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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
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メロディ 2011年 10月号「秘密-トップ・シークレット-2010 END GAME ACT.7」

レビュー1:その人に殺されたいほどに



青木に殺されたい──

それが、薪さんを動かす、心の支えだった。
それを願うことで、自分の身体に、血液が流れていると感じられた。

つまり・・そう。
その願いは、薪さんの、生きる糧だった。

「殺されたい」という願いが「生きる糧」ということは。
一見、矛盾しているかもしれない。

けれどそれは、薪さんにとって、確かなこと。

「青木に殺される」ことを目標にすれば。
決して、自殺することは無い。
他の人に、殺されることも無い。

苦しくて、苦しくて、自滅しそうになっても。
もう駄目だと、他の人の手に、自分の命をゆだねそうになっても。

薪さんは、その苦境を乗り越える。
青木に殺されるまでは、動くことが出来る。
青木に殺されるまでは、自分が生きていると、感じることが出来る。

その人に、殺されたい。
そう願うことが。
ともすれば、生きる屍となりそうな自分を、支え、突き動かし・・・

薪さんは、生きて、いられる。

なんて・・切ない願いだろう。
そんなことを支えに、生きているなんて。
そんなことを支えにしなければ、生きていられないなんて。

人は。
一体、自分に対して、どんな死を、望むのだろう。

誰にも見られないところで、ひっそりと、死を迎えること?
それとも、親しい人達に囲まれ、惜しまれながら亡くなること?
あるいは、ある日突然、穏やかな日の光の下で、ぽっくりと逝ってしまうこと?

薪さんの望みは。
その、どれでもなかった。

薪さんは、「青木に殺されたい」と願った。
それが、薪さんの望む、甘美な夢だった。

それ程までに、薪さんは、青木を愛している・・・・・・

「早く 青木」
薪さんは、待ち望む。

「青木 早く」
青木が、自分のところへ、辿り着くと信じて。

青木に殺されたい。
その思いにすがって、薪さんは、自分を取り囲む、全ての敵に立ち向かう。

こんなに、重い秘密を抱えている薪さんが。
こんなに、強大な敵に取り巻かれている薪さんが。
支えにしているのは、たった一人の男に、殺されたいという願いだなんて。

誰が知るだろう。

青木が、薪さんのもとに辿り着くまでは。
薪さんは、生きようとするだろう。
何があっても、立ち向かうだろう。

もし・・死が、避けられないものであるならば。
愛する人の手にかかって死ぬということは、最上の幸福かもしれない。
その願いに微笑む薪さんの姿を見ると、そんなことすら、思わされる。

もし「秘密」の世界で、鈴木さんの死が、避けられないものであったのだとしたら。

自殺する。
他の人間の手にかかって死ぬ。
狂った末に、何かの事故を起こして死ぬ。

少なくとも、そういった死に方よりは、鈴木さんは、幸せだったのだと。
「お前の手で撃ってくれ」と望んだ、その相手に、薪さんの手によって命を失ったことは、幸せだったのだと。

そんなことを、思わされる。

けれどそれは。
撃った人間には、永遠に消えることの無い、重荷を背負わせることになる。

だから、薪さんは。
青木を愛するならば。
「殺されたい」と望む程に、青木を愛するならば。

自分を、青木に殺させるようなことはしない・・・決して。

薪さんは、青木の真っ直ぐな魂を、誰よりも愛しているから。
その魂に、自分と同様の重荷を背負わせることを、望む筈が無い。

ここにまた、矛盾が生まれる。
薪さんにとって、「青木に殺されたい」というのは、今の薪さんを支える、唯一の願いであると同時に。
青木に自分を殺させることは、誰よりも薪さん自身が、避けたいことであると。

鈴木さんは、薪さんに殺されたいと願い、それは、達成された。
そして、薪さんを守る為にと願ったそのことが、結局は、何よりも大きな苦しみを、薪さんに背負わせた。

そして、今度は。
薪さんが、青木に殺されたいと願っている。
同じ「夏」という季節に。

でも、再び、同じ夏が繰り返されることは無い。

もし、死が、避けられないものであるならば。
愛する人の手にかかって死ぬということは、最上の幸福かもしれないと、思った。
でも、本当は。

それが、幸福である筈が無い。

誰より大切な人に。
何より大きな苦しみを背負わせて死ぬことが。
幸せな筈が無い。

青木は、行くだろう。
薪さんのもとに。
薪さんが求めるそこへと、辿り着くだろう。

自分に殺されたいと願い続ける、薪さんの傍に。

自分と、薪さんとの間に。
薪さんと鈴木さんの結末とは、違った結末を作る為に。






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コメント

■ 鍵拍手コメ下さったAさま

○10/18に鍵拍手コメント下さったAさま

コメントありがとうございます。
レスが遅くなりまして、申し訳ございませんm(_ _)m

そうですね、弱音を吐いてしまった・・そんな風にも見えましたね。
そうそう、願うことで、「自分を奮い立たせていた」そういうことだと思います。
切ないですね・・・(つ;)

薪さんは、今、誰に殺されても、また、自ら死を選んでも、おかしくない状況にあります。
でも、青木に殺されたいという願いがあるからこそ、薪さんは生きている。
そして、最後に薪さんが、青木にその願いを突き付けた時、青木は、それを叶えるという選択をすることは無いでしょう。

「青木は薪さんに死よりも生きる希望を与えることが出来る」
このお言葉に思わずうなずきました。
それこそが、青木の役割だと思います。

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