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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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秘密2

実は、最初に4巻通して読んだ時、一番印象が薄かったのが、この2巻でした。
一言で表すなら、「青木が苦悩した2つの事件」とでもいうのかな。



「秘密2002」

これを最初に読んだ時に、今一つ入り込めなかったのは、たぶん、1巻に引き続き、私の視点が青木と同化していたからだと思う。
・・天地のキャラクターに、イライラさせられてしまったから・・。

それにしても、青木も実は結構意外性のあるキャラなのに、薪さんはじめ、個性の強いキャラクターが次々に出て来る為に、青木がとても常人・凡人に見えてしまう。

時系列に沿って描かれても充分に読み応えのある物を、あえて、天地の脳が届いた後の青木の悪夢→それ以前の、天地の脳が届いた時→さらに3ヶ月前の、天地が着任してからと、時間の構造を変えることで、まるでストーリーそれ自体が、入れ子のような、迷宮のような、不思議な様相を呈してくる。

読んでるこちらも、青木が何故そんな悪夢を見るのか→届いた脳の持ち主はどんな女性なのか→と、次々に疑問が沸き、どんどんこの話の世界に引き込まれていった。

登場した途端の、生霊やオーラを見てしまう天地に、まずは驚かされた。
あっけに取られた・・と言ってもいい。
現実世界をいやおう無しに見せ付けられる、第九という仕事の中で、そんな話をされても・・と、私自身が思ってしまったからだ。

青木と一緒に、この新人の世話をするのかとゲンナリし、MRI映像を見て気分が悪くなる姿に少しホッとし、それでも興奮している天地に、心底驚いた。

そして、薪さんの厳しさ、それ以上に、薪さん自身が置かれてる状況の厳しさに、胸が痛んだ。

だから、青木が無理を押してデータの復旧作業をしつつ、「ただでさえ気苦労の多いあの人の足引っ張るわけには-」と必死になる気持ちがよく分かったし、そこでまたオーラや生霊の話をする天地に、勘弁してという気持ちになり、青木が大声を出したのも、仕方のないことだと思った。

そして、青木自身は、最後に叱りつけてしまった、だからこそ、天地の脳が送られたことに、ショックを受けた。
でも私は、青木がそんな風に自分を責める必要は無いと、思ってしまった。
もちろん、天地だって、脳を摘出して送りつけられる程の仕打ちを受けていいわけがない。
でも、青木がそこまで後悔する必要は、無いような気がして。

でも青木は、そういう人間だった。
そんな青木のことをよく知っている薪さんだからこそ、誰よりも青木を心配し、発信機まで付けておいたのだ・・。

息を呑むような美しい天地の夢は、清水さんの本領発揮かもしれない。
清水さんがこの素材を描くことは、見ている私達にとっても、幸せだと思う。

そして、アクセサリーの入ったボトルが出てきた瞬間、それが天地の夢とつながり、更に天地が最後に言っていた「よく似たアクセサリーを見かけた」というセリフとつながると分かった瞬間、ハッとした。

天地の、あの、余計なおしゃべりと思っていたものが、じつは重要なキーだったのだと。

青木は、自分の夢の中で天地と話せたことで、きっとホッとしただろう。

大脳を取られた天地を見た時、その姿が綺麗で、私もホッとした。
その姿がもしグロテスクなだけであったなら、仲間にそれを見られて、天地は悲しむだろう、と。

そして・・
「ほんとうは、おまえが一番 天地の事を心配していたからだ 青木」という薪さんのモノローグと、天地の
「青木さん あなた・・とても強い生き霊につかれておいでですね・・いつも いつもあなたを守っている強い精神が・・見えるんです」
というセリフが重なった時、全てが突然、パーッとつながったように見えた。

あの天地のおしゃべりが、実は全部、意味のある物だったと。
つまり、清水先生の用意していたセリフは、全て、一つ一つ意味があったのだと。

最後の天地の夢に、苦しむ青木。
たくさんの、壮大な天地の夢の中で、最後の最後に見た夢は、ごく日常的な光景だった・・でもそれさえも、かなわなかった・・。

グロテスクな犯罪を扱っていながら、なんとも切なく、美しい、物語それ自体が夢のような、はかない物語だったような気がする・・。

その後何度も繰り返し読み直し、今となっては、天地の健気さも、青木の苦悩も分かる。
そして改めて、清水さんの、物語の構築の素晴らしさに、驚嘆する。

最初は今一つ天地に感情移入出来なかった私が、この話で一番注目したのは、薪さんの、仕事に対する姿勢だった。

納得のいく仕事が出来ていなければ、例え皆の前でも部下を容赦なく叱り付ける。
でも、そんな薪さんが、天地がミスをした時に、叱る相手は、天地自身ではなく、その上に立つ青木だった。
部下が覚えが悪いのなら、覚えるまで何回でも教え、部下がミスを犯せば全部責任を取る、それが上の責任だと。
薪さんのこの態度には、感動すら覚えた。

つまり、薪さん自身が、室長として、第九全員の責任は自分で取ると、覚悟して仕事にのぞんでいるということ。
だからこそ、長く働いている部下達は、薪さんの厳しい態度にも付いていくのだろう。

その他にも、キャリーケースが届いたのを見て、ひと目で臓器専用のケースだと見極め、一刻も早く開けなければと判断する(その後、頭を抱えてしまい、青木に支えられるところが、またいいんだけど)。

天地の脳を見るのかとうろたえる青木に、しっかりしろと叱り付け、天地はまだ生きてるかもしれないと、今一番重要なことは何かを諭す。
青木が疲れきってるのを見て、ジャマだ出ていけと厳しい言葉ながら、仮眠を取るよう、うながす。
そして、全ての状況を把握し、青木を即連れ戻さないと、一刻の猶予もならないと判断し、行動する。

上司としての責任感と判断力、そして、薪さん自身も気付いてないかもしれない、厳しい言動の裏にある、優しさ。

薪さんが何度も口にする(青木の夢の中でまで^^)「バカ!」という言葉が、どれ程に部下を、青木を思う気持ちにあふれているか、それが一番伝わってきたのが、この「2002」だったと、思う。


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