私は猫になりたい・・・

以前から言っているけれど、第九は、私にとって、理想の職場。
(一年前に「第九の魅力」という記事も書いております)

仕事自体がハードでも、人間関係がこんな職場だったら、働きたいと思う。



「なんで主賓のあなたが 自ら幹事の仕事まで?」と雪子は言っていたけれど、青木が、こういったことは「気分転換にもなる」と答えたのは、本音だと思う。
キツイ画像を見続ける捜査の合間に、こういったことを考えるのは、確かに気分が変わるものだから。

それに、「夜食の買出しにいかされている警部なんて・・」とも言われたけれど、青木は、5巻収録の「2008」で、「嫌です 夜食の買い出しくらい もう自分達で行って下さいよっ!」と、職場のナンバー2である岡部さんに、堂々と言い返している。

決して、下っ端であることを理由に、先輩達に便利に使われているわけではない。
青木が自ら、積極的に、雑用をこなしているのだと伺える。

岡部さんが、雪子も誘えと言ったことや、薪さんがビールより日本酒だという話をしていることからも、普段から、第九メンバー同士、互いに気さくに捜査以外の会話もしているのだろう。

これまで、青木が知る限り、薪さんが「飲み会」に参加したことは無いということだけれど、2巻の「2003」でも打ち上げの話が出ていたし、捜査が無事終了すると、その都度、その捜査を担当した者同士で打ち上げをしているのだとも、分かる。

そして飲み会当日には、乾杯の際に、青木が一番奥に居る。
「一番下っ端」でありながら、「今日は、いちおうお前が主賓だからな」と、先輩達に奥の席を勧められた・・そんな光景も浮かぶ。

「早すぎる婚約」という岡部さんの言葉も、青木を冷やかす雰囲気が伺えて、微笑ましい。
と思ったら、思わぬ薪さんの登場に、瞬間的に雰囲気の変わるメンバー達の様子がまた、いい。

いつも突然現れる薪さん。
蒼ざめながら、慌ててバタバタとするメンバー達。
こういうシーンが、大好き。

そして・・「おめでとう・・大切に」と青木にお祝いの言葉を述べる薪さんに、皆が青木を見上げ、祝福する・・なんて、あったかい人達なんだろう。
(・・薪さんの心中を思うと、切ないけれど・・そこで赤くなって喜ぶ青木がまた・・何というか・・)

そして、ニアミスで外して落ち込む青木と、フォローする岡部さん。
そのフォローが、更に青木を落ち込ませるのが可笑しい・・(いや、実は岡部さん、ちょっぴり確信犯・・?)

でもそこで、「みんな知らないんだから」とのセリフが、宇野や小池の口から出るのも良かった。
こんな時、「馬鹿だな」「普通はこっちを選ぶだろ」と、からかったり責めたりする声が、出るものだろうに。
青木は、いい先輩達に恵まれているな、と思う。

薪さんが「未成年に見えているらしい」という推測も可笑しい。
普通、上司相手に、こんなセリフ、出てこない。
「通報されたら」って・・警察の人間なのに・・。

岡部さんと今井さんが、薪さんを囲む。
薪さんもリラックスした表情なのが、見ていて嬉しい。
普段、厳しい上司と部下という関係にありながら、信頼関係が存在することが、伝わってくる。

「誰よりも早く第九に来て」「一番遅くセキュリティをかけてから第九を出る」ことを、青木ですら知っている。
皆、薪さんがそんな人であることを知っていて、認めていることが、分かる。

そんな第九が。
理想の職場である、第九が。

解体、される・・・・。

メンバー全員の動きが止まったように、私も、この計画を知って、心の動きが、止まった。
どういうことなのか、一瞬、理解出来ず、戸惑っている、自分が居た。

「何故 ここが 警部や警視のキャリアだらけだと思った?」
「何故 いつまでも警部の青木が 使い走りを?」
「警察組織が 異動が多いのは知ってるだろう・・・ひどい時は一か月たたないうちに 異動なんてザラ・・」

薪さんや岡部さんの、これらの言葉。

そう。
読者の間には、警察機構の中の、この第九の特殊性に、疑問を唱える声が上っていたことを、私は知っている。
今回の話は、その疑問に、答えてくれたとも言えるだろう。

でも私は、その疑問の声を聞いてもなお、思っていた。
「ここは第九だから」「特別だから」「少数精鋭で 秘密厳守で だから」
青木の言葉は、私がこれまで、自分に言い聞かせていたこと、そのものだった・・。

組織の中で仕事をしていれば、やがて離れていくのは、当然のことなのに。
いつまでも皆一緒に、居られるわけが無いのに。

そのことを、考えたくなかった。
このメンバーで仕事をしている光景を、ずっとずっと、見ていたいと思っていた。

青木が動揺し、泣いていた時・・・私も戸惑い、心の中で、泣いていた。

1~2年後になるのか、10年後になるのかさえ、まだ分からないその計画に。
第九の未来に。
これまでの疑問も解決され、しっくりと納得しながらも。
彼らが全国の室長として捜査を展開していくことに、希望を、明るさを覚えながらも。

苦しさの方が、強かった。
悲しくて、たまらなかった。

冷静に考えれば、青木の反応は、とても、子供っぽいとは思う。
社会人になって、この年になって、何を言っているのかと。

でも、第九メンバー達は、誰も、そんなことは言わない。
青木を見上げ、言葉を失い、青木を見つめていた。

・・本当に、いい仲間だと思う。
離れ難い、青木の気持ちが分かる。

寂しさの中に、うずくような、幸せな気持ち。
第九メンバー達の、絆が、温かさが胸に漂う。

普段、薪さんと青木、二人の関係に、目が行きがちになるのだけれど。
改めて思う。

私は、彼らが、第九メンバーみんなのことが、本当に、大好きだ。





関連記事
Secret

TrackBackURL
→http://kanon23.blog36.fc2.com/tb.php/435-fcb2513a