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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

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※清水先生の作品とは、関係ございません。

全12話です。


オリジナルストーリー

「昔々の・・」


Scene1:城



・・・昔々のその昔。

美しい城に、若い王子が住んでいた。
ある冬の夜、みすぼらしい老婆が、一晩の宿を求めて城にやってきた。
しかし、王子はその申し出を、にべもなく断わった。
すると突然、老婆は美しい魔女になり、その魔法で、王子を獣の姿に変えてしまった。

王子が、真の愛に巡り合い、愛し愛されたその時、獣から人間に戻ることが出来ると。
魔女は言い残し、姿を消した・・・・・。


************


彼は、吹雪の夜の森を、さ迷い歩いていた。

ごうごうと唸りを上げる風。
激しく舞い跳ぶ雪。

凍えるような寒さの中、雪に足を取られながら、歩く。
雪に視界を遮られながらも、やっと、遠くに灯りを見つけた。

辿り着いてみると、そこには、美しい城が、そびえ立っていた。
ドアを叩く。
何度も、何度も・・・・

疲れきった身体が、そこに沈み込んでいく。
ギギッ・・と、ドアが開け放たれた時。
彼は、意識を失っていた。




・・周囲を、誰かが動き回る気配がする。
暖かい空気を感じる。
ふわふわとした寝床が、懐かしく、彼の心を安心させる。

彼は、寝返りを打った。
すると、ざわざわっ・・と周囲がどよめき、足音が離れていく。

彼は、目を開けた。
自分は、柔らかな毛布の上に、横になっていた。
すぐ後ろには、暖炉。

伸びをして起き上がり、周囲を、きょろきょろと見渡す。
ピカピカの床。
壁から天井にかけての、豪華な装飾。
そこかしこに置かれた優美な家具からも、この城が、権威ある者の屋敷であることを、伺わせた。

「目が覚めたか」
前方から、清冽な声が聞こえた。

彼が、じっと目を凝らすと、そこには・・・

そこにあったのは、美しい布で覆われた、背の高い玉座。
しかしそこに、人は腰掛けていなかった。
広い座面のその真ん中に、ほっそりとした影が、浮かんでいる。

「!!」
その形が何なのか分かった時、訪問者は、大きく目を見張った。

「僕が、この城の主、薪だ」
そう言った相手は、高貴な王子の衣装に、艶やかな金茶色の身を滑り込ませた・・・一匹の猫だった。

「・・・・・・」
訪問者は、黙ったまま、薪の姿を・・猫を、見ている。

「主が猫で驚いたか。だが、僕は、正真正銘、この城の主だ。・・仕える者達も居る」
薪が首を振った向こうに、数匹の猫が、これも、それぞれに衣装を着込んで、立っていた。

「お前の大きい身体を、中に運ぶのに苦労したぞ。幸い、岡部が力を尽くし、皆を先導して運び込むことが出来た」
薪が言うと、猫達の中でもひときわ身体の大きい、毛の長い黒猫が、「みゃおっ」と鳴いた。

訪問者は、丸い目をパチクリさせる。
まさか、猫の城があるとは・・・。

その様子を見て、薪は改めて訪問者を見下ろし、尋ねた。
「お前は? 名は何という?」
「・・青木です」

「ワオンッ!」
答えた訪問者のその声は、そんな風に大きく響き、居並ぶ家臣猫達は、思わず「みゃっ!・・」と、首を縮める。

薪だけは、その声に気圧されることもなく、玉座の上で、青木を見つめていた。

・・・・そう。
雪の中をさ迷い、この城に辿り着いたのは。

全身が、短い黒い毛に覆われ、黒く丸い目を持つ大型犬、ラブラドールレトリバーだった。





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