カウンター


プロフィール

かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

リンクは嬉しいので、ご自由にどうぞ♪


当ブログ拍手頁

最新の公開拍手コメのレスはこちら それ以前の公開拍手コメ&レスは、各記事の拍手ボタンを再度押していただければ読めます 鍵拍手コメにつきましては、拍手をいただいた記事下コメント欄にレスを書いております

所属してます♪


月別アーカイブ


最新記事


最新コメント


検索フォーム


 
メロディ 2010年 12月号「秘密-トップ・シークレット-2010 END GAME ACT.2」


レビュー4:絆、という痛み


傍に居る時は、もちろんのこと。
それ以上に、離れている時にこそ。

人は、誰かとの絆を、試されるのではないだろうか。

本人も、自覚の無いままに。
浮かび上がる、明確な、絆。

外務大臣の事件の時も。
あの薪さんでさえ、心が、くじけそうになった、その時。
傍を通過するヘリを見て、青木を思い、そこから、力を得た。

青木も、遠い空の上で。
自分の提案の為に、尽力する薪さんを思い、薪さんを信じ、心の中で、呼び掛けていた。

そして今回。

薪さんは、青木の全く計り知らないところで、その疑惑を払拭する為に、力を尽くしていた。
青木の笑顔を思い浮かべ、震える手を、抑えていた。

そして青木も。
深い深い闇に堕ち、苦しさにもがきながら。

薪さんの姿を、想っていた。
ただ、一心に。

姉夫婦の惨殺に始まり、それが、MRI画像と同じだという、狂った世界に放り込まれ。
唯一生き残った姪を、腕から取り上げられ、容疑者として逮捕され。
釈放されてもなお、そこには、自分を襲う衝撃が、待ち構えていた・・・・・・

繰り返される闇に、呑まれそうになりながら。
差し伸べた手は、薪さんに向かう。

「薪さんのいる世界は まだ狂ってないんですね?」

電話で、そう言った青木。
それは、薪さんは事件に巻き込まれていない、無事だった、というだけではなく。

今や、青木にとって、「薪さんのいる世界」が、それだけが、「狂っていない世界」の象徴になっていた。

薪さんは、貝沼事件や、鈴木さんのこと。
それに、沢山の事件のことで、苦しんで苦しんで・・・・・

それでも、信念を持って、第九で、捜査に向かってきた。
青木は、そんな薪さんの姿を見て、薪さんを信じ、付いてきた。

MRI捜査が、どれ程に罪深く、犠牲を伴う物だとしても。
その本当の重さに、気付いていなかった自分に、衝撃を受けても。

薪さんだけは、信じられた。

MRI捜査における、犠牲を、誰よりも見てきた、薪さん。
それでも、第九に立ち続ける、薪さん。

そんな薪さんを信じる限り。
その薪さんに付いてきた、自分も、受け止めることが出来る。

どんなに、自分自身が愚かでも。
罪深くても。

自分が、薪さんを信じる限り。
薪さんが、自分を信じてくれる限り。

青木は、自分のやってきたことを。
自分自身を。
全否定せずに、済む・・・

地を這うような苦しみの中で。
薪さんは、青木の光。

唯一の、光。

心の中に、渦巻く苦しみを抱えながら。
それを内に秘め、葬儀の席で、淡々と、来場者に頭を下げている、青木。

そして、そこに薪さんを見つけた時。
青木の顔に、笑みが宿った。

離れていても、鮮やかに浮かび上がる、その人の姿。
その人への、想い。

そして、いざ会えば。

ただ、その姿を見止めただけで。
ただ、それだけで。

張り詰めていた心が、緩む相手。
本当に、必要な人。
心が、欲している人。

それが、青木にとっての、薪さんなのだ。

そう、青木は。
「この人が、朝、必ず『第九』にいてさえくれたら」
と、思っていた。

それはつまり、こういうことだったのだ。

その姿を見られるだけで。
そこに、薪さんが居るだけで。
青木は、救われるのだ。

何よりも、誰よりも、求めている人。
本当に苦しい時に、青木がすがることが出来る、たった一つの、糸。

思わずほころんだ口元が、薪さんを見つめるうちに、閉じられ、青木の表情が、真剣な物に変わる。

薪さんは、鈴木さんを思い出し、寒気すら覚えたけれど。
青木には、薪さんが見えていた。
大切なその人を、掴まえた。

心の中には、嵐が吹き荒れていた筈の青木が、穏やかな表情で、「大丈夫ですか」と、声を掛ける。
青木は、決意をしたのだ。
薪さんを見て、決意を固めることが、出来たのだ。

荒れ狂う心を。
MRI捜査に戻ると、決意を固めることで。
鎮めることが、出来たのだ。

その後の青木の独白に。
またも、胸が締め付けられる。


  苦しくて

  苦しくて
  苦しくて

  今のこの
  狂った世界から

  何度目覚めても
  さめない この悪夢から
  抜け出すには

  もう
  それしか方法が
  ないように
  思えたから



青木にとって。
繰り返される悪夢から、狂った世界から抜け出すには。
そこに、戻るしかなかった。

薪さんに象徴される、「狂っていない世界」に。

薪さんの、青木への想い。
青木の、薪さんへの想い。

どちらも、紛れも無く、強い。

その絆の強さを、改めて見せられて。
胸が痛くて、たまらない。





関連記事

コメント

■ 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

■ 非公開コメ下さったAさま

○11/25に非公開コメント下さったAさま

こんにちは。
コメントありがとうございます!

レビューを読んでいただき、とても嬉しくありがたく思いますm(_ _)m

今号の青木の姿を見る度に辛くてならなかったとのこと・・・
お気持ちは同じだと思いました。
今回、私も、レビューを書くにあたって、一番辛かったのが、この前記事の「『気付き』という痛み」でしたから・・(TT)

けれど、こちらの記事に書いた、薪さんと青木の「絆」に、救われた・・という感じでしょうか。
この記事で、Aさんも心救われたとのお言葉、本当に嬉しく思いました。

「青木ならきっときっと大丈夫・・・」私も、そう思っておりました。
傷を抱え、今にも崩れそうな我が身を必死に奮い立たせている薪さんの、その傍らに、傷を持たない明るい太陽のような青木という存在が居てほしい・・そう願い、そうあることを、闇雲に信じていたのだと思います。

だから、その青木が傷を抱えたことが、本当にショックで。
青木が青木でなくなってしまうのではないかと。
そのことが、とても不安でした。

青木よりも薪さんを心配なさっていたとのことですが、私だってそうです。
青木自身も心配でしたが、それ以上に、青木が青木でなくなってしまったら、その青木に救いを見出していた薪さんはどうなるだろう、更には、その原因が第九に、自分にあるとなったら、その青木の傷までも薪さんが抱えてしまうのではないか・・・そのことが、とても心配でした。

罰が当たったなんて、そんなこと、お思いになることは無いと思います。
「秘密」を、薪さんを愛している人間なら、多少の差異はあれど、青木の身以上に、薪さんのお心を心配してしまうものだと思いますから。

あの再会シーンに対する、Aさんのお言葉、胸に染み入るものがあります。
まさしく、おっしゃるとおりだと思います。
実際には、前回会ってから、ほんの数日だったでしょうに・・

そうですね・・。
もし、姉夫婦の事件の原因が、MRI捜査や、ひいては薪さんにあったりしたら・・青木は薪さんを信じられなくなるのではないか・・と危惧するコメントも拝見しました。
確かにそうなったら酷だと思う一方で、私は、そんなことは無い・・と、その点については、あまり案じることは、ありませんでした。
姉夫婦の事件が、もし第九やMRI捜査に、あるいは薪さん自身に関わることが原因だったとしても、青木は、自分自身を責めることはあるかもしれないけれど、薪さんを信じられなくなったり、薪さんを責めたりすることは無いと、私は、そう信じておりました。
何故そう思うのか、根拠は無いのですが・・・・。

Aさんは、青木の葛藤を、薪さん自身への信頼をも揺らいだと、捉えてらしたのですね。
それでなくても、「秘密」は、様々な見方が出来る作品ですし、ああいった、セリフもモノローグも無いシーンに至っては、本当に多種多様な捉え方が出来て、読者の数だけ、答えがあると思います。
でも私は、「決意をした」と、そう捉えました。
薪さんという「狂っていない誰か」を求めていた青木、絶望の淵に居た筈なのに、薪さんをひと目見るなり、顔をほころばせた青木。
そんな青木なら、薪さんを見て、そう、思ったのだと。

心が軽くなったとのこと、本当に嬉しかったです。
自分とは違う解釈をしている記事を読んでも、なかなか受け入れ難いものだと思います。
それを、読んで、受け入れて下さって、心救われたとまでおっしゃって下さる・・Aさんのお心の広さに、こちらの方が、頭が下がる思いです。

二次創作や雑記と違い、原作のレビューを書くことは、一番時間もかかるし、精神的にハードな作業なのですが、Aさんのお言葉に、本当に、書いて良かったと思えました(;;)
ありがとうございました。

イラストもお描きになってらっしゃるのですね。
私はまったく描けないので、描けることが羨ましいですし、拝見するのが楽しみです(*^^*)
まだ、記事タイトルをざっと拝見しただけで、全く中身に入っておりませんので・・感想も言えず、申し訳ございません。

遅くなってしまうとは思うのですが、きちんと時間を作って、改めてお邪魔したいと思います。
よろしくお願い申し上げます。

嬉しいコメントに、元気をいただきました。
ありがとうございました。

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

■この記事のトラックバックURL

⇒ http://kanon23.blog36.fc2.com/tb.php/643-2de9771e

この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

■この記事へのトラックバック

 | BLOG TOP |