れた。
薪の身体の冷たさに、岡部の手は、一瞬、震えた。

だが・・・

「生きてる・・薪さんは生きてるぞ・・!!」
固唾を呑んで見守っていた曽我や刑事達から、うおお・・という歓声が沸いた。

「青木は・・」
言いながら、岡部は青木に触れた。
ほのかに赤みが差す薪の顔と違い、青木の顔は、真っ蒼だった。

もしかして、これは・・・

不安な気持ちを抱えながら、青木の首の脈を探る。
無い!・・・いや・・・

かすかに・・そう、かすかだが、そこに、生きてる印があった。

「青木も、生きている!!」
またも、歓声が上がった。
「岡部さん・・」
曽我が、涙を浮かべている。

「早く! 薪さんと青木を、陸に運ぶんだ! それと、救急車を手配! 急げ!!」

救急車に二人が乗せられた時、合流した宇野が、岡部に言った。
「今井さんから、連絡が・・!」

それを聞き、岡部は
「曽我、頼んだぞ!」
曽我を救急車に乗り込ませ、今井からの電話を受けた。

萩原は、もう一つ、叔母名義の家を持っていると言う。
しかも、先程捜索した別荘の、すぐ傍に・・・

岡部は、宇野と刑事達と共に、その家に向かった。

・・・そして、薪も青木も、無事、病院で生還を果たした。

薪と青木、双方から簡単ないきさつを聞いたが、二人とも、死に至る毒薬を口にしたと、思っていた。
薪は、自分は死ぬと思い、青木は、薪が死んだと思い込み、薪の後を追った。

二人が口にしたのは、仮死状態を作り出す薬だったとは言え、発見が遅れたら、実際に、命も危なかった。

自分がもし、青木と同じ状況に置かれたら、薪が確実に死に至ったか、慎重な確認を怠ることは無い。
また、例え手遅れかもしれないと判断しても、薪の後を追うなんて発想は、自分には無い。

そんな時間があったら、最後の最後まであきらめず、薪を病院に搬送し、蘇生を試み続けただろう。
それが、正しいやり方だ。

捜査官として、青木の行動は、一時の感情に流された、短絡的な物に過ぎない。

そう思いながらも、岡部は、青木の、その薪を慕う想いの強さに、驚愕を覚えずには、いられなかった。





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コメント

■ ばれた・・・?

おはようございます。。かのん様(^_^)v

事件は、まだ、片付いていませんが、二人が無事、意識を取り戻しほっとしております\(^ー^)/

こんなことを言っては、不謹慎ですが・・・
発見された時、
夕闇の中、雨上がりの雲の隙間から差す光に水面が光り、静かに漂うボートで花々に囲まれて抱き合う二人って・・・
壮絶に美しいのではないでしょうか。

頭の中に、あの原作のイラストが浮かび、そこに寄り添う青木(カラーは色気がありますよね♪)を想像して・・・うっとり。ため息が出てしまいます(〃。〃)

おかべっくも、命が途絶えたような二人に驚愕しながら、その美しさを感じ・・・る事は無かったでしょうね

すみません~
それどころじゃない!!!ですよね(^_^;)

確かに、青木の行動は、一捜査員としては、冷静さに欠け、かなりまずいですよね・・・

だからこそ、そこに、強い愛を感じます。

おかべっくも、それを感じたのでしょうね。
もしかして、不確かだったものが・・・確信に変わった?

ばれた・・・♪(≧∇≦)♪

でも、おかべっくなら、黙って、見守ってくれそうなので安心です(^_^)v

ドキドキした、本格ミステリー「Sの手口」も、そろそろお別れですね(ρ_;)

だんだん、寂しくなってきました。

■ 美しい光景でした・・・・

おはようございます、かのんさん。
表コメ、失礼します。

たつままさんも仰ってますが、ボートの中、花にうずもれて抱き合うふたり・・・昼が夜に変わっていくあの美しい空の下で・・・ああ、もう、清水先生の絵が脳内を駆け巡っております。しかもカラーでっ!
いや、早く助けないとやばいんですけど、もしもわたしが実際に見たら、あまりの美しさに、ぼーっと見とれてしまいそうです・・・。
ああ、このシーン、清水先生、描いてくれないかなあ・・・。

でもこれ・・・バレましたね(笑)だって、後を追うって発想が・・・だけど、第九のみんななら、大丈夫でしょうね。みんなふたりのことが大好きだもん。(^^

萩原は・・・どうしたんでしょうか。いえ、もうあんなやつ、とは思うんですが、やっぱりその・・・気になります。死なないで欲しいです。なんか、死んだらまた薪さんが傷つきそうで、不安です・・・。

■ 

○たつままさま

こんにちは。
コメントありがとうございます!!

> 事件は、まだ、片付いていませんが、二人が無事、意識を取り戻しほっとしております\(^ー^)/

ほっとしていただけて、私もほっとしております。
ここまでご心配をおかけして、本当に申し訳ございませんでしたm(_ _)m

> こんなことを言っては、不謹慎ですが・・・
> 発見された時、
> 夕闇の中、雨上がりの雲の隙間から差す光に水面が光り、静かに漂うボートで花々に囲まれて抱き合う二人って・・・
> 壮絶に美しいのではないでしょうか。

壮絶だなんて・・・きゃ~~~~☆☆☆
たつままさんにおっしゃっていただくと、本当にそんな気がして参ります。
ありがたいです。

> 頭の中に、あの原作のイラストが浮かび、そこに寄り添う青木(カラーは色気がありますよね♪)を想像して・・・うっとり。ため息が出てしまいます(〃。〃)

私がイメージしていた物がちゃんと伝わったようで、とても嬉しく思います・・(TT)

> おかべっくも、命が途絶えたような二人に驚愕しながら、その美しさを感じ・・・る事は無かったでしょうね
> すみません~
> それどころじゃない!!!ですよね(^_^;)

アハハ☆
そうですよね。
岡部さんはそうでなくちゃ。

> 確かに、青木の行動は、一捜査員としては、冷静さに欠け、かなりまずいですよね・・・

こんなに短絡的にしちゃって、ごめんね、青木。
でも君が勝手に脳内でそう行動したからなんだよ~・・

> だからこそ、そこに、強い愛を感じます。

あああ・・・・・
嬉しいです。
そんな風に受け止めていただけたら・・もう、言うことはございません・・・(TT)

> おかべっくも、それを感じたのでしょうね。
> もしかして、不確かだったものが・・・確信に変わった?
> ばれた・・・♪(≧∇≦)♪
> でも、おかべっくなら、黙って、見守ってくれそうなので安心です(^_^)v

その場に居合わせたのが、第九メンバーの中で、岡部さんと曽我だったのは、どちらも既に、薪さんと青木の関係に「疑問」を抱いているから・・だったのかもしれません・・・

> ドキドキした、本格ミステリー「Sの手口」も、そろそろお別れですね(ρ_;)
> だんだん、寂しくなってきました。

終わりました・・・

寂しいなんておっしゃっていただき、とても嬉しく思いました。
たつままさんには、ずっと見守っていただき、本当に感謝に耐えません。

■ 

○しづさま

こんにちは。
コメントありがとうございました!!

> たつままさんも仰ってますが、ボートの中、花にうずもれて抱き合うふたり・・・昼が夜に変わっていくあの美しい空の下で・・・ああ、もう、清水先生の絵が脳内を駆け巡っております。しかもカラーでっ!

ああ・・・
しづさんの豊かな想像力が、私の拙い文章を補って、素敵なシーンを創り上げて下さっているようで、本当に嬉しいです。

> いや、早く助けないとやばいんですけど、もしもわたしが実際に見たら、あまりの美しさに、ぼーっと見とれてしまいそうです・・・。
> ああ、このシーン、清水先生、描いてくれないかなあ・・・。

きゃあああああああ☆☆☆
こんなところに、神様(清水先生)の名前を出したらいけませんよっ!!(あまりにも怖れ多い・・)

でも・・・見たいですね・・清水先生が描かれる、こんな二人の姿・・

> でもこれ・・・バレましたね(笑)だって、後を追うって発想が・・・だけど、第九のみんななら、大丈夫でしょうね。みんなふたりのことが大好きだもん。(^^

まあそうですよね・・普通は・・いくら上司を慕うからって・・・
今後第九での様子を描く時、どう書いていったらいいのかと、ふと思ってしまいました(そこまで考えていなかった・・・)

> 萩原は・・・どうしたんでしょうか。いえ、もうあんなやつ、とは思うんですが、やっぱりその・・・気になります。死なないで欲しいです。なんか、死んだらまた薪さんが傷つきそうで、不安です・・・。

彼のことも、最後まで忘れずに考えて下さって、ありがとうございます。
そうなんですよね。
彼の結末如何によって、薪さんがきっと傷付いてしまう・・

ラスト、萩原は自殺を図りましたが・・本当にそのまま引き金を引いたのか、岡部さん達の到着が間に合ったのか、それとも決心を翻して逃げ出したのか・・
ご想像におまかせします。

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