カウンター


プロフィール

かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

リンクは嬉しいので、ご自由にどうぞ♪


当ブログ拍手頁

最新の公開拍手コメのレスはこちら それ以前の公開拍手コメ&レスは、各記事の拍手ボタンを再度押していただければ読めます 鍵拍手コメにつきましては、拍手をいただいた記事下コメント欄にレスを書いております

所属してます♪


月別アーカイブ


最新記事


最新コメント


検索フォーム


 
メロディ 2011年 10月号「秘密-トップ・シークレット-2010 END GAME ACT.7」

レビュー4:それこそが青木



今号の「秘密」は、青木の青木らしさが、随所に出た回でもあった。

冒頭から、母親とのやりとりが出て来て、そのやるせなさに、ため息が出た。
まったく、この母親は・・・・・・

赤ちゃんの沐浴なんてものは、一人でだって、いくらでも出来る。
産後間も無い頃の母体で、まだ首の座らない赤ちゃんの沐浴をするなら、手助けも必要だろう。
だが、これだけしっかりした舞ちゃんを、五体満足な大人がお風呂に入れるなら、充分一人で出来る。

まして、青木が受けているのは、仕事の電話だ。
もちろん、男は、仕事さえすれば、育児なんてしなくていいとは、言うつもりは無い。

青木だって、母親がこうでは、自分が育児の中心を担うことを、覚悟の上で引き取っているだろう。
この母親では、舞ちゃんの沐浴を一人では任せられない。
だから、出勤前の慌ただしい時間に、それを済ませていこうとして。

それにしたって、初めて行なうわけでもないであろう沐浴で、充分一人で出来る作業中に、息子が仕事の電話を受けている姿に、「夜中も朝もおかまいなしなんだから・・・っ」と愚痴る母親の気持ちが、全くもって、理解出来ない。
この母親が登場する度に、気分が悪くなるばかりなので、もう紙面に出てきてほしくないとさえ、思ってしまう。

この状態を見ただけでも、そんな母親に文句も言わず、物事を真摯にこなそうとする青木の姿に、涙が出そうになった。
自分が青木という男だったら、母親に「ごめん」と謝るどころか、「仕事の電話なんだから静かにしろよ!」「それ位、自分でやってくれよ!」と、怒鳴り返してしまうだろう。

こんな身勝手な母親を、青木は、誠心誠意大切にしている。
それは、自分を生み、育ててくれた、母親という存在だからという他に。

この状況を作り出したのは。
姉夫婦が亡くなり、舞の親が失われ、母を苦しめることになったその要因は、他ならぬ自分にあると、思っているから・・・。

自分が「第九の捜査官」という道を選んだから。
そこで、MRI捜査をしてきたから。
大切な人達を、傷付け、苦しめた。
それは、もう取り返しが付かない・・・・。

だから、今、残っている人達を。
母親を、舞ちゃんを、大切にすることが自分のするべきことだと、その役目を、自らに課して。

そんな青木が、その母親の声も、舞ちゃんの泣き声も聞こえなくなるのは・・・薪さんの危機を知らされた時。
こんなにも、母親や舞ちゃんを大事にしている青木が、その存在すら、遠い彼方に追いやってしまう程、薪さんは、青木にとって、何より誰より、大切な存在なのだと、分かる。

青木の脳裏には、薪さんの姿が浮かぶ。
岡部さんの言葉が何を意味するか、瞬時に理解することが出来ず。

到着したのは、第九メンバーの中で、最後になってしまったけれど。
たぶん、舞ちゃんのことを落ち着かせるまでのことはして、ヘルパーさんに後を引き継ぐなりなんなりして、全速力で、現場に駆け付けたのだろう。

ただ、薪さんを想う気持ちから、狼狽し、その場をわきまえない態度を取ってしまう青木。
この無茶な言動にも、そして、今井さんに諭されて冷静さを取り戻し、頭を下げる態度にも、青木らしさが見えた。

ルールに縛られず、感情に突き動かされて、行動する一方で。
瞬時に状況を把握し、先輩の意図を汲み取る勘の良さ、そして自分に非があったと認めれば、速やかに態度を改める素直さも、青木は持ち合わせている。

今井さんに、曽我に、小池。
彼らも、薪さんを信じつつ、状況を踏まえた上で、冷静に、真相を見極めようとする中で。
「でも、薪さんはそんな人じゃない・・・・・・!!」と、つい叫んでしまうのも、青木らしい。

「間違っても、関係のない人に暴力をふるう人ではない」と、薪さんを弁護しながらも、「オレはよくなぐられましたけど」と注釈を付けることにも、笑えた。

青木にとっては意外であったろう山本の言葉に、口を挟まず、最後までじっと耳を傾けた上で。
たぶん、山本の言うことも、もっともだと、認めた上で。
それでも、薪さんを信じてほしい、薪さんという人を理解して欲しいと、山本を追いかける、青木。

薪さんが、青木に放った言葉の一つ一つは、青木の胸の中で、生きている。
青木は、その言葉を信じて、ここまで歩んできた。

けれど、その全幅の信頼こそが、薪さんを追い詰めたと、山本に指摘され。
青木は・・・言葉を失う。

感情にまかせて、上司に手をあげるなど、「甘え」。
確かに、そうだ。
青木は、薪さんに甘えている。
ただ、この「甘え」が、悪いことだとは、私は思わない。

小池いわく、薪さんが「よく叱る割に、気に入っている」青木。
薪さんは、青木を気に入り(心底では愛し)、導き、その成長を、慈しんできた。
そして青木も、そんな薪さんの期待に応え、持ち前の素直さや行動力や勘の良さを存分に発揮して、捜査官として、成長してきた。

青木は、自覚していなかったかもしれないが。
薪さんと青木の間には、上司と部下という概念を超えた、関係が成立していた。

常識的に見たら、あの場で、上司に部下が手を挙げるなんて、有り得ない。
でも、当事者である薪さんが、それも当然と納得し、青木も思わず感情をぶつけて受け入れてもらえる程の関係が、そこにあるのだ。

「甘え」、言い換えれば、子が親に抱くかのような、「絶対的な信頼」。
感情をぶつけても許される、そんな青木の信頼に対して、薪さんは、それを青木の真っ直ぐな魂が生み出す物として、進んで受け入れることを、望んできたのだ。

無条件で信頼される。
それは確かに、山本の言うとおり、薪さんに全てを一人で抱え込ませる、要因の一つに、なったかもしれない。
だが同時に、青木のその信頼こそが、今にも崩折れそうな薪さんを、支えてきたと言えるとも思う。

だから。
「上司と部下」という範囲内で言えば、常識外であっても。
この二人は、これで、良かったのだ。

ただ、ずっと、その関係のままで、いることは出来ない。
青木はいつまでも、薪さんの傘の下で生きていくことは出来ない。
既に青木は、薪さんに甘えを受け止めてもらうだけでなく、無意識のうちに、その存在で、薪さんに力を与えてきたのだが。

もっと、はっきりと。
薪さんと青木が、本当の意味で、対等に生きていく為には。
無意識ではなく、青木が薪さんを支えていく、その自覚が促される必要があるのだろう。

色々な物を抱える薪さんを。
守りたい、支えたい、その力になりたいと願いながらも。
結局は、自分は薪さんに甘えていただけではないのかと、思い知らされる。
でもそれが、その先の、青木に行動を促す力になっていく。

青木は、山本の言葉に気付かされ、蒼ざめながらも、ただ、ショックを受けただけでは終わらない。
その衝撃を、次の行動の原動力にするのだ。

薪さんが、写真を持ち出したという事実を、その意味するところを、受け止める青木。
たったそれだけで、薪さんのメッセージを、読み取っていく。

薪さんと青木は、いつも、そうだったのだろう。
これまでに描かれてきた事件の中でも、捜査に向かうに当たり、薪さんは青木に些細なヒントを与え、青木はそれを正確に受け止め、先へと進んでいく。
そんなやり方が、二人の間に、成り立っていた。

だから今回も。
薪さんから青木へ、たった一枚の写真を通して、その意志が伝わったのだ。

データ強奪事件の捜査官は、薪さんと青木が親しい間柄であるから、青木の家族が狙われたのではないかと、そう考えた。
青木の姉夫婦の事件は、薪さんを口封じ、あるいは脅迫する為のものであったと。

青木は、ここで初めて、自分の姉夫婦の事件が、薪さんの脅迫の為だと、告げられた。
そして、それを聞いても、薪さんを恨まなかった。
聞いても、青木は、ただひたすらに、薪さんの安否を気に掛けていた。

考えてみれば・・当然のこと。
青木が、そんなことで、薪さんを恨む筈が無い。

前号で、青木は薪さんの言葉に傷付き、涙を流して帰ったが。
そのことにすら、もう、わだかまりは一切無くなっていたようだった。

そう、親しい間柄とは、そんなものだ。
親しい友人や、兄弟、親子なんてものは、喧嘩をしても、謝り合ったりなんてしなくても、翌日にはケロッとして振る舞っている。
それは、たとえ、その時は傷付いたとしても、その人そのものを、嫌いになるわけではないからだ。

青木にとって、薪さんは、憎んだり、恨んだりする、対象になんてならない。

だから、もし、姉夫婦の事件が、薪さんが原因だと知ったら、青木は薪さんを恨むかもしれない・・なんて懸念も、杞憂だったのだ。
青木は、姉を殺した犯人は憎んでも、自分自身に非を認めて苦しんでも。
薪さんに憎しみを持つなんて、そんなことが、有り得る筈が無いのだ。

そして、滝沢が居ないということが何を意味するか、その危険性を、察知する青木。
同時に、行動に移る。

岡部さんの言うとおり。
GPSも何の情報も無い青木が、捜査本部の人間より先に薪さんを探し出せるなんて、普通は考えない。
部下の青木が下手に動いたりしたら、かえって薪さんの情況が悪くなる、それも真理だ。

けれど、そんな状態を無視して、自分に出来ることは何か、自分の力で、今、出来ることは何かを考え。
どんな状況に置かれても、決して諦めず、思い立ったら、即、行動に移す。

これでこそ、青木。

それによって、残された第九メンバーが、迷惑を被るかもしれない。
実際、これまで、青木の無鉄砲によって、薪さんも数々のフォローをする事態になって。
でも、そんな多少のリスクを恐がらず、青木は、一番大切な物は何かを見極め、そこに向かっていく。
それが、結局は活路を開き、解決を導き出してきた。

誰もが踏み出すことを躊躇する壁を、青木は、こうして乗り越えていく。

こうなったら、誰も青木を止められない。
岡部さんは、それを、分かっているのだ。

それにしても。
向かった先が、雪子のところとは。
確かにこの状況では、雪子に助けを求めるしか無いが。

目的ばかりを見つめるあまり、雪子と自分の関係とか、わだかまりとか、そういった複雑な物は、一切見えなくなっている。
雪子も呆気に取られていたが、多少は悪びれた様子で現れるならともかく、過去の何もかもを無視して飛び込む青木の様子に、これでは、怒る気も失せてしまうだろう。

しかも、「いやらしく抱きついているやつ」なんて発言も飛び出し。
さり気なく、青木の、鈴木さんに対する対抗心まで見える。

雪子の言葉に、「わかりません」と答えてしまうのも、全くもって、青木らしい。
「簡単に離さないと誓えるの?」と尋ねられて、分かりもしないのに「はい」と答えることは出来ないのだ。
どこまでも、自分の心に、正直な青木だから。

ずっと、自分のことだけで精一杯だったと。
薪さんが、何故突然姿を消したのか。
それに、自分は関係があるのか。
姉夫婦は、本当に薪さんへの脅迫の為だけに殺されたのか、もしそうなら、何故自分の家族が狙われたのか。

自分は何も分からないと。
自分の言葉で、自分の思いを、正直に口に出す青木。

薪さんが、今まで何を考えて、なにに苦しんでいたのか、分からない。
だから、薪さんの口から、薪さんの言葉で、生きている薪さんから聞きたい。

薪さんに、生きていてほしい。
生きて、会いたい。

青木の、無自覚なままの、薪さんへの、告白・・・・・・・・

そして、思わず雪子を抱き締める青木ってば・・・

プロポーズして、一方的に婚約解消した女性の部屋に押しかけ。
その女性の前で、無自覚とは言え、別の人間=薪さんへの切なる思いを口にして。
そして、何のためらいも無く、その女性を抱き締める。

まったく青木は。
はっきり言って、この行動は、男として最低だ。
目的しか見えておらず、その前にある、繊細で微妙な物は全て無視。

でも、そこが青木。
だから青木。

雪子も言っていたけれど、そんな青木だからこそ。
雪子は、青木のプロポーズを受け入れる程に、青木を気に入り。
薪さんも、青木を愛したのだろう。

無邪気、無神経、無鉄砲。
それは、まるで純な子供のように。

青木に惹かれる者達は。
きっと、様々な経験を経て、分別を身に付けた、年上の人間であることが多いだろう。
自分には無い、あるいは、かつて持っていながら失った物を、青木は持ち続けている人間だから。

多くの者達が、きっと、かつては当たり前に持っていた。
けれど、大人になるにつれ、思慮分別を身に付けると同時に、いつの間にか手放していた。
手放すことが、大人になることだと、常識人になることだと信じながら、どこか、失った物に郷愁を感じる者達に。

青木は、眩しく映るのだ。

雪子とのわだかまりに躊躇して、話を切り出すにも時間のかかるような、常識的な人間だったら。
薪さんも雪子も、たぶん、青木に惹かれてはいない。
そして青木は、薪さんのもとに、辿り着けない。

こんな、最低の男だからこそ。
そんな、純で真っ直ぐな人間だからこそ。
青木は、もう既に、薪さんに向かって進んでいるのだ。

かつての薪さんと鈴木さんのように、銃を所持して相対することになるであろう、薪さんと青木。
しかも、薪さんと鈴木さんとの、思い出の地で。
同じ、夏という季節に。

条件が揃ったからこそ。
かつての悲劇は、塗り替えられる。
その為に、青木は行く。

生きている薪さんの口から聞きたいという、青木の言葉。
そして最後の、青木の決意を見せる表情。

今はそこに、薪さんを託すしか無い。






関連記事

コメント

■ 鍵拍手コメ下さったCさま

○10/22に鍵拍手コメント下さったCさま

コメントありがとうございます。

「愚かさが愛しい」・・うんうん、そうですよね・・・。
これは、薪さんや青木に限らず、清水先生が描くキャラ全般に言えることだと思うのですが、清水先生は、人間の愚かさを見逃さず、けれどその愚かさも含めて、愛を込めて描いてらっしゃる気がします。
薪さんのような方は、青木のように、無鉄砲に追いかけないと捕まえられない・・おっしゃるとおりだと思います。
薪さんへの愛が伝わってくるコメントに、胸がじんとしました(つ;)

■ 鍵拍手コメ下さったAさま

○10/22に鍵拍手コメント下さったAさま

コメントありがとうございます。

そうですね・・あの調子なんでしょうか・・。
子供の立場から見ても、母親の立場に立って見ても、あの母親は、どうしても理解出来ません。
あんな母親を描くことで、清水先生は読者に何を伝えようとなさってるのかと、考えてしまいます。

青木の態度に、ホッとされたのですね。
やはり、青木は青木でしたね(^^)

これまでのレビュー等でも繰り返し書いてきたのですが、青木に自覚が無いだけで、薪さんと青木は、もうとっくに、上司と部下の関係を超越していると思います。

上司が薪さんという人だったお陰で、青木は、自分の持つ長所を損なうことなく、厳しい仕事の中でも存分に力を発揮し、捜査官として成長してこられたのだと思います。
そして、青木自身もそれを分かっているからこそ、薪さんを無自覚のうちに慕い、追い求めているんですよね。

「まさに青木の三大要素」ですか(笑)
それだけ聞くと、とんでもない男のようですが、それが長所にもなっているところが、青木らしさだと思います(^^;)

「これからの薪さんを」・・これから・・・・
先が見えないだけに、考えると辛いですが・・(TT)本当にそうなってくれたら良いですね・・・。

■ 鍵拍手コメ下さったNさま

○10/23に鍵拍手コメント下さったNさま

コメントありがとうございます。

「略」の部分を、着々とレビューに書き込んでおりますもので、お読みいただき、嬉しいです(;;)
ありがとうございます。

そんな顔でお読み下さったのですね。
同意して下さって、とても心強く思います。
そうですね・・これだけ青木の存在を肯定するレビューって、あまり無いかも・・(涙)

そうそうそう、純粋さがあってこそ・・!
塗り替える為に、青木が居るのだと思います。
そして、おっしゃるとおり、それは、真っ直ぐであるからこそ。
いい所もダメな所も含めた、その青木にしか・・。

このようなお言葉をいただいて、書いたかいがございました。
とても励まされました(つ;)
ありがとうございました。

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

■この記事のトラックバックURL

⇒ http://kanon23.blog36.fc2.com/tb.php/810-5fc45a40

この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

■この記事へのトラックバック

 | BLOG TOP |