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Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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メロディ2012年8月号「秘密-トップ・シークレット- エピローグ・一期一会」

レビュー2:それでも行く道



分からないことがある。

薪さんは、今回の技術開発を。
本心から、喜んでいるのだろうか。
それとも、憂いているのだろうか。

そもそも。
MRI捜査という物、それ自体。

肯定しているのだろうか。
それとも、否定しているのだろうか・・・。

少なくとも。
第九に着任した当初は、肯定していたのだろう。

世間の批判があっても。
それ以上に、事件解決に繋がると、信じて捜査に当たっていたのだろう。

けれど・・・・・・。

MRI捜査は、武器にもなる。

淡路のように、復讐の為に、自分を殺させる。
ハシム少年のように、自分の脳を見せる為に、自ら死を選ぶ。
サングラスの暗殺者のように、警告のメッセージを見せつける為に、人を殺す。

薪さんは、それを見てきた。

目的が何であれ。
薪さんは、無念を感じた筈だ。
事件を解決する筈の、MRI捜査という物が、事件を生み出すその様に。

何より。
薪さんが、MRI捜査をしていることを念頭に置いて、貝沼があんな犯罪を起こし。
多くの少年達が死に、その捜査で部下達が亡くなり・・・鈴木さんも失った。

薪さんは、誰よりも。
MRI捜査の、危うさを知っている。

そこに生まれた多くの犠牲を。
薪さんは・・・永遠に、忘れることは無いだろう。

MRI捜査は、その技術は。
事件を生み出すだけじゃない。
更には、インタビュアーも言っていたように。
一般の人間が、事件に巻き込まれた時、10年も20年も前からの私生活が、見られる可能性も生み出す。

そう・・・薪さん自身さえも。

もし、この技術開発が。
もっと早く行われていたら。

滝沢の、汚されたくない風景も・・・守ることは出来なかっただろう。

「滝沢の頭を吹っ飛ばした僕が こんな仕事をするなんて」

見られることの苦しさも、薪さんは知っている。
むしろ、その脳を見られることから守る方を、あの時、薪さんは選んだ。

なのに、薪さんは。
脳が、より、人の目に晒される、その技術開発に貢献した。

MRI捜査が、確立された当初。
人々は「被害者や加害者が死んでも終わりじゃない」・・そんな捜査方法に、驚愕を覚えたことだろう。

けれど、新しい技術が確立されれば。
それに対処する方法も生まれる。
真実を隠ぺいする為に、犯罪者が、脳を破壊するという行為だって、増えていく。

例えば、犯罪者が、誘拐した人間の居場所を口にしないまま、頭部を破壊して、自殺することだってあるだろう。
組織的犯行が行われれば、誰か一人を実行犯に仕立て上げ、その頭部を破壊して、他の人間は逃げおおせることだって、あるだろう。
絹子の父親のように、実際に犯罪を犯した人間を庇う為に、被害者の頭部を破壊する例だってある。

けれど、たとえ、頭部を破壊しても、真実が引き出さるということになれば。
状況は変わる。

実際に開発したのは、技術畑の科学者や研究者かもしれない。
けれど、その開発に携わったと言う薪さんは。
きっと、MRI捜査の弱点は何か、それを克服する為には、どんな開発を急ぐべきか、陣頭指揮を執ったのだろう。

それは・・・果たして、薪さんの本意だったのか。

「組織を変えられるだけの役職に就いて、第九が捜査員の安全と家庭と共に、発展していけるように尽力する」
青木に、そう宣言した、薪さん。

その為に、本意ではなくとも、やり遂げたのか。

「苦肉の策」だった筈の人事に。
業績を上げた途端、諸手を挙げて称える上役達。

そんな人達に対して、薪さんが見せる笑顔には。
どんな思いがあるのだろう。

堂々と、胸を張って。
笑顔で、その接待をする。

どんな状況下でも、実績さえ上げれば、文句は言わせない。
そしていつか、頭を下げているその相手よりも上に立ち。
自分の思うままに改革が出来る立場に立って、後進を、第九を、警察組織を。
守っていく立場になる為に。

その為に・・・?

MRI捜査で脳を見ることは、何の疑問も無く、歓迎されるべきではないこと。
そのことを、誰よりも知り。
矛盾を抱えながら。

「きっと ろくな死に方はしない」
そう思いながら。

それでも、上に立つ為に。
与えられた場で出来得る限りの力を発揮し、技術開発に携わったのか。

それだけなのだろうか・・・。

自分が、選んだ道。
鈴木さんと共に、その可能性を信じて、歩み始めた道。

けれどその先には・・・辛い現実が待ち受けていた。

それでも、薪さんは。
逃げずに、そこに居続けた。
一度は離れようかとも思いながら・・・その道を、歩み続けることを、選んだ。

犯罪が無くならない限り。
MRI捜査も、必要とされ続ける。

MRI捜査が生み出した犠牲。
MRI捜査が抱える矛盾。
その事実を、痛みを抱えながら。

それでも薪さんは、進むことを選んだ。

そして。
MRI捜査が、本来の目的である筈だった、事件解決の為の捜査方法として。
より、世の中の役に立つ物になるよう、進化させていく。

きっと。
それが、更なる犯罪抑制や、事件解決を促すことを、願って。

薪さんは、信じ続ける。
第九の、MRI捜査の未来を、信じ続ける。

「被害者が死んでもおしまいじゃない」
「これからはわかる。何でもわかる」
「オレ達がその使命をおってるんだよ。薪!!」

その時。
二人で、思い描いていた未来。

あんな犠牲があったのに。
いや、あんな・・多くの犠牲があったからこそ。

MRI捜査を。
そこで働く者達を。

守っていく。
信じていく。
それが。

今、薪さんが選んだ。

生き方なのかもしれない。






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