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Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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メロディ2013年6月号「秘密 創世記 THE TOP SECRET Genesis ACT.4」

レビュー2:澤村という人間



私は、薪さんを傷付けた人間を、許せない。

卑屈な心、薪さんへの歪んだ想い、それを、最悪の形で薪さんに突き付けた、貝沼。

婚約者を撃たれたこと、薪さんの鈴木さんや青木への想いを知っていること、そして彼らが自分を選んだこと、それらの強みを手に、薪さんを傷付け続けた雪子。

身勝手な言動を繰り返した挙句、それらは皆、娘を想う父親の心から来る物かと思えば、自分の子でないと知ったら一転、これでもかと人間の醜さを見せ付けた、千堂。

何が薪さんを一番傷付けるのか、それを知っていて、あえて薪さんをえぐる言葉を口にした、滝沢。

それぞれに、深い事情が有り。
彼らこそ、自分は被害者だと主張したとしても。
私は、永遠に彼らを許せないだろう。

そして、今。
そんな彼らを超えて、私が決して許せない対象となってしまった人物。
それが・・・澤村だ。

そこにあった。
薪さんの、幸福。

澤村は、その全てを奪った。

そこに、澤村なりの理由があったとしても。
薪さんを救い出し、その後、10年間、薪さんと共に生きてきたとしても。
彼の犯した罪。
薪さんを、人生のあんな初めのうちに、傷付けた澤村を、私は許せない。

けれど。

そんな澤村という人間が、存在したからこそ。
あの、掛け替えの無い、薪さんという人が、存在することも、確か。

薪さんの両親を幸福を奪った。
薪さんを傷付けた人物。
許せない。
なのに澤村は、紛れも無く、薪さんの遺伝子を構成している人間で・・・

その事実が、悔しい。
その皮肉が、苦しい。

でも、誰よりも。
その事実に苦しんだのは、薪さんなのだ。

愛する両親を殺害した人物。
なのに、共に生きてきて。
いつしか・・・そんな人間でも、必要な人となっていた。

澤村は。
澤村の方は、どうだったのだろうか。
澤村にとって、薪さんは・・・?

澤村は、全てを燃やした。
薪俊も、琴海も。
そこにあった計画も。
自分の顔も。

全て。

けれど、守った。
守り通した。
たった一つ。
薪さんだけを。

自分の子供だからという愛情?
いや、きっとそうではない。
澤村は、薪俊から、全てを奪いたかったのだ。
琴海を襲った時のように。
今度は、薪さんを火の海から守り抜くことで、自分の物にしようとした。

自分の子供だから、愛情を覚え、守りたいと思ったのではなく。
自分の子供だから、自分が奪う権利があると思い込んだのではないか。

薪俊への、徹底した嫉妬。
本来なら、自分が持つべきものを、俊が全て持っているという、身勝手な思い込み。

そして。
自分の遺伝子を受け継ぎ、自分そっくりの外見を持つ、薪さんという存在。
その存在は、澤村にとって、自分と同じ。
自分が成し得なかったことを、果たす存在。
澤村が、薪さんを偏愛することは、結局、己を愛することだった。

嫉妬と自己愛から、薪さんを助け、自分の手元に置いた。
「命の恩人」「介護が必要な身」ということさえ、薪さんを傍に引き付けておく手段となった。

そして、薪さんも。
澤村が、両親の死の真相を知っているだろうという疑惑と。
「命の恩人だから」「介護が必要な身だから」という事実が。
自分が澤村の傍に居る理由となっていく。

戸籍上は、全くの他人。
たまたま、火事場に居合わせたと言うその人間が。
父の同窓で友人だから後見人になったのだと説明したであろう、ただ、それだけの関係の人間が。
10年に渡り、互いが唯一の家族として、寄り添って生きて行くことになる。

不思議な関係。
内にある、歪んだ関係。

薪さんも、澤村も、孤独だった。
薪さんとは違い、澤村は、己の身勝手さから招いた孤独だとは言え。

孤独な人間と、孤独な人間が。
長い間、共に過ごすうちに。

「あんな親でも 僕には 必・・・」
そう言った、薪さん。

では、澤村は・・・?

薪さんに、やっと出来た友人を歓迎するどころか。
自分の代わりに、薪さんが成し遂げる筈の野望を邪魔する者として、鈴木さんを廃除しようとした。
薪さんの気持ちなんて、考えもせず。
身勝手な澤村。

やはり、そこには、自己愛しか無かったのか・・・?

長い、長い間。
薪さんを、欺いてきた。
欺ききれていると、思い込んでいた。

けれど、薪さんは、ずっと前から、自分に疑惑を抱いていたこと。
そして・・・

その疑惑を晴らす為に、「犯人じゃない」という証拠を求めて、動いていたこと。
その葛藤を知って。

やっと。
きっと。
気付いたのだ、澤村は。

薪さんの想いを。
そして・・・
自分も、薪さんを、薪さん自身を、愛する気持ちがどこかにあったということに。

薪さんの。
自分に対する愛情を受けて。

子供だと思っていた。
自分の為に、利用する存在だと思っていた。
そんな薪さんに、切なる想いが、純粋な心が、有ることを知って。

澤村は、気付いただろう。
自分がどれだけ、最低の人間か。

そして・・・そんな薪さんの為に。
自分が出来ることは、何か。

・・・何も無かった。
死することしか。
きっと。
澤村に出来ることは、死ぬことだけだったのだ。

世の中を恨んで。
人を憎んで。
傷付けて。
殺して。
奪って。
自分自身も、不自由な身体となって。

最低の人生。

美しい外見と、優秀な頭脳を持ちながら。
それを生かして、沢山の道が切り開けた可能性を持ちながら。

最低の人生を・・・選び取った、澤村。

それでも。
薪さんと過ごした10年には。
心休まることもあったのだろう。
表情には出せなくても、微笑みを喜びを浮かべていた時も、あったのだろう。

8歳から18歳へと成長を遂げた、「誰より美しく誰より賢い」青年に育った薪さんは。
澤村の目に、どれ程、眩しく映っただろう。

それはきっと。
最低だった筈の、澤村の人生に。
光を投げ掛け続けていたに、違いない。

澤村自身、気付いていなかったかもしれないが。
澤村は、薪俊の全てを奪い去りたいと思う程に、俊に惹かれていた。
嫉妬するのは、その相手になりたいと思うからだ。
なりたい人物、けれど、決して届かない人物。
だから・・・嫉妬し、奪いたいと思う。

自分とは違う、その人格に。
自分は決して、なれない存在に。

惹かれていた。
だから。

薪さんを、愛さなかった筈が無い。

自分の遺伝子を受け継ぎながら。
自分は決してなれない魂を、俊から受け継いだ、薪剛という存在を。

嫉妬から奪った、自己愛の対象が。
疑惑の解決の手段であった対象が。

いつしか。

互いに。
本当に。
必要な物に、なっていた・・・

澤村を、私は許せない。
決して。

けれど、薪さんは。
澤村が、全てを奪った存在だと知っても。
それでも・・・

澤村は、薪さんと遺伝子で繋がっていたとしても。
親だなんて、言えない。

けれど、人生最後の10年を。
薪さんと共に、過ごしたことで。

薪さんという、家族によって。
光差す日々を得ることが出来た。

澤村が、自ら選び取った人生は、最低だ。
けれど、そんな人生にも。
きっと、確かに。

幸せが、あった。

澤村とは、そんな人生を・・・歩んだ人間なのだ。






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コメント

■ 鍵拍手コメ下さったAさま

〇6/27に鍵拍手コメント下さったAさま

コメントありがとうございます。
記事をお読み下さって、どうもありがとうございました。

本当は、更に「鈴木さんについて」「プレミアムの人間について」等々、レビューを続ける予定だったのですが…(><;)

本当に、薪さんと澤村は、複雑な関係ですよね。
ジェネシスが始まった時は、澤村が、薪さんの幸福を喜ぶ人であってほしいと願っていましたが、実際の澤村は、そういう人ではなかったことが残念です。

あの回想に救われた…そうですね。
澤村はどうしようもなく酷い人間ですが、ああいう時間も、有ったんですよね…。

そうですね、澤村は、最後の最後に、己の罪深さに気付いた…と、思いたいですね…

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