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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
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第9話 夜明け



「姫、ご無事で」
返り血を浴び、そして、余程急いで来たのだろう、衣服があちこち破れ、泥にまみれたオカベックが、姫の前にひざまずいた。

「オカベック・・よく来てくれた。私はこのとおりだ」
それ以上言葉を交わさなくても、姫とオカベックの間に、互いを称える空気が流れた。

その後ろに、近衛兵を含めた、騎兵達が居る。
オカベックは立ち上がり、叫んだ。

「他にも賊が残っていないか、確かめろ!隅から隅までだ!」
松明を灯し、兵士達は散らばった。

アオキールが、子供を抱いて出てきた。
「衰弱はしていますが、無事なようです」
目を閉じたまま震えてはいるが、オカベックが灯す松明に照らされると、その頬に赤みが差してくるのを見て、姫はホッと、安堵した。

「賊は、ほとんどが逃げたようだ」姫が言うと、
「捕らえた者が白状したのです。こんな事をしても無駄だ、自分の持っていた文書が届かなければ、不審に思って逃亡するだろうと。それで、我々は二手に分かれ、西の領地を固めていた兵士達は、全員、このアダーケからユナイカの国境に向かう山中に向かわせました。今頃きっと、一網打尽にしていることでしょう」

そのとおりだった。
残忍な盗賊グループの頭は、最後まで抵抗し、無残な死を遂げた。
他の者もほとんどが討たれ、わずかに残った者は、1人残らず投降した。

本拠地に隠れていた残党も全て討ち、残っていた略奪品、馬や金品を回収し、姫達は全員、その場を後にした。
賊の残した馬から、中腹に残してきた愛馬にアオキールは乗り換え、子供を抱いて、山を降りた。

白々と、夜が明け始めた。

「姫、少し休憩を取りますか?」オカベックが姫を気遣って言う。
「私は大丈夫だ。それより、子供の方が気にかかる」
そう言って、姫はアオキールの馬に並び、子供をのぞき込んだ。

「よく眠っているな」
「ええ。先程目を覚ました時に、水も飲んでおりましたし。大丈夫でしょう」

夜明けの光を背にして陰になったアオキールの横顔が、一瞬、別人に見えた。
「スズキーツ・・」ふとつぶやいた姫に、アオキールは顔を上げ、穏やかな瞳で答えた。

「いいえ、アオキールです。私はこれからも、あなたのおそばに・・近衛兵として」

アオキールと姫は、無言のまま見つめ合い・・姫はまた、子供をのぞき込んだ。

一方アオキールは、子供の寝顔を見て微笑む姫を見て、一瞬、何か神々しい物を見たような、眩しさを、感じた。
それは、ちょうど雲間から差し込んだ、朝日のせいだったのか。

後ろからその様子を見るオカベックは、大きなため息をついた。
「オカベック殿、どうされました?」ソガンザが尋ねる。
「いや・・何でもない」

朝もやの中を、一行は進んで行った。



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コメント

■ 

全部読み終わってから再度やってきました。

マキアーヌ、アオキーツ、オカベックの微妙な雰囲気に入ってくる(壊す?)のはやっぱりソガンザなのですね!

ソガンザ最高です!

■ 

○ようこさま

コメントをいくつもありがとうございます。
嬉しいです(^^)

ソガンザをチェックしていただいて嬉しいです♪
そうそう、大体、最初の登場からして、アオキールとオカベックとイマイップが、シリアスに静まり返ってるところに、陽気に割って入ってきますから(笑)
あと、「秘密」でも、岡部さんが「気に入らない」と思ってる様子を見てるのは、いつも曽我さんなんですよね(^^)

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