カウンター


プロフィール

かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

リンクは嬉しいので、ご自由にどうぞ♪


当ブログ拍手頁

最新の公開拍手コメのレスはこちら それ以前の公開拍手コメ&レスは、各記事の拍手ボタンを再度押していただければ読めます 鍵拍手コメにつきましては、拍手をいただいた記事下コメント欄にレスを書いております

所属してます♪


月別アーカイブ


最新記事


最新コメント


検索フォーム


 
Scene2:時差


「フォスター捜査官! お久しぶりです!」
意外な相手に、青木の声が大きくなった。

本来、青木の立場なら、フォスターを正式な地位や肩書きで呼ぶべきなのだろうが、以前フォスターは青木に対して、全くそんなことを気にする必要は無いと言った。
なので、青木は初めて会った時と変わらず、「フォスター捜査官」と、言い続けている。

「どうやら元気そうだな」
電話の相手は、笑みを漏らしているようだ。

「はい! すっかり元気に、あ・・フォスター捜査官は、今回の事件のことを・・」
「岡部室長代理から、詳しい報告を受けている。・・大変な目に合ったな」
フォスターの声のトーンが、少し低くなった。

「昨日、退院したんだろう?」
フォスターに聞かれ、青木は、我に返った。
「はい。薪さんと一緒に、あ・・」

青木は、フォスターが何故今日、ここに電話をしてきたのか、考えを巡らせた。
薪も青木と共に昨日まで病院に居て、外部との連絡は途絶えていた。
・・薪を心配し、直接、薪と話をしたいのだと、そう思った。

「すみません。今日は薪さん、第九に出勤したんです」
「一人で、行かせたのか?」
フォスターの口調が、一転、とがめるような物に変わる。

「ええ。・・でも、岡部さんと引継ぎをすると言っていましたから」
「・・そうか。彼と居るなら、問題は無いだろう・・」

そして、フォスターは尋ねた。
「薪は、大丈夫か?」

青木は答えた。
「オレに聞くより、第九に直接連絡を取ればよろしいんじゃないですか? 昼休みには早いですから、薪さんは室長室に居ると思います」
青木は時計を見上げながら、言った。

「・・いや、いいんだ」
フォスターの返答は、青木には意外だった。

「私は、君と話をしたかったんだ。だから、君の番号に電話をした」
「あ・・」
薪と青木は、それぞれ別の電話番号を持っている。
そして、今取っている電話は、青木の物だった。

「薪に直接尋ねても、大丈夫だと、そう答えるだけだろう。それに・・今、彼の声を聞いてしまったら・・・」
「え?」

「いや・・何でもない。薪が居ないなら、かえって好都合だ。正直に答えてほしい。青木、薪の様子は、どうだ?」
改めて、フォスターは尋ねる。

「医者の話では、薪さんの身体は完全に回復したと。検査も全てパスして、後遺症も残らないとのことです」
「・・私が聞いているのは、そんなことではない」

これまでの付き合いの中で。
フォスターには、つまらない誤魔化しをしても無駄なことだと、青木も分かっていた。

そして、正直に答えた。

「薪さんの目を見ました」
「目・・?」
「とても落ち着いて、迷いの無い目でした。・・その目を見て、もう大丈夫だという薪さんの言葉を、オレは信じられました」

「・・そうか」
かすかに、フォスターのため息が聞こえた。

「君に聞きたかったのは、それだけだ。ありがとう、青木」

「薪さんに、何か伝言はありますか?」
「いや。何も無い。・・ありがとう、青木」

フォスターは、もう一度礼を言い、電話はそれで、終わった。

夜、帰宅した薪に、青木は話した。
「フォスター捜査官から、電話がありました」
「そうか」

どんな用件だったのか、何を話したのかを尋ねもせず、薪はいつものように、部屋に着替えを取りに行き、風呂に入る準備をしている。

青木は、リビングのソファーに座ったまま、そんな薪の様子を見ていたが、薪が目の前を通り過ぎるその時、言った。
「アメリカに・・電話をかけた方がいいんじゃないですか?」

薪の足が止まる。
振り返る薪に向かって、青木は更に続けた。

「フォスター捜査官・・今回の事件についても知っていて、薪さんのことを・・心配している様子でした。薪さんから電話をすれば・・いえ、するべきだと思います」

薪は、完全に青木の方を向き、驚いた表情をしている。
つい先日まで、薪がフォスターと連絡を取り合っていることに、不満を口にしていた青木のセリフとは、思えなかったのかもしれない。

青木は、じっと薪を見つめた。

薪も青木を見返し・・それから、壁の時計を見上げる。
それはきっと、瞬時に時差を算出し、今、どこに連絡をすればフォスターに繋がるのかを、考えているに違いなかった。

そして薪は、青木に背を向けると、リビングの隅の電話を手にした。





関連記事

コメント

■ 

かのんさん、こんにちは。
反省室から帰ってまいりました(笑)ruruharuです。

シリーズものをお書きになっているのですね
また読ませていただいてます。

‥ドキドキします‥
フォスター‥という名前がでてまいりますと
何故か‥いえ、ある程度理由はわかってますが‥
ドキドキします‥。
青木くん、大人になりました。
私などはまだ複雑な心境なのに‥

いや、しかし‥展開によっては青木くんも
平静ではいられなくなるのでは?
青木くんの心の中まで考えちゃって‥
ドキドキするんですね、多分。

青木くんの心境まで考えなくてもいいのに。
お母さんじゃないのに‥。
いや、歳はお母さんですけど(^_^;)

‥今、茹であがったおそうめん洗ってて
ぼんやり考えてましたら、あっ!違う‥
そう思いなおして、この部分だけ
つけたしております。
薪さんだ!そうです‥薪さんの深部です。
青木くんに対してほんの少しも
後ろめたいことは無い!と薪さんが
言えるほど強いひとならいいのでしょうが
優しすぎるくらい優しいかたなので‥
‥そのことでした‥心配で動悸がするのは
‥気がつきました‥
今頃‥バカですね‥私。
後から付け足した部分は以上です(笑)


私、心臓に特に問題はありませんので
ドキドキはほっといて
次を楽しみに待ってます(^^♪

お邪魔いたしました。


■ ドキドキ

おはようございます。かのん様♪

フォスター(T_T)
薪さんの事がそんなに心配だったのね・・・

ああ・・・今、声を聞いたらどうなってしまうのですか?
薪さんに逢いたくて、日本に飛んで来てしまうのですか~(≧∇≦)
・・・フォスターは所長だから、簡単に日本に来るのは難しいですね(^_^;)

そして、すっかり、落ち着いた青木を見ていると、私も安心です(^_^)
フォスターも薪さんが深く愛している男と認めてくれていますしね~。

さて、さて、薪さんとフォスターは無事に話すことが出来るのでしょうか?

ドキドキしながら、続きをお待ちしております\(^ー^)/


・・・薪さんが仕事に行っている間に、家事をこなしている青木をちょっと想像してしまいました♪♪♪
手が空いている方が・・・と言えども、やはり青木がすることが多いのかしら・・・(≧∇≦)
頑張って、日常生活は薪さんを支えて下さい!!!

■ 

○ruruharuさま

こんにちは。
コメントありがとうございます(^^)

> 反省室から帰ってまいりました(笑)ruruharuです。

反省室・・(笑)
いえいえ、そんなところにこもられる必要は無いですから!☆

> シリーズものをお書きになっているのですね
> また読ませていただいてます。

ありがとうございます!
読んでいただいて、嬉しいです!(><)。。

> ‥ドキドキします‥
> フォスター‥という名前がでてまいりますと
> 何故か‥いえ、ある程度理由はわかってますが‥
> ドキドキします‥。
> 青木くん、大人になりました。
> 私などはまだ複雑な心境なのに‥

読む方がドキドキして下さるのは、申し訳ない~と思いつつ、実はかなり嬉しいです!
青木・・成長しましたねえ・・
でも次話でちょっとムッとしてます(笑)まだまだ大人になりきれません・・

> いや、しかし‥展開によっては青木くんも
> 平静ではいられなくなるのでは?
> 青木くんの心の中まで考えちゃって‥
> ドキドキするんですね、多分。

ありがとうございます。
登場人物に感情移入していただけるのは、作者冥利に尽きます!!

> 青木くんの心境まで考えなくてもいいのに。
> お母さんじゃないのに‥。
> いや、歳はお母さんですけど(^_^;)

ううう・・そそそ・・それを言っては!
いえいえ、薪さんファンは全員「乙女」ですから!(笑)
(でもよく考えると、薪さんが生まれる年を思うと、たぶん全員薪さんのお婆ちゃん位の年齢に・・TT)

> ‥今、茹であがったおそうめん洗ってて
> ぼんやり考えてましたら、あっ!違う‥
> そう思いなおして、この部分だけ
> つけたしております。

何度も書き直していただいたようで・・丁寧なコメント恐れ入ります。
愛が伝わってきて、とても嬉しいです。

おそうめん洗ってて・・にウケてしまいました。
私もよく、ジャガイモむいたり、お味噌溶いたりしながら、脳内は「秘密」の世界に飛んでいますから・・(^^;)

> 薪さんだ!そうです‥薪さんの深部です。
> 青木くんに対してほんの少しも
> 後ろめたいことは無い!と薪さんが
> 言えるほど強いひとならいいのでしょうが
> 優しすぎるくらい優しいかたなので‥
> ‥そのことでした‥心配で動悸がするのは
> ‥気がつきました‥

あああ・・なる程・・。

そうですね。
薪さん、優しいですからね。
凛としてて揺るがないようで、どもどこか危うさもあるところが、そそるんですよねえ・・(笑)

> 私、心臓に特に問題はありませんので
> ドキドキはほっといて
> 次を楽しみに待ってます(^^♪

楽しみにしていただけるなんて、本当に本当に嬉しいです♪

8話位にまとまりそうな見込みになって参りました。
最後までお付き合いいただけたら幸いです。

■ 

○たつままさま

こんにちは。
早朝からのコメントありがとうございます!(≧▽≦)☆

> フォスター(T_T)
> 薪さんの事がそんなに心配だったのね・・・

岡部さんから報告を受けた時は、きっと冷静に聞き取りながら、内心は・・だったのでしょうね~☆

> ああ・・・今、声を聞いたらどうなってしまうのですか?
> 薪さんに逢いたくて、日本に飛んで来てしまうのですか~(≧∇≦)
> ・・・フォスターは所長だから、簡単に日本に来るのは難しいですね(^_^;)

たつままさん、鋭い!☆
簡単には来られない立場&それでも日本に来ちゃう・・というのを、当てられてしまいました・・(^^;)

> そして、すっかり、落ち着いた青木を見ていると、私も安心です(^_^)
> フォスターも薪さんが深く愛している男と認めてくれていますしね~。

そうですね。
互いに薪さんを挟んで相手の立場を認めているという感じでしょうか(青木はまだちょっと微妙に感じる時があるようですが・・)

> さて、さて、薪さんとフォスターは無事に話すことが出来るのでしょうか?

あ・・すみません。省略しました(笑)

> ドキドキしながら、続きをお待ちしております\(^ー^)/

あああ・・ありがとうございます(TT)
本当に本当に励みになります。

Scene3はちょっと長めになってしまいましたが、お読みいただけましたでしょうか。

全8話で終わりそうです。
どうかどうかよろしくお願い申し上げますm(_ _)m

> ・・・薪さんが仕事に行っている間に、家事をこなしている青木をちょっと想像してしまいました♪♪♪
> 手が空いている方が・・・と言えども、やはり青木がすることが多いのかしら・・・(≧∇≦)
> 頑張って、日常生活は薪さんを支えて下さい!!!

「はい! オレ、家事は嫌いじゃないんで。実家でも掃除はよくやってましたし(女系家族の中に居ると、てい良くこき使われ放題だった・・)。料理も褒められるんですよ(末っ子でおだてられて育ったから・・)。まかせておいて下さい」(by青木)

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

■この記事のトラックバックURL

⇒ http://kanon23.blog36.fc2.com/tb.php/392-ba2de454

この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

■この記事へのトラックバック

 | BLOG TOP |