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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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でも必ず書かせていただきますので
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Scene9:現場


静岡の、とある山中の別荘の前で、岡部は、二人の刑事と落ち合っていた。

「悪いな。他に仕事が山ほどあるだろうに。協力してもらって、本当にすまないと思っている。梨田刑事。元宮刑事」

「梨田でいいですよ、岡部さん。まあ、この件に関しちゃ、全面的に協力しろと、上からも言われてるんで」梨田が言うと、元宮が横から口を出した。

「まあ、面白くはないですけどね」
「おい!」
「梨田さんも、おっしゃってたじゃないですか」

梨田は、決まり悪そうに岡部を見上げると、言った。
「でも、岡部さんじゃ、しょうがないですよ」

「岡部さんに、わざわざ出向いてもらって、あんな風に頭下げられたら、断れる人間なんて、一課には居ませんよ」
「そういうもんですか?」
「元宮、お前は新人だからな。岡部さんのすごさを知らないんだ」不思議そうな顔の元宮に、梨田が小声で言い聞かせている。

「何としても、何か、手がかりを見つけたいんだ・・ある人が、苦境に立たされているからな・・」
岡部の真剣な面持ちに、二人の刑事も、気を引き締めた。

地元警察の人間も到着していて、早速中に入ることになった。
やはり、中に人の気配は無い。
鍵は壊れていて、すぐにドアは開いた。

ムッとする空気。
食品の容器が残されたテーブル、椅子や棚、冷蔵庫等と共に、目に飛び込んできたのは・・

「ここか・・」岡部がつぶやいた。

1箇所、どす黒く、血がこびりついた場所があった。
すぐそばには椅子が1脚。
それにも、血が滴った跡がある・・。

篠塚少年のMRI映像が浮かび、束の間、目を閉じる岡部だった。
が、すぐに行動を開始した。

二人の刑事は、まずひととおり別荘の中を見て回り、誰も居ないことを確かめる。
岡部は、現場検証に取り掛かった。
慣れた手つきで、部屋の隅から、くまなく、全てを調べていく。

すぐに、篠塚少年の衣服が見つかった。
靴やラケット、バッグが、まるで、何事も無かったかのように、きちんとまとめて置かれている。
しかし、上下のユニフォームだけは、ナイフで斜めに切り裂かれていた。

着たまま付けられた物ではない。
これだけは、脱がせてから切られている・・やはり、何かあるのだろうか。

別の場所・・ゴミ箱の中に、残りの衣服・・Tシャツやトランクスといった下着が、これは、ズタズタに切り裂かれて入っていた・・。
血が染み付いた様子に、これは身に付けた状態で、体に傷を付けられたことが分かる。
ナイフで体に傷を付けるうちに、ボロボロになったのだろうと推測された・・・。

岡部は刑事達と共に、地元警察の鑑識と話しながら、少年の遺留品を集めた。

まだ何かある筈だ。
何か・・何か・・

岡部は、捜索の手を休めようとしない。
何事も見逃すまいと、岡部の体から湧き出る空気に、梨田も元宮も、圧倒される思いだった。

棚の中を見ても、特に変わった物も無い・・と思った矢先、岡部は、棚の引き出しに何か、引っかかる手ごたえを感じた。

「く・・・!」

ガターンッ!!
勢いよく棚そのものが倒れた。
引き出しも全て飛び出した。

「お・・岡部さん・・」梨田が蒼ざめた。
現場保存の観点からすれば、ちょっと無茶なやり方ではあった・・。

岡部は構わず、引き出しをつかんでは次々によけていく。
その下に、引っかかっていた書類が落ちていた。

英文の書類。
色あせた様子も無い。
最近印刷された物だ。

「・・・・・・」
岡部は、英語が堪能な方ではない。
書類を見ながら、汗が出てきた。

「梨田」
「はい!」
「何が書いてある物か、分かるか?」

「え~・・・」梨田が口ごもる中、元宮が覗き込んで、言った。
「何かリストみたいですよね」
「分かるのか?」
「ちょっとは」

岡部から手渡された書類を見つめ、元宮は言った。
「・・・このように、我が社は多岐に渡り、皆様のお役に立つよう、何たらかんたら・・会社の宣伝みたいですね。地域環境に配慮してとか、各地域の皆様に貢献とか、そんなの並べてます」
「それだけか? リストって言うのは?」

「その下にリストがあるんですよ」
「何のリストだ?」
「貢献してる場所のリスト。下半分は学校名ですね」

「学校!?」
「高校とか中学とか、あ・・」
「何だ?」
「被害者の少年が通っていた高校名も入ってます・・・」

岡部は、元宮から書類を取り返した。
英語の読めない岡部にも、ローマ字で表記されたその学校名は、はっきりと分かった。

「一体、これは何なんだ?」
「だから、会社の宣伝ですよ。ホームページに載ってたものを印刷したんでしょう。下の方に書いてありますよね、ほらここに。日本支社って。ディトラーズという会社の・・・」

岡部にも、その会社のロゴマークには、確かに見覚えがあった。



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コメント

■ 

○Mさま

拍手コメント、ありがとうございます。

オリジナルキャラ、目に留めて下さって、ありがとうございます(^^)
こういう脇キャラも、書いてると愛着が沸くので、とても嬉しいです。

>岡部さんはやっぱり刑事局の方たちに顔がきくと

そうですね。岡部さんには、何か単独で活躍してほしかったので、今回の頑張りは、私も書いてて嬉しかったです(^^)

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