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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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Scene19:計略


薪が、総監に単独で呼ばれたのは、その日の午後のことだった。

「君は、フォスター捜査官から、何か聞いているのかね?」総監が言った。
「何のことです?」

「・・米国MRI研究所の所長が、辞任するそうだ」
「・・・・」
「正確には、失脚だ。捜査結果の隠蔽を図っていたことが判明し、その責任を取る形になった」
「な・・!」

「これは、米国だけの問題ではない。いずれ、こちらでもチェックが入るだろう。その時は・・分かっているな? 薪警視正」

「何か問題があれば、第九そのものの存続が難しくなる。心得ておくように」
総監は、薪にきつい目を向けて、言った。

総監の元を去ると、薪は、フォスターの居る執務室へ向かった。
ドアを開けるなり、叫んだ。
「フォスター! どういうことだ!」

「・・ええ、総監にはそのように・・」
と、フォスターは英語で受話器に向かって話していた。

薪はドアを閉め、ジリジリと、電話が済むのを待った。

フォスターが電話を切ると、薪は言った。
「一体、どういうことだ?」

「・・そろそろ、来る頃だと思っていた」
フォスターはニッコリと、笑顔を見せた。
「まあ座れ」

薪は応じない。
腕を組んで立ち、フォスターを睨みつけている。

フォスターは、ゆっくりと話し始めた。
「米国MRI研究所の所長が、大物政治家の数件の死について捜査しながら、判明したことを隠蔽し、そのことで不正な利益を得ていた。明日には、マスコミでも報道されるだろう」

「・・お前は、どうなる?」
「私が日本に居る間に、新たな不正が行われ、その結果、過去の事件も明るみに出た。私が無関係だと言う証明にはならないか?」

「・・・・・」
薪は、フォスターが日本に居る間、盛んにアメリカと連絡を取っていた様子を思い出していた。
薪の観察力や洞察力が発揮されるのは、事件の捜査ばかりではない。

「・・お前まさか、計画的に・・・」

「今回発覚したのは、全てではない。ある党派にとっては有益で、別のある党派にとっては不利な事件だけだ。所長は、全ては自分が単独でやったと証言することで、職を失い、不名誉は被るが、代わりに、金銭的には一生困らない身になった。私は、クリーンな人間として、新たな所長に任命される。そういうことだ」

「お前は、それを全て、了承したのか・・」
「権威を持っている人間のやり方には、吐き気を覚えるが、それを利用するのも、一つの手だ」

薪はそれ以上、言葉が出なかった。
なんという男だろう・・・。

「不正が発覚した以上、これからは、MRI捜査も、新たなやり方が求められるだろう。だが、変革するには、私一人では困難だ。信頼出来るパートナーが要る。しかし、既存の職員には、辞任した所長のやり方に迎合していた者も多い」

フォスターは、一度話を切り、一呼吸置いて、続けた。

「薪、アメリカに来てほしい」

その視線は、真っすぐに、薪をつらぬいていた。



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