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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

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※清水先生の作品とは、関係ございません。

※今回は・・これまでの二次創作と比べて、痛いかもしれません。
 また、薪さんの永遠の不老不死を望む方には、辛いかもしれない・・
 以上、ご承知おきの程、お願い申し上げます。

こういう時こそ、甘いお話を書くべきだとは思うのですが・・申し訳ございませんm(_ _)m

全12話です。


オリジナルストーリー

「旅路」


Scene1:生誕




何故、自分がこの役目に選ばれたのか。

オレには分からなかった。

そう。
彼と出会った、その時。
オレは・・その先に何があるのか、何も、分かっていなかった。




************




「これは、トップ・シークレットだ。分かるね」

目の前に居る男から改めて告げられ、鈴木は、うなずいた。

無機質な、壁に囲まれた一室。
鈴木は、白衣を着た男と二人、この閉鎖された空間で、一つのテーブルを挟み、座って話している。

何度も何度も念を押されたことを、また告げられ、鈴木は、微かに苦笑する。
既に、契約書にも、サインをしたというのに。

やりがいは、あると思った。
何しろ、国家的なプロジェクトに関われるのだ。

国外には極秘。
日本国内でも、このプロジェクトを知っているのは、ごく少数に過ぎないという。

「彼は、君と同じ、キャリア組として、これから警察大学校で研修生活を送る。そして、警察官として与えられた任務に就くことになる。他の人間と同じように、正規の手続きを経て、段階的に昇進していく。ただ・・当然のことながら、その昇進スピードは、他の者よりも、遥かに速いものとなるだろう」

鈴木は、納得したように、またもうなずいた。

「君も、彼に次ぐ経歴を築いてくれるものと期待しているが。我々は、君の昇進を操作するつもりは無い。出来ない・・と言った方が正しいだろう。何しろ、このプロジェクトを知る人間は、警視総監クラスにすら居ないのでね。余計な操作をしたら、プロジェクトが明るみに出兼ねない。君も、そして彼も、あくまで、一警察官として、その能力に応じて、キャリアを積んでいくことになる」

鈴木は、肩をすくめた。
「自分の昇進を、外部からの力に頼ろうなんて思いません。むしろ、そんなことをされるなら、このプロジェクトに加担することを、最初から断わっています」
「・・そうだな。君が、そういう男だからこそ、今回のプロジェクトを担う人間に選ばれたんだ」

鈴木は相手の顔を見つめ、それから、ぐるりと部屋を見渡した。
その先にドアが見える。
もうすぐ、そこから、彼がやって来るのだ。

自分が、今回この役目に選ばれたのは、人柄や将来性・・様々な観点から検討され、適任と目されたからだという。
世の中に・・この警察機関にも、優秀な人間や、口の堅い人間は、いくらでも居る筈だ。
そこで、自分が選ばれたということを、鈴木は、誇らしく思っていた。

ふと、男と目が合い、鈴木は、ニッコリと笑みを見せる。
男もつられて、ふっ・・と、口元を緩ませる。

鈴木というこの若者は、思慮深い面を持つ一方で、このプロジェクトに関わることを、その面倒ごとを懸念するよりも、期待に胸を膨らませる、明るさを持ち合わせている。
人を和ませる真っ直ぐなこの持ち味は、彼と過ごす上で、大いに生かされることだろう。

「では、彼をここに連れてこよう。入れ替わりに、私は席を外す。先程説明したとおり、二人になったら、スイッチを入れて、彼に話し掛けてほしい」
「・・分かりました」
鈴木は神妙な面持ちになり、答えた。

彼が、そこに運び込まれた。
男達はドアの向こうに消え、そのドアが閉じられる。
鈴木は、彼を見つめた。

目の前に立っているのは・・・・・・・

「ふう・・」
鈴木は、ため息を付く。

それは、一体の・・ロボット。

だが、事前に知らされていなければ、それは、人間としか思えないだろう。
不可思議な点は、目を閉じ、微動だにせず、そこに立っているということだけ。
それを除けば、彼は、人間そのものだった。

身長は、190センチ近い自分より、20センチ以上は低いだろう。
現代の日本人男性としては、小さい方だ。
肩幅も狭く、全体的に細身で、とても華奢に見える。

自分と同年齢という設定の筈だが、パーカーにジーンズというカジュアルなスタイルの彼は、10代にしか見えない。
それどころか・・男性であるということさえ、これも、事前に知らされていなければ、見間違ったかもしれない。

細く長い首の上に、小さな頭が乗り、それを、柔らかそうな栗色の髪が覆っている。
肌は抜けるように白く、当然のことながら、シミもシワも一つも無い。

すっと通った鼻筋、綺麗な線を描くアゴ。
桜色に艶めく、ふっくらとした唇。

くっきりとした弧を描く眉の下には、閉じられたまぶた。
それを縁取る、およそ男性とは思えない、長い長い睫毛・・・。

一つ一つのパーツを見ていくと、まるで、美しい少女のようだ。
だが、全体から醸し出される雰囲気は、女性の色香を排除した、硬質な物だった。
それはやはり、男性であるからか、それとも、外見からは分からないが、中身は機械の身体であるからだろうか。

彼が、人間として極秘に警察機関に入り込み、日本の警察機構を担う一員となるのだ。
束の間・・彼を見つめ過ぎて、鈴木は、やるべきことを忘れそうになった。

鈴木は立ち上がり、彼の頭を探る。
耳の後ろ、髪の毛の間に、小さな突起を見つけた。
右耳の後ろの解除ボタンを押し、それから、左耳の後ろの、スイッチを押す。

「・・・・・・」
モーターが回り始めるような音でもするかと思ったが。
何も聞こえない。
何も・・起こらない。

ただ、彼は、目を伏せて。
目の前に立っているだけだ。

ふーっ・・と、鈴木は大きく息を吐き。
それから、テーブルに置かれた書類に目をやる。
あとは、そこに書かれた、彼の名前を呼べばいい。

鈴木は、立ったまま、彼をじっと見て、そして、言った。

「まき・・つよし。君の名前は、薪剛だ」

ピクッ・・と、彼の長い睫毛が、僅かな動きを見せる。
それから、目が見開かれた。

驚くほどに大きな、淡い茶色の瞳が揺れ、鈴木を見上げる。
「・・・・・・」
鈴木は、その瞳を見て、何とも言えない・・不思議な、胸がつかえるような感覚に襲われた。

ツバを飲み込み、鈴木は、教えられた手順どおり、彼に話し掛ける。
「薪剛・・君。オレは、鈴木克洋」

彼は、やや首をかしげ、じっと鈴木を見つめる。
それから、彼の唇が開き、言葉を形作った。
鈴木の耳に届いたその声は、機械が発するとは思えない、深みのある、テノールだった。

「ボクハ・・マキツヨシ。ボクノナマエヲ、サイショニヨンダアナタハ、スズキ・・カツヒロ。マイ・マスター」

「よせよ。マスターだなんて。この先、警大で、同じ訓練生として過ごすんだ。『鈴木』と、名前で呼んでくれ。オレも、君を『薪』と呼ぶから」
「スズキ・・」
彼・・薪が、そうつぶやく。

「そう、それでいい。これからオレは、君の相棒として、君を守っていく。よろしくな・・薪」
そう言うと、鈴木は、薪の肩に手をかけ、ニッコリと、笑った。

「・・・・・・」
薪は、自分の肩に顔を向け、乗せられたその手を見ると、再び、鈴木の顔を見上げた。

薪の顔に、初めて『感情』という物が生まれる瞬間に、鈴木は目を奪われた。
それは、人の心を捉える、鮮やかな笑顔。

薪は言った。

「こちらこそ。よろしく。鈴木」





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コメント

■ 鍵拍手コメ下さったAさま

○8/11に鍵拍手コメント下さったAさま

記事をUPして後、早速のコメント、どうもありがとうございました。

SSの公開が嬉しいとのお言葉、こちらの方がありがたく嬉しく思いました(*^^*)
この時期、甘いお話は自分の中で納得が行かず、こちらのお話を書くべきか迷いもありましたが、いただいた「読むのは大丈夫」とのお言葉も、後押しになったような気がします。

「無意味に可愛い」確かにそうですね(笑)
もしかしたら、こういう仕事をするには、カリスマ性や、周囲の保護欲をそそることも必要だからと、あえてこんな外見にしたのかもしれません(^^;)(そうじゃなかったら・・博士の趣味?(笑))

萌えていただいて嬉しいです(;;)
楽しみにしていただいたようですが、その後、こんな結末のお話になってしまい、ガッカリされなかったでしょうか・・(><;)

性格は・・ロボットになっても原作と同じですが(笑)、でも、書き終えて振り返ってみると、鈴木さんが傍らに居る頃がメインのお話なので、結果的に、原作の青木が登場してからの頃の薪さんより、遥かに可愛い性格になったかもしれません(^^;)

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