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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

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Scene19:着地


・・その日。
薪は、曽我の運転で、外出していた。

用事を済ませ、車に乗り込んだ直後、薪の目の端を、何か、引っかかる物が通り過ぎた。
それは、ほんの一瞬だったが。

次の瞬間、薪は、それが、先日見たMRI画像に映っていた男だと気が付いた。

それは、何の故障も無い筈の車が突然暴走し、人が亡くなる、不可解な連続事故。
事故か事件か検証した結果、それは事件と判明し、主犯の男は逮捕された。
第九が提供した情報から、仲間達も、次々と逮捕されている最中だったが。

彼らの、手口・・・・!!

「曽我!車を止めろ!」
薪は叫んだが、既に、曽我はアクセルを踏んでしまっていた。

「ブレーキが、ブレーキが効きません!!」
真っ蒼になる曽我。
どんどん加速する車・・・・!

「安全レバーだ!右下の安全レバーを引け!」
警察車両に装備されている、緊急用の安全レバー。
「あっ・・!」
曽我は、ハンドルを片手で操作しながら、必死にレバーに右手を伸ばす。

「ぐっ・・!」
レバーは引かれたが、既に時速100キロを越えた車は、すぐに止まることは出来ない。

「左だ!」
薪が叫び、曽我は、休館になっていた建物の駐車場へと、舵を切った。

バシッ!!
入り口に渡されていたロープを、車は引きちぎって進む。

「あっ・・!」
目の前は、行き止まりだった。
逃げるスペースも無い。

追突するその瞬間、曽我は、薪をかばうように、その前に腕を伸ばした。
薪も両腕を前にかざし・・・

やめろ!
自分の身を守れ・・!
僕を助けようとするな・・・

心で思ったのか、声に出したのかは、分からない。
その瞬間、目の前が、真っ白になる・・・。

その後・・キラキラと輝き舞い落ちる物が、見えた。
飛散した、フロントガラスの破片だろうか。
でも、目をつぶっているのに・・・・?

曽我。
どこに居る。
無事か?

運転席に、突っ伏している頭が見える。
曽我!曽我・・!
薪が助け起こすと、その顔は・・・

鈴木・・・!!

みるみるうちに、相手の身体に、血が広がっていく。
そんな・・・

やめてくれ。
イヤだ・・

もう沢山だ。
これ以上、殉職者は出さないと誓ったのに。
何故・・・

もう見たくないんだ。
誰かを連れて行くなら、僕を連れて行け。

僕の傍に居る人間が・・次々と消えていく。
誰も・・僕に近付くな・・!

あれは誰だ?
ボートの上に居る・・花に埋もれて・・僕が居る。
そして・・その傍らに・・・

青木!
青木・・目を覚ませ!!

冷たい・・冷たい。
身体が冷たい。
イヤだ・・・・

僕から離れろ・・
離れるんだ、青木。
僕は、死を招く。

僕は・・見たくない・・だから・・・・・・

・・・・・・・・・。

ああ、そうか。
記憶を失くすことで、僕が、青木から離れたかったんじゃない。
青木に・・遠ざかってほしかったのか。

そんなこと、出来るわけが無いのに。
たとえ、僕があいつを忘れても、あいつが、青木の心が、離れるわけは無いのに。

馬鹿だな・・。
馬鹿だな、薪。

誰の声だ?

鈴木・・?
鈴木、そこに居るのか?
姿を見せてくれ。

鈴木・・・・

心が、記憶が、あちこちをさ迷う。
子供の頃。
少年時代。

大人になったかと思うと、また学生時代に戻る・・・

鈴木。
どこに居るんだ、鈴木・・・・

遥か高い空の上に舞い上がり・・自分は、何かを探している。
自分の歩んできた、その軌跡を眺め・・・・

あ、見つけた。

薪は、一直線に降りていく。
ぐんぐん、目指す物へと近付いていく・・・・・・

薪は、目を覚ました。
目覚める直前に見た風景。

そこには・・眼鏡をかけた男の、笑顔が、あった。





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