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かのん

Author:かのん
薪さんと同身長が自慢です

基本、「薪さんと鈴木さんは精神的両想いだった」「薪さんと青木には、心身共に結ばれてほしい」という、偏った視点で書いております
創作も主に、薪さんが「青木と幸せになる未来」と、「鈴木さんと幸せだった過去」で構成されております

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メロディ2015年6月号「秘密 THE TOP SECRET season0 OLIGINAL SIN ACT.6」

レビュー4:決着





食事会当日。

来賓から一転。
大統領の警護に着いた薪さん。
タジクはその様子をテレビで見ながら、変更の報告を部下から聞きながら。
『何か 大統領に何かやれるもんならやってみろ タジク 僕が防ぐ 必ず僕が 未然に防ぐ』
というメッセージを受け取った。

対して。
タジクが『やらなくてはいけない事』は、沙羅の援護だった。
沙羅がポトノフ外相に近付く間に、彼女を動き易くさせ、大統領に付くSP達を自分に引き付けておく事。
それが薪さんだったとしても、必ず自分が縛りつけておき、沙羅の邪魔をさせない事。

薪さんは、大統領に「何も口にさせない」という手段に出る。
『みな…気がついていないが』タジクはもちろん気付いた。
更に、次々と手を付けられないまま下げられる料理…

薪さんは『関係のない「食事会」の招待客まで危険にさらすとは思わないが』『ターゲットは「食事会」の特定の人物に限られ』危険に晒されると判断した。
それはどんな危険か。
タジクが、料理を通じて「特定の人物をヤコブ病の危険に晒す」という事になるだろう。

ここで、またも疑問が湧く。
タジクは果たして、この食事会で、危険な料理を出したのだろうか。

タジクの本当の狙いは「沙羅の襲撃の援護」だった。
薪さんはじめ、警護に当たる人達の目を、沙羅と、その沙羅が狙うポトノフ外相から逸らさせる事が目的だった。

だったら、タジクは食事会に料理長として潜り込めれば良いわけで、その料理を使って、人々に病気を蔓延させる必要は、無かった筈だ。
それに、「特定危険部位」を1回接種した位では、発症する可能性は極めて低いと、薪さんも後に言っていた。
危険部位を食事会で大統領達に食べさせたとしても、復讐になるとは言えないだろう。

だから、この食事会では結局、薪さんが懸念した、「料理そのものが犯罪に使われる」事は無かったのではないかと、私は考える。
料理そのものに、毒や病気になる物等は、誰の皿にも、何も入っていなかったと。

そもそも、200人分の料理を出すにあたり、大統領等、特定の人物の料理だけ別の食材を使うという事は、不可能であると思う。
タジクは、自分の思惑を、部下である料理人達には、誰一人話していなかったようだし。
たとえ、タジクの思惑を知り、忠誠を誓う料理人が居たとしても、やはり難しいだろう。

薪さんは、料理に何か細工が有ると思った。
そんな薪さんの疑惑を知るからこそ、タジクは、あえて薪さんに挑戦し、スープポトフを提供して、大統領に料理を何とか口にさせようとする。
その料理に、何も悪い物は入っていないのに。

日本の警察の者として、そして薪さん個人の意思として、薪さんは「大統領を警護する」「大統領に怪しい料理を口にさせない」という決意を見せた。
その決意に対して、何とか大統領に料理を食べさせようとするタジクの行為は、それが薪さんをこちらに引き付ける「沙羅の援護射撃」であると同時に、薪さんに対抗するという個人の意思でもあるかのようだ。

そして、鉄の串に刺したシャシリク。
『肉付き凶器以外の何物にも見えない』料理で、タジクは食事会の客や薪さんや青木、全ての注目を引く事に成功する。

その間に、沙羅は行動を起こす。
全てが、タジクの思惑通りに運んでいた。
だから、タジクは笑っていた。

更に驚くのは、タジクが、この料理が置かれたテーブルクロスの下に、『何かのスイッチ』を仕込んでいた事だ。
「対薪さん装置」とも言うべきこのスイッチを、タジクは一体いつ思い付き、そしていつセットしておいたのだろう。
薪さんが、シャシリクの登場に疑惑を抱き、そのワゴンに手を触れる事を想定して。
沙羅が動き出してから、目的を遂げるまで、薪さんを動かなくさせる…その為に。

だが。

タジクには一つだけ、誤算が有った。
それは、薪さんが「爆弾はフェイクだ」と見抜く事…では無い。
タジクにとっては、それすらも想定内だった。
だから余裕の表情で、『掛けてみては』と言えた。
薪さんが、誰より人命を尊重する人だと、充分に分かった上で。

たった一つの、大きな誤算。
先の先まで想定するタジクでも、想定出来なかった事。

それは、薪さんにとっての、青木の存在であり。
青木にとっての、薪さんの存在だ。

青木は、自らの身体を張って、薪さんの命を全うする。
一方、薪さんは、青木のその姿を目に留めた瞬間、他の全てを忘れ、スイッチから手を離す。

薪さんにとって、「招待客全員の命」より、大統領の、目の前のタジクの、自分の命より。
何よりも、大切な存在が、そこに有ったから………

沙羅のナイフは青木が止め。
その刃は青木の身体を刺し。
沙羅も吐血し…
青木の血と沙羅の血とワインとが…混じり合った赤い液体が、床を服を染めた。

食事会で、沙羅がポトノフ外相を殺すという目的は、結局果たされずに終わった。
余命僅かな沙羅の願いは、人生を掛けた復讐は失敗し、ここで潰える事となる。
決着は、タジクの敗北であり、薪さんの勝利に終わったと言えるだろうか…

いや。
これで終わりでは無かった。
薪さんは、本当の決着を付ける。

沙羅に対する逮捕状は出なかった。
食事会での出来事は「事件」にすら、ならなかったのだ。
沙羅の罪だけでなく、国際問題も、日本の警察の信用問題も、全て呑み込んで。
青木の怪我以外は、何事も無かったかのように、事は終了した。

だが、薪さんは、それで終わりにはさせなかった。

これまで、薪さんは、タジクの逮捕が目的ではないと言った。
最初は、生存の可能性が有る被害者達を救いたいと、それだけを願っていた。
更には、大統領を守り、無事に食事会を終わらせる事に、力を注いだ。

だが、青木が傷を受けた事によって、薪さんの目的は、明確な方向へと向かう。
タジクが、薪さんを「怒らせて」しまったから……

沙羅の葬儀で、寿明がヤコブ病の症状を見せた事から。
事は、急展開する。
遂に、川谷の私邸に、厚生労働相が検査に入るのだ。
そしてその検査に、薪さんや岡部さんも同行する。

たとえ、寿明や沙羅の事件への関与が証明されても、薪さんは「どうでもいい」と言う。
薪さんが捕まえたいのは、タジクだからだ。

タジクが見守る養豚場で、豚達は、たぶん最後の遺体を口にしていた。
タジクは『毎週少しずつ』『何回にも分けて』4人分の遺体を全国数カ所の契約農場へ処分しに行っていたと、薪さんは推理したが。
『レストランとオフィスは徹底的に捜索したが何も出なかった』という事なので、遺体はすぐに解体され、各地の農場へ運ばれたという事だろう。

ユリヤと思われる死体が河川敷で発見され、薪さんがレストランを離れた隙に、タジクはもうユリヤの本当の遺体を農場に運んでいたと思われる。
だから、薪さんも一度は『ムダだ- 鑑識なんかよんでも』『もうとっくに』と、断念し掛けた。

それにも関わらず、まだ豚が遺体を口にしていたという事は、つまり、遺体はレストランやオフィスには置かず「すぐに農場に運んだ上で」「農場で少しずつ与えていた」という事になるのだろうか。
つまり、契約農場をすぐに捜索すれば、そのどこかに、解体され、少しずつ豚に与える為に置かれた遺体が、残っていたという事になるのだろうか。

タジクは、日本の契約農場ではなく、故郷の土地の養豚場に居た。
最後の遺体を、そこで豚に与えていた。

日本の農場で与えていたが、寿明のヤコブ病発症を受けて、そろそろ薪さんが気付いて日本国内の農場は捜査すると思い、まだ豚に与えていなかった遺体の残り部分を、日本の外に持ち出した…という事だろうか。
タジクはまた、薪さんの行動を先読みした、という事か。

そして、薪さんからの電話を受け、タジクはわざと、その「最後の遺体」を食べている豚達の声を聞かせる。
『いつも遅いんだよ何もかも…!!』という言葉を浴びせる。
自分が勝利者なのだと、確信して…

『しばらく帰って来れないのでね』と言って墓参りに向かったタジク。
既にタジクは、日本のレストランの人員を整理していた。
沙羅が亡くなった事で、自分も「沙羅の願いを叶える」という目的を失った彼は、どこへ向かうつもりだったのだろう。
どこか、日本の警察の…薪さんの手の届かない所へと、逃げるつもりだったのだろうか。

そして、今回は。
薪さんの方が、タジクの行動の、更に、先を読んでいた。
位置情報探査なども出来ない辺鄙な地域に、タジクが居ると。

養豚場では、カザフスタン警察が、日本の指導のもと、鑑識作業を行っている。
まだ、証拠は残っている。
「死体遺棄罪」と「死体損壊罪」の証拠が。

カザフスタンの養豚場からは、ユリヤの人体組織が。
日本の契約農場からも、複数の人間のDNAが検出され。
タジクの「死体遺棄罪」と「死体損壊罪」での起訴が決定。
更に、寿明に対する「殺人未遂」の捜査が続行される。

『この勝負は決まってたんだ』

遂に…薪さんが勝利したのだ………

薪さんとタジクの勝負は。
たった6回の作品で見せられたとは思えない程。
なんて、濃い物だったのだろうと、改めて思う…

正直に言ってしまうと。
最初に読んだ時は、薪さんと青木の動向が気掛かりで気掛かりで…
事件やタジクの言動には、あまり注意を払っていなかった。

でも今。
こうして改めて事件を追ってみると。

これは、一人の天才捜査官と、一人の天才犯罪者。
二人の息詰まる攻防戦だった。

知略に長けた刑事ドラマであり人間ドラマだったのだと。
その面白さを、こうして事件を辿ってみる事で、堪能する事が出来た。






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