カウンター


プロフィール

かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

コメ、拍手コメ共に、過去記事にも遠慮なく投稿いただけたらと思います
レスは「コメをいただいた翌々日までにお返しする」ことを自分に課しておりますが、諸事情により遅れる場合もございます
でも必ず書かせていただきますので
ご了承下さいませm(_ _)m

リンクは嬉しいので、ご自由にどうぞ♪


当ブログ拍手頁

最新の公開拍手コメのレスはこちら それ以前の公開拍手コメ&レスは、各記事の拍手ボタンを再度押していただければ読めます 鍵拍手コメにつきましては、拍手をいただいた記事下コメント欄にレスを書いております

所属してます♪


月別アーカイブ


最新記事


最新コメント


検索フォーム


 
メロディ2012年6月号「秘密-トップ・シークレット-2010 END GAME 最終回」

レビュー3:事件の終息



釈然としないのは、何故なのだろう。
もちろん、こういう結末で良かったのだけれど。

あれは、10カ月前。
メロディ2011年8月号。

「前に わたしが出した条件は覚えているのか?」
「出来るのか?」
「根っからの『警察官』である君が その魂である『第九』を離れ 姿を消すことが出来るのか?」

薪さんに対する、謎の男のこの言葉に、私は大きく動揺した。

薪さんが、第九を離れる。
ただ離れるだけではない。
姿を・・・消す。

頭が、真っ白になり。
その先のページに描かれていることが、何度読んでも、飲み込めない。

薪さんが、どういった形で、姿を消すつもりなのか。
不安で不安で・・・その不安は、前号を読んでも、ぬぐえなかった。

10カ月間。
薪さんが「姿を消す」ということについて考えては、鬱々とした日々を過ごし。
少しでも希望を持ちたいと、姿を消した後も、薪さんが生きて青木を見守る、あるいは姿を変えて共に歩む。
そんな、様々なパターンをひねり出しては、創作に反映させたりして、自分自身を励ましていた。

そして今号。
恐る恐るページをめくると・・・

薪さんは、確かに第九を離れたものの。
姿を消してはいなかった。

公然とした人事異動でアメリカに渡り。
一種の左遷に近い形でありながら、功績を挙げて帰国し、科警研の所長に着任したという。

良かった。
良かった、薪さん・・・。

そう思いながらも。
じゃあ、あの謎の男=警察庁長官が言っていた「条件」とは、一体、何だったのだろう。
「姿を消す」という言葉に受けた衝撃と、その後の10カ月間、不安にさいなまされていた日々は、何だったのだろう・・・・・・。

と、何だか、気が抜けてしまった。

長官の言っていた「条件」とは、何だったのか。
それを考える為に、この、チメンザールに関わる事件と薪さんの関わりを、改めて見直してみたいと思う。

薪さんが、この事件に直接関わることになったのは。
5年前の2057年に、石丸大臣の事件のMRI画像を見た時から、ということになるのだろうか。

「これのどこが自殺なんです」
と言っていた、あの事件。
結局、表向きは、MRI捜査はなされなかったことになった。

それから半年後に、カニバリズム事件のMRI画像を見たことで、薪さんは、石丸大臣の事件の真相を知る。

薪さんは、イリハムが実はとっくに暗殺されていることを知った。
だがそれは、チメンザール政府も、中国も、その中国の圧力を受けている日本の高官達も、決して周囲に漏らしたくない「秘密」だった。
そして、上の圧力によって、石丸大臣の事件同様、カニバリズム事件も、MRI捜査はなされなかったことになる。

その際、長官だけは、ただ事件を隠ぺいするだけではなく。
薪さんと、密談を交わした。

「今は、動く時ではない」と。

まだ、第九は始動したばかりであり。
敵の力は、あまりにも強大だった。
もしかしたら、長官も、その頃はまだ、長官の座に登り詰めていなかったのかもしれない。

「今動けば、口を封じられ、第九を潰されるだけだ。大人しく従え」
薪さんと長官の間で、交わされた言葉。

「けれど、もし。もし、時が熟したら、その時は・・・」

いつか、この、チメンザールに関わる事件を摘発する際には、長官が裏で力を貸す。
その代わり、計画が失敗した時は、薪さんの身に何があろうと、表向きは長官は知らぬ存ぜぬを通し、薪さんは、一切の秘密を抱えたまま姿を消す。

「条件」とは、そういったことだったのだろうか。

薪さん自身も。
自分は、敵によって消されるか、味方によって秘密裏に姿を消すことになるか。
いずれにせよ、二度と、表舞台には戻れないだろうと、覚悟をしていたと。

危険を伴う、大きな賭け。
イリハムの暗殺を白日のもとに晒し、これを隠そうとして暗躍していた日本の警察組織の者達を一掃する。
そんなこと、到底成功しないと、薪さんも長官も、思っていたのだろうか。

長官は、カニバリズム事件を、その裏にあるチメンザールの事件を知りながら、黙っていた。
けれど薪さんは、自分自身があからさまに狙われただけでなく、部下達にまで危険が及んだこの状態に。
今こそ、真実を世間に知らしめ、黒幕をあぶり出す時だと、長官に打診した。

長官にとっても、力を貸すことは危険なこと。
けれど、警察官としてこの不正を暴きたい気持ちや、周囲で不正を働きながら大きな顔をする者達を苦々しく思う気持ち、また、エスカレートする薪さん達への脅しや暴力、そういった物をそろそろ止めなければという気持ちもあったのかもしれない。

だから、薪さんの申し出に、その大きな力で、裏から手を貸すことにする。
けれど、計画の進行中、矢面に立つのは薪さんだけで、もし計画が失敗しても、薪さんが全てを背負って姿を消すか、あるいは敵に消されるか。

長官にしてみれば、計画が成功すれば良し、失敗しても、薪さんが責めを負う。
薪さんにも、そういう覚悟があり、長官と手を結んだ。
それが、長官が薪さんに「力を貸す」ということに対しての「条件」であり、「姿を消すことになってもいいのか?」という発言に繋がる。

そういうことなのだろうか。

うん、きっとそうなのだろう。
「薪さんが姿を消す」という言葉に、動揺させられ、長い間、不安を抱えさせられたけれど。

結局は、計画が、予想以上の成果を挙げた為に。
薪さんは、公の場に戻れたのだろう。

そう考えて。
自分を納得させることが出来た。

では、何故。
薪さんと長官が手を結び、立ち上げた計画が。
これ程の、成功をもたらしたのか。

失敗する要因は、いくつもあった。
それが。

メロディ2011年10月号。
薪さんが、行動を起こした、脳データを持ち出したところから。
改めて、計画の決行、その事件の進行を追ってみる。

岡部さんと今井さんと宇野。
この三人は、計画を知らされていた。

第九内に、薪さんの行動の真相を知り、協力する者が居なければ、まず、最初の時点で、物事は薪さんの思う方向に、進まなかったかもしれない。
動揺する他の第九メンバー達を前に、計画を知る三人は、薪さんを信頼し、全面的に協力した。

けれど薪さんは。
計画が、ある程度のところまで進行すると、その三人を切り離した。

「薪さんはもう 第九に戻らないつもりかもしれない」
岡部さんが、言った言葉。

そう、薪さんは。
この時、もう戻らない覚悟を決めていたのだろう。
誰かに阻まれて「戻れない」か、あるいは自ら「戻らない」か・・・。

何かあった時、他のメンバーに責任が及ばないように。
それに、第九はもう、自分抜きでも生き続けると、そう、信じられたから。

滝沢と、第九管区内に入ってからは。
データが公開出来ないまま。
あるいは、データが公になっても。
滝沢に撃たれて、戻れない可能性は、充分にあった。

けれど、データは公開され。
そして・・・滝沢は、薪さんを撃たなかった。

後に薪さんは。
滝沢は、データが流出されることを予想していたのだろうと。
そして、殺されたがっていたのだろうと。
そう言った。

滝沢の真意は、分からない。
けれど確かに、滝沢は、薪さんをいくらでも消せる立場にありながら、そうしなかった。

更に。
薪さんが、滝沢を撃たずに、部下として扱おうとした、その矢先。
暗殺者の弾が、滝沢を撃ち抜いた。

薪さんが先に撃たれても、おかしくなかった。
それが、滝沢に。

たぶん、滝沢の方が、チメンザール軍や政府高官等との接触があり、薪さんよりも口を封じる必要のある人物だったのだろう。
暗殺者はきっと、滝沢を撃った次の瞬間には、薪さんを撃つ筈だったのだ。

だが、その一瞬の間に。
薪さんは、相手を撃った。

薪さんがもし、滝沢を撃ち殺していたなら。
暗殺者は、最初から薪さんを狙い、薪さんは既にこの世に居なかったに違いない。

そして。

「もうダメだ」
そう、薪さんは言った。

薪さんが、自分を撃つか。
あるいは、身体は無事でも、精神が壊れるか。
その瀬戸際に。

青木が、現れた。

こうして振り返ってみると。
そこには、必ず、誰かが居た。

薪さんを信頼する、第九メンバー達。
薪さんに殺されることを望んだ、滝沢。
そんな滝沢を撃たなかった、薪さん。
そして、薪さんのもとに駆け付けた、青木。

どこでどう。
計画が狂うかもしれなかった。

また、事件は解明されても。
薪さんは、帰らぬ人になっていたかもしれなかった。

そういった要因は、無数にあったのに。

それでも、事件が解明され。
薪さんが、生還を成し遂げたのは。

他ならぬ、薪さんその人の力によるのだと思う。
薪さん自身が人を信じ、そんな薪さんを、第九メンバーが、青木が、滝沢が信じたから・・・・・・

これまでの、清水先生のお話。
例えば、「竜の眠る星」等を思い返してみると、人々の、互いの思惑が重なり合い。
たとえ相手を愛していても、全ては不幸な方向へと運び、悲しい結末を導いてしまう。

それが、今回は。
「秘密」は。

多くの人達の思惑が、重なり合うことによって。
希望が見える方向へと、物事が運ばれていった。

人々の思いは、不幸を招くだけじゃない。
悲しい結末を導くだけじゃない。

その思いが・・・光をもたらすこともあるのだと。
そう、教えられたような、気がする。

事件は、終息したと言えるのだろうか。

イリハムに関する「秘密」が、世界中に散らばり公然の物となって。
薪さんが、それを一人で抱えていたことによる、危険は無くなった。

また。
青木の姉夫婦や、領事や大臣を殺した暗殺者は死に、それを指示していた者達も、一掃された。

薪さんや、その周囲にあった大きな危険は、無くなったと言って良いだろう。

だが。
偽物のイリハムを擁していたチメンザールが、その後、どうなったのか。
中国は、民主化の波は、どうなったのか。
世界は、どうなっていったのか・・・・・・。

世界は、その後も動き続ける。
終息なんて、有り得ないのかもしれない。

けれど。
薪さんにとっては。

確実に。

一つの事件が、終わりを迎えたのだと、思う。

長い、長い戦いが。






関連記事

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

■この記事のトラックバックURL

⇒ http://kanon23.blog36.fc2.com/tb.php/858-14e12fbd

この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

■この記事へのトラックバック

 | BLOG TOP |