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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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メロディ2012年12月号「秘密 創世記 THE TOP SECRET Genesis」

レビュー4:二人で


薪さんの戦いが、そのまま、鈴木さんの戦いとなる。
今回の展開は、そんな予感を抱かせた。




大学に入学して、様々な手続等が済んで。
学生生活が本格的に始動する、5月。

薪さんは、鈴木さんを探した。
「次点で合格し 心身共に優良 品行方正 将来官僚となり日本を動かす男」を。

鈴木さんがエリートだということは分かっていたけれど。
東大を次点で合格する程のレベルの人だと知って、私は驚いた。

もちろん、東大だけが全てではなく、他の大学でもトップクラスの人は優秀だし、大学に進まずとも有能な人は沢山居るだろうが。
薪さんという、別格の天才を除けば。
鈴木さんは、この年、日本に居る18歳で、一番有能な人材と言っても、過言では無いだろう。

その優秀な頭脳が、後に、30代という若さで潰えてしまう・・と思うと、苦しくなるけれど。
今は、そのことは考えまい。

薪さんと、鈴木さんの出会い。

失礼には、失礼で返す。
これは、薪さんの専売特許だと思っていたのに、鈴木さんもそんな態度を取っていたとは。

薪さんの非礼を。
鈴木さんは諭す。

「第九編」では見られなかった、薪さんに対し、対等に接する人間。
その存在が、新鮮だった。
そう・・・薪さんと鈴木さんは、対等な人間として、ぶつかっていくのだ、これから。

薪さんの態度に怒りながらも。
その薪さんの、ずば抜けた有能さを認め、薪さんの目的が何だったのか、改めて考える鈴木さん。

岡部さんの時と同様。
鈴木さんも、相手の態度に嫌な思いをしても、その感情に惑わされず、相手の能力を公平に見極める、冷静さと有能さを持っていると言える。

そして、鈴木さんは、自ら薪さんに会いに行く。
他の学生が指を差している様子からして、薪さんを探して、ここに居ると案内してもらったのだろう。

そして鈴木さんは。
この、たった二度の薪さんとの接触で、薪さんが生き急いでいるようだと、そのことを見破るのだ。

突然訪ねてきて、意味不明なスケッチを置いていき。
所見で信じられない程の分析を見せ。
無茶だと思われるような実験の被験者となり。
しかしこれでは使えないと、実験結果に対して尋常ではない切迫さを見せ。
子供をつくる気などないと笑う。

そんな薪さんを目の当たりにして。
更には、自分に渡されたスケッチと、薪さんが頭に描いて複合化された画像が同じだと気付き。
鈴木さんは、薪さんが追っている物に、興味を持つ。

薪さんが追っている物と。
薪さん自身に。

気分が悪くなった薪さんを、家まで送り。
そのまま薪さんの自室で車を待ち。
うなされる薪さんの手を取った、鈴木さん。

そんな鈴木さんに、薪さんは、驚いているように見える。
何故驚いたのか、その後のセリフで分かる。

「澤村さんの顔を見たのに この家に上がり込んだ強者ははじめてだ」と。

澤村以外に、自分の手を取った人がいる。
自室に人が居る・・・そのことが、珍しかったのだろう。

全身に火傷を負った澤村の姿を見ると、そこから上がる人間は居なかった。
けれど、薪さんにとってみれば、その火傷は、自分の命を救った、恩人である証なのだ。

自分を助ける為に、負傷した人間。
けれどその姿に、怯える人々。
幼少の頃からそれを見て・・・薪さんは、傷付いてきたのかもしれない。

家に上がる者は居なかった。
つまりは、薪さんは、家に呼べるような友人らしきものを、今まで持てなかったということだ。

だからきっと。
「図太いんだな」と、言い方は皮肉めいているけれど。
その鈴木さんの「図太さ」が、薪さんは嬉しかったに違いない。

薪さんは、そんな鈴木さんに、自分の過去を、その思いを話す。
それはまるで・・・倒れた後の薪さんを見舞った青木に、薪さんが貝沼のことを告白した時のように。

一見すると、まるで人を寄せ付けないような言動をしながら。
実は、信頼を抱いた相手には、薪さんは最初から、手の内を見せる。
自分の過去の出来事を、辛い思いを、本音の全てを。

まだ付き合いも浅いうちに。
そんな重い話をしても。
自分には関係ないと、突っぱねられる可能性もあるかもしれないのに。

薪さんは、無防備だ。
相手に全てを晒してしまう。

そして鈴木さんは。
薪さんのその思いに、本気で答えようとする。

「この画は 一体 何だ?」
「俺が何か役に立てるのか?」
「君の その――――」

そう言って、伸ばした手。
薪さんが晒した心の内に、本気で答えようとした、その手。

だから薪さんも。
思わず、後を追い駆けた。

引き寄せられた。
これまでずっと、一人で追ってきた謎。
その謎を、目の前に居る男と、共有する一歩を踏み出した。

最初はただ。
「次点で合格し 心身共に優良 品行方正 将来官僚となり日本を動かす男」だから。
そんな鈴木さんに、「連中」がコンタクトを取るであろうから。
そういった繋がりから、何か手掛かりを得ようと、近付いただけかもしれない。

けれど、それだけではなくなった。

本気で自分の話を聞き。
家に上がり。
差し出してきたその手に。
その言葉に。

薪さんは、鈴木さんを追い駆けた。

「まだ分からない」
「だが」
「そしたら」

「そしたら」の先は、どんな風にも解釈出来るだろう。
「そしたら僕に連絡をくれ」等と言った、具体的な行動を示しているとも受け取れる。

でも、私は思う。
これは、「そしたら・・・僕に協力してくれ」ということだと。
それは単に、事件に関わることが分かったら教えてくれとか、その程度のことではない。

両親の死の真相を知ることが、生きることそのものだった薪さんにとって。
解明に協力してくれということは。

「共に生きてくれ」というにも、等しい。

両親の死。
天才過ぎる頭脳。
澤村との同居。

これらによって、ごく普通に他人と距離を縮めることが、出来なくなっていた薪さん。
鈴木さんは、そんな薪さんが、もしかしたら初めて、「人として」興味を持った人物。

この男なら、自分の抱える謎を、共有してくれるかもしれないと。
そう・・共に、歩んでくれるかもしれないと。

「僕にもまだわからない」
そう、薪さん自身、そんな自分の気持ちに、鈴木さんへの期待や、そんな、共に歩む人物を求める自分の望みにすら、気付いていないかもしれない。

でも、薪さんは、鈴木さんに向かって、一歩を踏み出したのだ。

そして、鈴木さんも。
薪さんが追う物に、そして、薪さん自身に興味を持ち。
薪さんの言葉を聞いて、手を差し出さずにはいられなかった。

そして、薪さんの予言どおり。
そのマークを目にして。
マークを冠する場所に引き入れられて。

薪さんに電話をする。

そして薪さんは、その番号が非登録であるのに、鈴木さんからだと直感した。
予測どおり、彼らが鈴木さんに近付いたのだと。
そして・・・鈴木さんは、彼らが接触したら、自分に連絡を取ってくれる人物だと。
電話を取る際に、確信した。

そして。
「鈴木」と呼んだ。

一人で戦ってきた薪さんが。
初めて「鈴木」と呼び掛けた時。
この瞬間に、二人の戦いは、始まったのだ。

鈴木さんも、電話の向こうで、「薪」と、呼び掛けるのだろう。

二人が共に、一つの謎に向かって、歩み始めた瞬間。
それは、この先ずっと、共に戦い続ける、その始まりでもある。

ここから始まる。

二人で共に行く、その道が。






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