カウンター


プロフィール

かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

リンクは嬉しいので、ご自由にどうぞ♪


当ブログ拍手頁

最新の公開拍手コメのレスはこちら それ以前の公開拍手コメ&レスは、各記事の拍手ボタンを再度押していただければ読めます 鍵拍手コメにつきましては、拍手をいただいた記事下コメント欄にレスを書いております

所属してます♪


月別アーカイブ


最新記事


最新コメント


検索フォーム


 
これは、以前こゆうさんのブログに対して寄せた、自分が書いたコメントからイマジネーションを広げていったストーリーです。
つたない文章と勝手な妄想で恐縮ですが、想像してしまった物を、忘れる前に形に残しておきたくて・・。

「秘密」感想の合間に、こういった創作物もUPしていきたいと思っております。

ちなみに、これは、私、かのんの完全なる妄想小説であり、清水玲子先生の「秘密」及びそのキャラクターとは、一切関係ありません(^^;)



Scene1 鈴木の告白


「プロポーズしたんだよ、彼女に」
鈴木が言った。
薪は思わず、鈴木を見上げた。

それは、ある秋の昼下がり、第九の裏の木陰で、鈴木と薪、2人でコーヒーを飲んでいる時だった。
薪は、鈴木が、法医医学研究所の監察医、三好雪子と付き合っていることは知っていた。
美人で、監察医としても優秀だという評判も。

「そうか。良かったな」そう言って、薪は顔を戻し、手元のコーヒーを見つめた。
「あ、誤解するなよ。プロポーズしただけで、婚約したわけではないんだ」そう言って、鈴木は笑った。

「どういうことだ? 断られたのか?」
「いや、それが・・」


**********


・・・・鈴木のプロポーズに、雪子は目を丸くした。
そして、次の瞬間、笑った。
「馬鹿じゃないの!? 本気なの? 私でいいの?」そう言って。

「そうだね、オレは馬鹿かもしれないな」鈴木の言葉に、一瞬、雪子の顔が曇った。
鈴木は、雪子をじっと見つめ、続けた。
「オレは馬鹿かもしれない。これまでの人生で、自分は馬鹿だと思うことは、たくさんあったよ。でも、これだけは言える」

「オレは、人を見る目だけは間違いないって」
雪子は、目を見開いて、鈴木を見つめた。

「オレは、友人や恋人を選ぶ目には自信があるんだ。どんなに馬鹿でも、キミにプロポーズしたことだけは、間違いなく、人生最高の選択だと思うよ」

鈴木が笑い、その目が、まるでイタズラッ子のように、キラキラと光った。
つられて、雪子も笑い出した。

2人は抱き合った。
「ホント馬鹿ね、あなたって、馬鹿よ・・」雪子は幸せそうにつぶやいた。


*********


「喜んではくれたようなんだけど、はっきり受けてもらったわけじゃないんだ。彼女も、今一番仕事がノッてるところだし、それどころじゃないのかも。まあ、お互いに今更そんな急ぐ年でもないしな。あせらず、時期を見ようと思ってるよ」

「そんなんでいいのか?」
薪は、あきれたようにつぶやいた。

鈴木は、何も言わず、ニッコリと微笑んだ。
その笑顔に、薪もどこか、ホッとする思いだった。




Scene2 薪と雪子


ある朝、薪が出勤して、庁舎前の階段に足をかけた時だった。

「薪―!」鈴木の声に、薪は振り向いた。
鈴木が車を停め、助手席から女性が降り立った。
彼女が、三好雪子であるということは、すぐに分かった。

鈴木も駆け寄ってくる。
「彼女、今日からしばらく、ここの解剖室で仕事だっていうから、一緒に来たところなんだ」
一緒に来たということは、夕べから一緒に過ごしたのだろう。
例え公認の仲でも、そういったことは職場では隠すのが常だが、鈴木は、そういうことは気にしないようだった。

「彼が薪だ。オレの親友。こちらが三好雪子さん」
鈴木が明るく紹介する中で、2人は対峙した。

雪子は、あっけにとられていた。
「この人が・・薪剛警視正? 第九の・・室長なの?」
薪は、眉一つ動かさない。相手のそういう反応には、慣れていた。

「信じられない! 彼があなたの言ってた有能な上司? ちっともそんな風には見えないわ。見かけよりは年齢は行ってるのは分かるけど・・」
「雪子!」笑いながら、鈴木が制して、雪子はハッとした。

「2人とも、先に行っててくれよ。オレは車を入れてくるから」
鈴木は、早足で車に戻って行った。

残された薪と雪子は、無言でビルに入った。
エレベーターに向かって歩きながら、雪子は薪にわびた。

「ごめんなさい。私、仕事柄、相手を分析しようとするのが癖なの。失礼なことを言ってしまったわね」
薪は何も言わず、前を向いて歩いている。

「ねえ、怒ったの?」雪子がなおも聞くと、薪は立ち止まった。
そして、雪子を見上げた。

「初対面で、あえて相手に失礼なことを言うのは、防御本能の表れ」
「え?・・」薪の思いがけない言葉に、雪子は目を見開いた。

「あなたは、優秀な監察医で通ってる。そして、実際そうなんでしょう。でも、心の中はコンプレックスの固まりだ。だからそれをあえて隠そうとして、初対面の相手に、ああいった態度を取るんでしょうね。私のような人間には、すぐ見透かされてしまいますが」

「オレの親友なんだ。すごくいい奴で。仕事も優秀だ。尊敬してるんだよ」

鈴木が言っていた言葉が、雪子の頭の中によみがえった。
「どこがいい奴・・」
心の中でそうつぶやいて、薪がフッと笑ったのを見て、雪子はまた、心の中を見透かされたような気がした。

「まだここに居たのか。雪子、そうだ、今日帰りに・・」
追いついた鈴木が、雪子に話しかけているうちに、薪はエレベーターに乗り込み、去って行った。

閉じたエレベーターを、見つめている雪子。
「どうした?」鈴木が尋ねた。
雪子は答えなかった。

何なのよ・・あいつ・・!?
雪子は、くやしさで、真っ赤になっていた。



Scene3 薪と鈴木


それ以来、薪と鈴木と雪子は、3人で過ごすことが多くなった。

この日も、第九の裏の木陰で、休憩時間を共に過ごす3人の姿があった。
自然に仕事の話になる。
薪と雪子が言い争うのは、お馴染みの光景だ。
いや、言い争うと言うより、薪が雪子に意見をして、雪子が怒る、そういうパターンだった。

そんな2人を、鈴木は、いつも笑顔で眺めていた。

「ちょっと剛くん! どうしてそういう見解になるわけ!」雪子が声を荒げる。
「僕はただ・・その遺体の損傷が激しいなら、背景にそういう因果関係があった可能性もあると言っただけですよ。・・もっとも、遺体を見るのは雪子さんが専門ですから。専門外の僕の意見等、取るに足らないものでしょうが」

涼しい顔でそう言う薪に対して、雪子は、また顔が真っ赤になった。

これまで、美人で優秀で気の強い雪子に対して、対等に接しようとする男性は、数少なかった。
そんな中で、最初から無防備に接してきた鈴木に、雪子は癒され、彼に人生をゆだねてもいいかと、思うこともあった。
でも、何か一歩、踏み出せなかった。

そんな鈴木がいつも話していた「親友」が、まさかこんな男だったとは。

薪は、鈴木とはまた別の意味で、最初から対等に接してきた。
こんな男性は初めてだった。
薪と居ると、自分のコンプレックスを刺激されるようで、雪子はいたたまれなかった。

「私、仕事が残ってるから。もう行くわ」
雪子は一人、足早にその場を離れて行った。

後には、薪と鈴木の2人だけが残された。
先程までの喧騒が嘘のように、穏やかな沈黙が、2人を包む。

「・・あんな女が、いいのか?」
薪は思わず、そうつぶやいて、顔をそむけた。

鈴木が選んだ相手なら、自分が口出しすることではない、そう、自分に言い聞かせていた筈なのに。

鈴木は、薪のそんな言葉に、イヤな顔をするでもなく、穏やかに微笑んで、言った。

「面白い女だろう? 薪と雪子、ちょっと似てるよ」

深まる秋の風が、2人の間をすり抜けた。
その風が、薪の頬をかすめ、髪を乱したせいで、鈴木から、薪の表情は、はっきりとは見て取れなかった。
薪は何か言いたげに口を開け・・そして、閉じた。

何も言わず、薪は、鈴木に背を向けて歩き出した。

「もう戻るのか? じゃあ、オレも」
鈴木は、空になったコーヒーの缶を手に、薪を追いかける。

薪は、決して振り返らなかった。
今の自分の顔を、鈴木に見られてはならないと、とっさに、感じていた。

これまで、薪は、他の誰にも見せない様々な顔を、鈴木には見せていた。
笑顔、怒り顔、困った顔、悩む顔、泣き顔まで・・・。

その時に自然に沸いた感情を、鈴木の前では、素直に表すことが出来た。
でも今は、鈴木にさえ見せられない顔を、秘密を、抱いてしまった。

「いつまでも、鈴木に甘えているわけにはいかない」そう、薪は思っていた。

「これからは、鈴木は彼女と共に、歩んでいくのだろうから」と・・・・・。


関連記事

コメント

■ 

まずは、かのんさんの文章のうまさに感心しました。
すごいですね!
どのSceneも読んでいるうちに映像が頭に浮かび、かのんさんの三人への想いが感じられました。
そのまま清水先生に絵を描いてもらいたいぐらいで、うんうんとうなずきながら読ませて頂きました。

特に、Scene3 薪と鈴木の

>薪は、決して振り返らなかった。
今の自分の顔を、鈴木に見られてはならないと、とっさに、感じていた。

の部分は薪さんの感情がよくでていてこちらまで切ない気持ちになりました。

ぜひ、続きをアップして下さい。
楽しみにしています。
文章力がなくてうまく表現できなくて申し訳ありません!

■ 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

■ 

待ってました!!
かのんさんは書ける人だと思っていたので、秘かに期待していました(^.^)
これこれこれ~~~!すごく読みたかったんですよ。

>「オレは、人を見る目だけは間違いないって」
きゃあああっ何て素敵なの、私の鈴木さん!(ぇ
いいなあ。もう雪子さんだけじゃなく、私の目もハートマークです。

薪さんと雪子さんの会話なんて、本当に原作でもありそうです。
初対面であんなことを言ってしまう雪子さんに返す言葉が、これまた意地悪で(笑)薪さんの冷ややかな目が浮かんできます。

Scene3 薪と鈴木
切ない切ない切ないo(≧口≦)oわああーー

(≧∀≦)キャッ☆

こういう切ない系大好きです。
これからも、創作ストーリー楽しみにしています。
ありがとうございました。楽しみが増えました。





■ 

さ、最高じゃないですかっ!!!!
すごいです!!かのんさん実は小説家ですね!!!

どのシーンも清水先生の絵が頭に浮かんで来て、
表情の一つ一つまで・・・う、涙が出そうです!!

薪さ~~~ん哀しまないで~~~私がいるから~~~?(;△;)

どの部分も、ここに抜き出すことができないくらい素晴らしかったです!

本当にあった話のようです・・
これ実話でいいんじゃないでしょうか(^^;
それだけのものでした。
ありがとうございました。
これからも楽しませてください★

■ 

きゃ~、かのんさん、上手すぎです。
清水さんの絵が浮かびましたよ、マジで。
特に「鈴木にさえ見せられない顔を、秘密を、抱いてしまった。」というところに、く~~~~(TT)
続きを期待していますっ。

あ、あと秘密専用ブログでもないのにリンクしていただいて、ありがとうございます。
恐縮ですっ、精進します<?

■ 

皆様、読んでいただき、また、コメントや拍手をくださり、どうもありがとうございましたm(_ _)m
とても嬉しく、感激いたしました!


○ようこさま

ありがとうございます。
この3人が一緒だった時、一体どういう感じだったんだろうというのはずっと頭にあったので、一気に書いてしまいました(^^;)

でもメインはやっぱり、ようこさんが抜き出したそこにあるので、分かっていただけて、とても嬉しかったです。

続き・・考えてないんですが・・楽しみなんて言っていただくと・・どうしましょう・・。


○こゆうさま

はい、こゆうさんのおっしゃるとおり、レポートにまとめてみました(笑)
鈴木さんが薪さんに言った一言、本当に言うとしたら、どういうシチュエーションで言うだろうって考えていったら、こうなりました。

最初はこのプロポーズシーンは無くて、薪さんと鈴木さんの会話だけで表現してたんですが、書いてるうちに鈴木さんがどんどんいい男になっていって・・書かないわけにはいかなくなりました・・。
でも、こゆうさんにそう言っていただけて、書いて良かったと思えました!

雪子に話してる時の薪さんの表情、あえて描写しなかったんですが、想像していただけたみたいで、良かったです(^^)

山場はやっぱりScene3です。
ここに至る為に書いてきました。
こゆうさんに喜んでいただけて、書いたかいがありました!

こちらこそ、どうもありがとうございました!


○コハルビヨリさま

そんな・・最上級のお褒めの言葉を・・ありがとうございます。
拍手コメントまでいただいて・・もったいなくも、嬉しいです!

薪さんの哀しみをメインに書いたつもりなので、そこに感じていただいたみたいで、とても嬉しかったです。

これからも、上手く書けるかは分かりませんが、頑張ってみたいと思います!(^^)


○原麻めぐみさま

ありがとうございます!
クライマックスと思って書いたところに感じていただいたみたいで、とても嬉しかったです。
薪さんの切なさが、このお話のメインなので。
続きは・・考えてないんですが・・(汗)

こちらこそ、リンクありがとうございます。
専用ブログじゃなくても、「秘密」愛は充分伝わってきますので!(^^)

■ 

○Tさま

拍手コメントありがとうございました。

感動だなんて・・そう言っていただけて、私の方が感激です!
薪さんの切なさを分かっていただけて、とても嬉しかったです。
そこに至る為に書いたので・・。

これからも、自信はありませんが、皆さんのイメージを崩さないよう、何か楽しめるシーンを書いていけたらと思っております。頑張ります。

■ 

○Mさま

拍手コメントありがとうございました。
とても嬉しかったです。

小説と言えるほどの物ではございませんが、また何か書けたらなあと思っております(^^)

■ 

まずは超大作お疲れ様でした(^O^)

かのんさんの女性らしいイマジネーションに溢れた文章でしたね。

何だかとっても「かのんさんらしいなぁ」って感じました。
細やかで丁寧な描写が。

「創作をする」という作業は、とても楽しいものであると同時にとても気力を使うものですよね。
昔趣味で小説を書いてたので、かのんさんの「燃え尽き」状態、よくわかります。
愛し子を産み落とした心境なのでは?

内容は、どれも薪さん・鈴木さん・雪子のキャラに違和感なく当てはまり、作品に書かれていないウラでこんなことがあっただろうなぁって思えました(^O^)

この続きは考えていないとのことでしたが、もったいないですね~。
でももったいないくらいが、品よくて良い気もしますねo(^-^)o

また何かイマジネーションが湧いたら、素敵な文章にしてくださいね。

■ 

○さくやさま

あちらでのお付き合いに引き続き、こちらにも頻繁にいらしていただき、コメントもありがとうございます。

私はあちらはめっきり更新が出来なくなっていて・・(^^;)
日常で書きたいなと思う出来事もあるんですが、同じ限られた時間を使うなら、他のことより、「秘密」のことを書きたい、薪さんのことを書きたいと思って止まらなくて・・駄目ですね、完璧重症です・・。

さくやさんは小説を書いておられたのですか。
すごいですね。

私の場合は、清水先生のお描きになる完璧な舞台設定やキャラクターがあって、それを好き勝手に動かすだけなので、一から小説を書くのとはまるっきり違いますから・・お恥ずかしい(><)

にも関わらず、お褒めいただき、嬉しかったです。
ありがとうございます。

この続きですが・・実は、考えてなくもないんですが・・ウフフ(^^)

■ 

こんにちは、はじめまして

わたしは昨年ひょんなことで『秘密』を読んで、
なんておもしろいサイコサスペンスなんだろう!!と感激してしまいました。

二次小説ってなんかドキドキしますね。
これからゆっくり読ませていただきます~(^∇^)

■ K@zumi様

〇K@zumiさま

はじめましてm(_ _)m
コメントありがとうございます!
そして…長らくブログ放置状態で、コメントにも気付かずお返事が今まで滞ってしまいましたこと、申し訳ありませんでした!!(><;)

> わたしは昨年ひょんなことで『秘密』を読んで、
> なんておもしろいサイコサスペンスなんだろう!!と感激してしまいました。

昨年「秘密」を読まれたのですね。
「秘密」を好きな方が増えますこと、とてもとても嬉しいです!

> 二次小説ってなんかドキドキしますね。
> これからゆっくり読ませていただきます~(^∇^)

きゃああ…!
つ…拙い文章で申し訳ないです。
愛だけは込めまくっておりますので、どうかご容赦を…

せっかく素敵なコメントいただきましたのに、今までお返事が遅れてしまって、本当にすみませんでしたm(_ _)m

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

■この記事のトラックバックURL

⇒ http://kanon23.blog36.fc2.com/tb.php/6-b0c67cf6

この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

■この記事へのトラックバック

 | BLOG TOP |